ラパパンパン…♪ 名曲リトル・ドラマー・ボーイから 生まれた絵本『たいこたたきの少年』
♪ラ パパン パン ラ パパン パン…
どこかなつかしく、暖かい感じのするメロディ。
バーナデット・ワッツが描いた絵本『たいこたたきの少年』は、このクリスマスの名曲〈リトル・ドラマー・ボーイ〉から生まれました。
主人公のベンジャミンには両親がいません。
いつもみんなを楽しませるために、通りでたいこをたたいています。
寒いある日、見たことのない3人組が、馬にのって町にやってきました。
生まれたばかりの王さまをさがして、お祝いをするためです。
ベンジャミンも誘われますが、貧しくて何もあげるものがありません。
ためらうベンジャミンに、友だちのレイチェルはこう声をかけます。
「だいじょうぶ!」「王さまは、心のなかだけをご覧になるのよ!」
みんなが次々と贈りものをするなか、ベンジャミンは、
生まれたばかりの王さまとお母さんを目のまえにして、
あることを思いつきました…。
実は、バーナデットさんの息子もドラマーだそうです。
お子さんが小さかったころに思いをはせて描かれたのかもしれません。
▲バーナデットさんが描いているのは、主人公のベンジャミンが「生まれたばかりの王さまをいっしょにお祝いしましょう」と声をかけられるシーン
ページをめくっていくと、あたたかみのあるブルー、ピンクを基調とした景色のなかで、家々の明かりがやさしい黄色にかがやいています。
ベンジャミンのまわりには、町の人びとにまじって、たくさんの動物たちも描き込まれています。小鳥やネコやイヌたち、めんどりにアヒルに羊にネズミ……まるでいつもベンジャミンのことを見守っているかのよう。
たいこたたきの少年がしたことを、赤ちゃんも、お父さんも、お母さんも、とてもよろこんでくれました。ベンジャミンにとっても「こんなにたのしくてすばらしい冬の夜は、生まれてはじめてでした」。
▲アトリエでは、お話の全体をみられるように、壁にそれぞれの場面が並べられていました。
何ももっていなくても、人はだれかを幸せにすることができるー。生まれたばかりの王さまをお祝いする物語は、クリスマスはもちろん出産祝いなど、心あたたまる贈りものとしてもオススメです。
▲▼バーナデットさんの画材道具より
ほかにもオススメ♪ 今日も寒いですのであたたかくしてお過ごしください♪