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M1に落ちるということ

タイムリーな話がしたい。

8/16。
9/5。

m1一回戦に落ちた。
再エントリーも含めて。
二度目のチャレンジも
儚くも無惨に散っていった。

今年は二回戦に届かなかった。
5656会館への切符はもらえなかった。
僕らの今年のM1は終わりを告げた。

でもここからだ。
2023のM1は終わった。

ただM1は毎年ある。
2024のM1はこれから始まるのだ。

そう僕らのM1は

これからだ。


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ご愛観ありがとうございました!
感電ライチの次の漫才にご期待ください!
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  終
制作・著作
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 ⓃⒽⓀ














まぁ戯言は置いといて
M1ダメでした。
こうなるとは思っていませんでした。

もちろん今年も二回戦へ。
ひいては三回戦へいくつもりでした。

あれだけ周りの人間に
俺は売れる!とか
M1優勝する!とか
でかい口叩いておいて
この有様です。

どうぞ鼻で笑いながら
小馬鹿にしに来てください
2週間後くらいに。

今はちゃんと凹んでるんで
やめてくださいお願いします。


というわけで今回は
こうやって文章に吐き出す形で
落選という傷跡の膿を
取り出させていただきたい。

別にM1への文句とか
そういった類のことを書くつもりはない。
というか文句はない。

僕らのM1ネタは
僕の身体的特徴を扱ったものな訳で
それがグレーなラインなことは
承知の上でネタを選んでいる。
だから落とされたことに文句なはい。

一年の間にそれ以外の強いネタを作れなかった
僕らの実力不足だ。

今日はただ泣き言を残したい。
M1一回戦に落ちるとはどういうことかと。

それは自分自身を否定された感覚に近い。
ネタというのは
自分たちがかけた時間とセンスの結晶体だ。

かけた時間というのは
ネタを作る時間
練習する時間
舞台で見せる時間
修正する時間
様々だ。

センスというのは
自分たちが面白いと思ったことだ。
題材やら
ボケやら
ツッコミやら

自分らがウケると思った感性が詰まっている。

僕らが一回戦で出したのは
僕らが1番時間をかけたネタだった。
僕らが1番面白いと思ったネタだった。

故に凹む。
虚しい。
悔しい。

あのネタで落ちたかと、
そう思わずにいられない。

お笑い界で最も規模のあるM1という大会。
その一回戦でNOを突きつけられたことは
これまでの自分たちの否定に近い。
なんとも世知辛い。

M1は恋愛や就活と同じだ。
選んでくれと売り込むのは自分自身だからこそ
選ばれなかった時自身の否定につながる。

そしてもう一つある。
選ばれなかった理由を
相手が教えてくれるわけじゃないことだ。
冒頭では障害ネタという
グレーな題材だから落ちたかのように語ったが
本当は中身が全然ダメだった可能性も全然ある。
何がダメだったか絶対の答えを得られないまま
自分たちで仮の解を見つけていくしかない。
なんともままならない。


といった感じで
ポジティブな自分らしくないことを
ゲロゲロと書き込んだが

でもどうだろう
凹んでいるときに
ちゃんと凹めないのは
もったいなくはなかろうか。

ポジティブな僕は
どうせ明日には切り替わっている。
であるならば痛々しい時は
ちゃんと痛々しくありたい。

喜怒哀楽の哀をしっかり味わっていたい。

これだけ凹むのもM1に価値があるからだ。
凹ませてくれることに感謝したい。

僕の好きな言葉で

“人生の豊さは喜怒哀楽の総量“(出口治明)

というものがある。

喜楽だけの人生が豊かとは限らない。
怒哀があるから喜楽が引き立つのだ。

甘じょっぱいからマックグリドルはうまいし
甘酸っぱいからカルピスは爽やかだし
甘苦いからマックスコーヒーはクセになるのだ。

この言葉はそんなことを教えてくれる。

去年福岡で一回戦通過した時、
博多の端から端まで響き渡るぐらい2人で喜んだ。
(なぜか福岡に一緒についてきた
 同期の芸人のしょやも喜んでくれた)

今年は辛くて酸っぱくて苦かった。

だから来年こそはあの瞬間を、
あれ以上の瞬間を味わいにいく。

冒頭の戯言もあながち戯言ではない。

そう

僕らのM1は

これからだ。


では。


PS (1)
同期の芸人である
ワイズマンの豪くんと飲んだ時、
彼は言っていた。

「一回戦落ちたのがショックすぎる」

僕はすごく気持ちがわかった。

「だからしばらく飲み歩いてる」

僕はちょっとわからなかった。

「それで傷を癒している」

なるほどまぁそういう傷の癒やし方も
あるだろうと思った。
酒が塞いでくれる傷跡もある。

しかしまってほしい。

彼らのM1一回戦は初日の8/1だった。
飲んだのは8/26だ。

しばらく飲み歩きすぎではないだろうか??
25日間癒されない傷の療法は
もしかして酒じゃないんじゃなかろうか??
いろんな芸人がいるものである。
もう傷は塞がっただろうか。

気になるところだ


PS(2)
M1落ちた翌日
バイト先の大学生U君が言ってくれたことを
僕は忘れない。

彼は
励ますわけでも
冷やかすわけでも
ましてや貶すわけでもない。
特に何も言わず、
優しく微笑みながら
たった一言だけ

「おつかれさま」

と言った。
これだけ染み渡る6文字を僕は知らない。
心の琴線と涙腺まで最短距離で飛んできた。

文章は足し算より引き算だというが
美しい引き算だった。

足し算まみれの僕は見習いたいものだ。
ありがとうU君


では



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