ジェスチャードローイングを3ヶ月やってみた
今年の10月からジェスチャードローイングを始めました。1日10体以上のジェスチャードローイングを3ヶ月続け、12月22日に目標としていた1000体を達成しました。
ここでは、画力を向上させたいにも関わらず、継続して絵の練習をすることが苦手な私が挫折を乗り越え、3ヶ月でジェスチャードローイングを1000体達成できた経緯を振り返ってみたいと思います。
ジェスチャードローイングにはGesDrawPARTYさんのYouTube動画を使用させていただきました。いつもありがとうございます。
ジェスチャードローイングとは
私がジェスチャードローイングを始めるにあたって参考にしたのは、ふるりさんの「ジェスチャードローイングのすすめ」でした。
ジェスチャードローイングのやり方について詳しく知りたい方は、ぜひふるりさんの記事をご覧になってください。とてもわかりやすく丁寧に説明されています。
早々に挫折した私
毎日続けると意気込んでいたけど…
「絵が上手くなりたい」と思っていた私は、8月にジェスチャードローイングを始めることにしました。仲間を誘ってジェスチャードローイングなどの絵の練習法を学べる講座に参加しました。しかし───
驚くことにジェスチャードローイングが3日も続かなかったのです。あれだけ「絵が上手くなりたい」と宣っていたにも関わらず、文字通りの三日坊主。
そのときのジェスチャードローイングがこちら。時間が足りなくて最後まで描けない…自分の絵の下手さを目の当たりにしました。
昔から毎日日記を書く、毎日筋トレをするなど、どんなことでも毎日継続的に続けられる人をことを尊敬していました。息子が生まれてからの育児日記も最初の数ページで終わって白紙のまま。毎日やると決めた日記は買って満足。ストレッチやマッサージもいつの間にかやめてしまった…私はなんて中途半端な人間だろうと落ち込み、自分も継続できる人になりたいといつも思っていました。
就職に向けて試験勉強をするようになってから全く絵を描かなくなってしまった自分。絵を描かなかった6年間を思い出しては「なぜオレはあんな無駄な時間を…」と某諦めの悪い男のセリフが口癖に。早くブランクを埋めなくてはと焦りがあったはずなのに、その熱量は3日も保たないのかと。それはそれは落ち込みました。
それほど、毎日自分の絵の下手さに向き合うって辛いことだったんです。
続かなかった理由
自分なりに続かなかった理由を考えてみました。はい、そうです。言い訳タイムです。
現時点での必要性
Twitterやインスタで育児漫画やエッセイ漫画を描いており、早急に画力を向上させないといけないということではない。読者やフォロワーもそこを求めている訳ではない。時間の制限
自宅保育中で子どもが昼寝のときなど絵を描く時間が限られている。練習をする暇があるなら少しでも創作や仕事の漫画作成がしたいと考えていた。効果が不明瞭
ジェスチャードローイングの効果がいまいちわからない。効率よく画力を向上させたいので答え合わせをしたいのに、正解がわからない。不安な気持ちで続けるのが辛い。
「絵が上手くなりたい」という最終目標はあるものの、ジェスチャードローイングでどんなところを鍛えたいかという目先の目標が私にはありませんでした。今思えば、ジェスチャードローイングとはどんな練習法なのかということもちゃんと理解していなかったのかもしれません。
それからは周りの人達がジェスチャードローイングを続けているのを「自分には向いていなかった」と見て見ぬふりをして、漫画を描き続けていました。
ジェスドロを再開
きっかけは二次創作
私は「俺様の美技に酔いな」「スケスケだぜ」のセリフでお馴染みの某永遠の中学生を推しています。絵を再開したことだし、キャラクターの誕生日イラストを描こうと思い立ったのですが……
ワンパターンな立ち絵しか描けない!!
もっとキャラの魅力が伝わる絵が描きたいのに!!
