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どうやってキッズは上手くなるのか? - 大人以上と言われるけど

昨日高校時代の同級生たちと食事に行きました。そしてその中の旧友の同僚に私が教えていた生徒のお父さんもいたのです。そして一緒に楽しく食事をしながらいつものように「本当に生徒育てるのが上手いんですよ!」と持ち上げられました。実際結果が結果ですので私自身が大した実績がなくても指導した生徒の実績が凄いので言われる事がとても多いのですが、改めて考えてみました

「なぜ自分の生徒の上手くなる確率が高いのだろう?」

生徒数自体は決して多くない中、少数精鋭でやってきた方法が少しでも指導者の皆さんのためになればと思って書き残していきます。少し傲慢に聞こえるかもしれませんがそこはご容赦下さい


下手を怒らない

まず私が心がけている第一は [ 今下手であることを怒らない ] ということです。簡単なことで、下手だから習いにきているという当たり前のことを理解しないといけません。なぜそんな当たり前のことを書くのかというと世間にはオーディションという名の[ 落ちないセレクション ]のようなものがあるからですね。私はそこまで拝金主義ではないので全員受けさせます

当然運動神経が悪い子が来ると別メニューをやらせたり手間はかかりますが、受講態度が悪い子よりは10倍マシです。運動神経が悪い子は案外自覚があるのでコツコツやるクセがついているので時間はかかるけどほぼ技術は追いつきます

だから私が怒るのは

[ 出来たつもりの子 ]
[ まわりの足を引っ張る子 ]
[ スタジオ内で一番になろうとする子 ]

です。こういう日本的な土壌をどんどん無くしていけば明るく努力しない限り居場所はなくなります。学校生活なら少し攻撃的で運動神経が良く、少しヤンキーがかっている子が中心になりがちで、頑張る子を冷めた発言で足を引っ張る事が多いのは皆さんご存知の通りです

私はそういう子をとことん排除しました。親も込みで

「もう来ても一緒ですよ。上手くなれる見込みありません」

と通告していました。私があるダンサーを褒めるとそのまわりの[褒められたいけど褒められないダンサー]がその子の練習の邪魔をしたりするのです。こういう時間の無駄をとことん排除すると後は勝手に皆が練習に集中出来るようになるんですね

自由に練習出来る環境を作る

誰に何と言われようとこれは絶対続けると決めてやっていました。皆さんのまわりにもいませんか?家の大きな窓に自分を写して練習する、近所のスタジオを数人で借りて1時間練習する、親についてきてもらって外で練習する等

と普通では考えられない条件でした

しかし、終わった後掃除をするとか靴を並べるとかそれだけはするようにという程度の事はやらせていました。成績が異常に下がればレッスンに来る事自体禁止にすることもありました

いつでも練習出来る環境、スタジオから出ればTVとビデオデッキがありMisfitsやElite ForceやEB's、 Lockersが見れる環境でした(2007~2012)。これで上手くならないはずはなかったのです

走る

走りましたね。夏は氷水を頭にぶっかけながら天の川という川の河川敷を走っていました。夏休みはほぼ毎日練習して、時間にして300時間、距離にして50kmほど走っていましたね

決勝までいけても延長につぐ延長だったりすると体力負けするし、練習も体力がなければ長時間の練習も集中力低下につながるのでまずは体力をつけさせました。やはりムーブ自体も安定しますし集中力に関しては当時の私の生徒は抜けていたと自分でも思います

この2人のキッズたちはこの頃まだ小学生と中学生です。セミファイナルでその年齢のキッズがこのクオリティーで踊るなんて本来あり得ないですし、この緊張感の中これだけ止まることがいかに難しいのかはダンサーの方ならお分かりいただけるかと思います

声を出す

うちの出身のダンサーは基本的にうるさいです。レッスン中に声を出して盛り上げるというスタイルでやってきました。私もそうでしたし、私以外で一番強化生を可愛がってくれたBobbyとTweetyがそういう叫ぶスタイルでダンスを教えてくれたのでもう自分たちで声を出して盛り上げるという手法が染み付いているのでしょうね

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