僕がブラック企業から三ヶ月で逃げ出した話(前編)
導入
こんにちは。コージーです。
Noteを始めようと思い、何を書くか迷っていました。
その中で、自分の中で大きな出来事だったブラック企業にいた話を色んな方に見て頂きたいと思いました。
数年経ったし、もう時効だろうという事で書かせて頂きます。
特定が怖いので一部フィクションを入れます。
就職のきっかけ
僕が新卒で営業として入社したのは水全般を扱う会社で、メインは家庭用の浄水器の会社です。
説明会で聞いた会社としての方向性に魅力を感じたのと、他の会社の就活が上手く行かなかった為この会社に就職を決めました。
予兆
今思えば、いくつかブラック企業としてのサインが出ていた気がします。
・口コミがやたらと不穏。
・説明会で、自分たちより2年先輩の離職率が低い事をやたらアピールしていたが、実際の全体の離職率は非常に高かった。(これは入社してから気づいた)
・会社の良い所以外にあえて悪い所も言っていたが、知名度の無さと会社に託児所が無いと言っていて、よくよく考えると悪い所をあえて言って安心させようとしていた?(この会社それ以上に悪い所いっぱいあるだろ!)
・やたらと理念推ししていた。(これは後の研修の伏線)人事が言う会社選びのコツは理念に共感出来る会社を選ぼうだった。
・年間休日数が少ない。大体100日〜105日。
疑念深まる
大学4年生の3月下旬から会社の研修が始まりました。
僕は本社から家が近く、全国から本社に同期が集まるのですが、どうやら本社以外の勤務の人は夜行バスで来てから研修を受けていたようです。新幹線ならまだしも夜行バス?しんどくないか?
後、朝礼の度に大声を出す、社歌を大声で歌う、やたらと長い社訓の書かれた紙を読む、階数割とあるのに若手社員はエレベーターを使えない。
違和感が膨らむばかりです。
そして、地獄の研修の第一弾が始まるのです。
疑念は確信に
研修最終日は13:00〜から始まる研修でした。内容は聞かされていません。
名前順にチームに振り分けられて全員が集められてこう言われました。
「今から君たちに社訓を覚えて暗唱してもらう。全員覚えるまで今日は帰れない。」と。
もう頭が真っ白になりました。何故ならこの社訓はぎっしりと3〜40行位あるからです。僕は一夜漬けの暗記がとても苦手なので、この時点で泣きそうになりました。
チーム内で励まし合いながら暗記暗記暗記。時間が来たら上のフロアで人事の前でチームで暗唱…。幸い3〜40行全部暗唱という訳では無かったものの3人での分担の為1人10行位の暗唱なので意外にしんどい。また、人事が物凄い表情で圧を掛けてくるので緊張してこっちはミスをする。何チームもミスを繰り返して気づけば19:00も過ぎていました。
みんな精神的に疲弊して同期の女の子は全員号泣、まさに地獄絵図でした。途中からどこかのチームがクリアする度に「うおー!!!クリアだ!やった!!!」みたいになっていて僕はカ○ト宗教みたいで心底気持ち悪いと思っていました。(同期ほんとごめん)
結局全チームクリアしたのは21:00過ぎ。
最後は気持ちを一つにする為(笑)に全員で社訓の暗唱をしました。
後から給与明細を見返して分かった事ですが、その間の残業代はゼロ。一人一人に労いの冷めた弁当が支給されました。
この日、僕はこの会社がブラックだと確信しました。
殺人スケジュール
4月から各地に仮配属になりました。シフトの関係で、4月の休みが日曜日と祝日だけだったり、上層部の社員さんが毎日22時まで残業していたり、自社の口コミサイトに載っていた恐ろしい研修を知ったり、なんやかんや日々が過ぎていきました。
とある月曜日に急にメールで「今週末に会社が関わっているドラマのエキストラとして新入社員の皆さんに出演してもらいます」と連絡が来ました。唐突すぎるだろ、と愚痴りながら詳細を見るとなんとそこでの移動も夜行バスとの事。(本当に夜行バス好きだな!)木曜深夜出発→金曜早朝着、昼から撮影→金曜深夜出発→土曜早朝着土曜昼から出勤のスケジュールです。0泊2日じゃん!
当然めちゃくちゃしんどい。待機時間も長く、何テイクも撮り直し結局終わったのは17:00位でした。そして、1番驚いたのはノーギャラという事です。手渡しも無く、翌月の給与明細見ても振り込まれていませんでした。経費削減にしても人権無さすぎるだろ。
ただ、これまでの出来事はこれから起きる悲劇の序章にしかすぎなかったのです…。
続く
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