描いては消しの繰り返し。その姿は原稿用紙を次々と丸めて投げる悩める小説家のようだったことでしょう。
私の漫画を見てもらうとわかると思うのですが、ほとんどがバストアップで全身はときどきしか出てこないんです。しかし、一枚絵を描くとなると文字なしで情報を伝えないといけない…
フリー素材に良いポージングがないかなと探し回りました。フリー素材を使いこなせることは素晴らしい技術だけど、その後は?私はどうやって次の絵を描いていけばいいの?と考えているうちに、モデルさんのポージングをたくさん見てみようと思うようになりました。
そう、そこでジェスチャードローイングが再び登場するんです。ただ、今回の私には明確な目標がありました。
「モデルさんのポーズをよく観察し、人物(推しを含む)を魅力的に描く」
ということです。
再開してみて感じたこと
今回は習慣化させるために、とりあえず何も考えず100体まで描くことを目標に続けていました。日に日にうまくなったという実感はなかったですが、時々「スムーズに楽しく描けたな」という日が出てきました。ジェスチャードローイングの正解がわからないまま続けていましたが、
「スムーズに楽しく描けたな」という機会が増えることが私の正解
なのではないかなと考えるようになりました。
そして、3ヶ月という短い期間ではありますが、ジェスチャードローイングを自分なりに説明するとしたら、
顔の特徴を捉えて描く似顔絵のように、
ジェスチャードローイングは「体の特徴」「状況」「感情」などの印象を捉えて描くこと
絵を見た人に作者の考えを伝える練習なのだと思うようになりました。
継続するための工夫
毎日のルーティンになってきたジェスチャードローイング。毎日達成感を噛み締めていたはずなのに…倦怠期は初めて1ヶ月後、11月に急にやってきたのです。辛くてお休みしたこともありました。
三日坊主の私が継続的にジェスチャードローイングに取り組むのに工夫したことが4つあります。
質より量
5体×1分、5体×2分の合計10体を15分で、消しゴムをなるべく使わずテンポ良く描くようにしています。描く余力があるなら細かく描くよりまずは数をこなすようにしました。時間帯を決める
朝の準備を早く終わらせて子どもを公園に連れていく前にジェスドロをやる、寝落ちして早起きできた日はまずジェスドロをしてから他の作業をするなど、時間帯を決めてやるようにしました。努力を可視化
デジタルではなくアナログ。コピー用紙1枚に5体、それを1日に2枚描くようにしました。たった2枚のコピー用紙は日が経つにつれて分厚くなり、紙束になりました。少し邪魔ではありますが日々の積み重ねが目に見えてわかるので、モチベーションを保つことができました。
過去の自分と比較
上達を実感しないまま描き続けていたのですが、GesDrawPARTYさんのYouTube動画をひと通り見終わったので、もう一度最初からチャレンジすることにしました。過去の自分と比べると「同じ時間なのに早く描けるようになった」と上達していことに気付きました。「今日はうまく描けなかったな」と思ったとしても、過去の自分と比べると少しずつですが前に進めていることがわかって、やる気が湧いてきました。
いつもお世話になっているGES DRAW PARTY(じぇすどろパーティ)さん。絵の練習をする前にモデルさんを探す手間をなくすことも続けるコツかなと思います。本当に感謝!!
ジェスチャードローイングやっていて気づいたこと
顔を描かなくても伝わる
肩の上がり下がりや腰の捻り、筋肉の張りなどで人物の感情や状況、印象は顔がなくても伝えられることがわかりました。自分が表情に頼りっぱなしであったことに気づきました。自分の好みが理解できた
「肩の上げ下げにメリハリのあるボーズが好き」
「腰から臀部、太腿からふくらはぎにかけてのラインを描くのが気持ちいい」
「捻ったリボンのように体や手足の面裏が見えた方が立体的でかっこいい」
など、自分の好きなポイントがわかるようになってきました。全身を描きたくなった
漫画を描いていても「全身を描きたい」「棒立ちではなく捻りを入れたい」という気持ちになりました。全身を描くことのハードルがかなり下がったように思います。モデルさんの意図が伝わってくる
「体のどこを強調したいのか」
「このポーズが好きなのかな」
「この姿勢はバランスが取りづらそう」
「ここの筋肉が辛いだろうな」
など、動画を見ているとなんとなく伝わってきます。重心や筋肉の張りなどを意識して描けます。「おいおいそんなポーズとって辛くないか!?耐えれるか!?頑張れ!!」と応援してジェスチャードローイングができるのが楽しいです。継続は力なり
ブランクがある人間にありがちなのかもしれませんが、絵を描かないことに罪悪感を感じることがあるんです。でも1日15分でもジェスチャードローイングをやっているという事実で気持ちが楽になりました。
この5つが私の収穫でした。
これからの目標
来年は6月から息子が幼稚園に入園するので少しだけ時間に余裕ができそうです(もちろん仕事量も増やす予定です)(夫の転勤もありませんように)
2023年は4000体を目指します!
とりあえず年末年始は帰省時にM−1とマツケンサンバのジェスチャードローイングでスーツと着物を描く練習にチャレンジしてみたいと思います。