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相場振り返りと5/8週に向けて

こんにちは。nishinaです。5/1週の相場振り返りと5/8週にむけて、テクニカル視点で見ていきます。

この記事は投資助言や勧誘にあたるものではありませんので、投資はあくまで自己の判断のもと、自己責任で行ってください。

来週の指標

今週は、月曜日のPMIで下げ、FOMCで下げ、雇用統計で上がるという、先週に似たような週後半に上げるパターンでした。NDXもSPXも週足でみれば先週に引き続き今週も下髭をつけており、まだ上昇圧力は強そうに見えます。来週は水曜日に消費者物価指数、金曜日にミシガン大学消費者信頼感指数があり、インフレが収まってきているのかが焦点になりそうです。

経済指標はGMOクリック証券に掲載の物を抜粋


相場の振り返り

ヒートマップ

今週のヒートマップ(5/1週)と先週のヒートマップ(4/24週)です。ファースト・リパブリック・バンクの経営破綻の影響もあり、銀行セクターは下げています。また、エネルギーセクターも下げています。AAPLやMSFT、NVDAといったハイテクの大型株が市場をけん引している形で、チャートで見てもSP500よりもナスダックの方が強い形となっています。

5/1週のヒートマップ
4/24週のヒートマップ


来週決算を迎える企業

来週決算を迎える企業です。来週もいろいろな企業が決算を迎えますね。
出典:Earnings WhispersのTweet

5/8週に決算を迎える企業


投資家心理を示す指標から

今回もFear and Greed Index, NAAIMとSP500の状況を見ていきます。
Fear and Greed Indexは今週ダブルボトムのような形となって横ばいになっています。
また、機関投資家のポジションを示すNAAIMはまた上がってきて迷い相場の様相を呈しています。
今回は一番下の図にSP500の先物のUS500とETFであるSPYの取引量を示していますが、先物の取引量は今年に入ってからずっと少ない状態が続いており、リセッションが意識されて、参加者が市場に対して懐疑的なのであると考えています。時間外の先物取引の結果が現物にも影響を与えると思いますので、先物取引に参加者が少なく、ボラティリティが大きくなれば市場も上下しやすくなるのと思います。

Fear and Greed IndexやNAAIMはこちらの過去の記事で書いています。

Fear and Greed Index (5/6時点)


NAAIM


US500とSPY。昨年は空売りの為にUS500の出来高が多かったとみられる。今年は上昇しているにも関わらず、US500の出来高は2021後半の取引量より少ない。



以下はあくまで個人的な意見です。
私は機関投資家の取引の集合により、ある程度相場は操作されているような形になっていると考えています。今週は、先週の強いプライスアクションの形から安値を割り込んで大きく下落するような可能性は低いと考えていました。個人投資家に売らせておいて安く買い集めるほうが利益を出しやすいですからね。5月は何回か上下を繰り返しながら、ナスダックは週足の高値までは上がると考えています。そして、週足の高値もしくは少し超えたくらいから大量の売りで価格が引き下げられると考えています。その時Fear and Greed Indexは結果的に75以上になっていると思っています。

金利の見通し

FOMCが終わり、政策金利の誘導目標は500-525bpsと0.25ポイント引き上げられました。今回が最後の利上げという予測通り、「いくらかの追加引き締めが適切となる可能性を見込む」という前回あった文言が今回は削除され、今回の利上げが最後になるというのが市場の見方です。一方でインフレ率が低下するのかに関しては引き続き見ていくということも発言されています。

これを受けて、6月の利上げの見通しは8.5%とFOMC前の26.8%から大きく低下しています。91.5%の人は6月の利上げはなく、現状維持と見ています。しかも7月や9月には利下げが開始されると見込んでいる割合も増えています。
逆に言えば、6月の利上げが意識されるような状況になれば株価は下がります。

政策金利の誘導目標の見通し

この利上げの見通しはFed Watch Toolで確認することができます。

チャート分析

US10YとUS20Y

US10YとUS20Yのチャートを週足でみてみます。どちらも3/6週、3/13週に発生した主導的な下落に対し、戻しが少ない状況です。2022年にはサポートとして働いていた25EMAの下で推移しており、今度は25EMAがレジスタンスとなると思いますので、引き続き下目線です。利上げ停止予測なので当たり前ですね。

US10YとUS20Yのチャート(週足)


US10Y

株価との相関が高いと言われるUS10Yのチャートです。来週もボックス圏で推移すると考えています。だんだんと三角持ち合いのようなチャートになってきており、抜けると大きく動くかもしれません。黄色のサポートラインはかなり効いています。

US10Y 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


US20Y

週足のトレンドラインに沿って上がってきた形のUS20Yです。同じくボックス圏で推移しています。三角持ち合いのような形になってきています。

US20Y 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


SPXとNDX

まずは週足のチャートから見ていきます。上がNDXのチャート、下がSPXのチャートです。どちらもダウ理論でみれば安値も高値も切り上げて上昇しています。両指数とも2週連続で下髭が大きく、上髭が小さいことから、まだ上昇を見込んでいます。

NDXとSPXの週足チャート


SPX

先週安値を割った後反発しているSPXです。日足で見ていくと、レジスタンスとなっているラインに再度トライする形になっています。4200の節目が大切で、4200を付けた後、下落してくるというシナリオと4300を付けてから下落するシナリオを想定しています。
また下の3段のインジケータのうち一番上のRCIの長期(緑色)をRCIの中期(青色)を突き抜け、デットクロスとなっています。過去3回の傾向からは株価下落につながっており、下落の予兆はあります。

SPX 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


NDX

こちらも上昇しつつ、一旦日足で下落トレンドした後、高値を更新して、4/4の高値である13204とほとんど同じところまで来ています。図中の三角形を上抜けして、高値更新していくのではと考えています。

NDX 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


SOXX

先週は安値である394.59まで到達せずに反発し、ダブルボトムのような形になっています。ダブルボトムのネックラインを割って上昇していけるかが最初の難関です。一旦上抜けして、紫の線のような三尊を作って下落していくのではと考えています。NDXやSPXに比べて弱い形ですが、直近としはMACDもゴールデンクロス間近であり、短期的には上と見ています。

SOXX 日足(移動平均線は 50, 75, 200EMA, 200SMA)


おわりに

週足のプライスアクションを見る限り、NDX,SPXともに上目線という状況は継続です。上昇後の急落に注意したいですね。

以上、テクニカルをベースに来週の見通しを書いてみました。参考になればうれしいです。


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