『都市をたたむ』



1.高専読書ゼミその2

 前投稿に引き続き、高専時代の読書ゼミついて書きます。

2. 2年目の本 (2016/10~)

 2年目の読書ゼミは、饗庭伸の『都市をたたむ』でした。

 この本の内容は、いわゆる〔地方都市の住宅街〕(兵庫県明石市)出身である僕にはとても有意義な内容で、自分の故郷への確かな実感と危機感を持たせるものでした。

 この本を通して得た重要な学びは、

〇国家の戦後経済成長戦略。経済成長(国家) = 労働(国民) = 豊かな生活

〇戦後の経済成長戦略の前提となる設定 = 核家族・専業主婦・人口増加・夢のマイホーム(商品化住宅)・商品的価値持続のための都市計画・都市への交通・貨幣による迅速かつ客観的な価値交換

〇経済低成長もしくは退行・人口減少・核家族の崩壊・多様性の礼讃など前提がずれ始めたにも関わらず都市の構成原理・つくり方がずれに追い付いていない。

○日本の都市はスプロール的に拡大し、スポンジのように穴だらけになった。単純に縮小はしなかった。

○変更しにくい都市 ではなく、『やわらかくしぶとい都市』という認識

〇:客観的な学び  ◎:主観的な気づき


この気づきの他に、本論として都市のたたみ方が語られています。また今度読み返してちゃんと理解しよう。とりあえず今回はここまで。

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参考文献:饗庭伸「都市をたたむ」, TOTO出版, 2016

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