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「アメリカの友人」を見た

これまた、マーティン・スコセッシ監督が薦める映画一覧にあった&たまたまケーブルテレビでやっていたので、録画したやつ。

1977年 西ドイツ・フランス合作。ヴィム・ヴェンダース監督作品。

アメリカの贋作作家の絵をヨーロッパで売るトム・リプリー。白血病におかされている額縁職人のヨナタン。素人に殺しをしてもらいたいミノ。が、主な登場人物。

ミノが、トム経由でヨナタンを知り、病気をダシにヨナタンに殺しを依頼。最初はやる気はなかったんだけど、結局引き受けちゃうヨナタン。

一件目は地下鉄の駅での殺しなんだが、これが、見ている方はヒヤヒヤ(笑)
いや、もう、標的にバレてるんじゃないの?これって失敗するパターン?と思いながら見ているのだが、あっさり成功。
と思いきや、「走って逃げるな」と言われていたにも関わらず、走って逃げる姿が防犯カメラにばっちり。
うそ、これって捕まるの?と思いきや、何事もなく家へ。なんなんだ…

そして、二件目は列車(特急ぽい)の中での殺しの依頼。ヨナタンは断るものの、これまた、結局やっちゃうんだなぁ。
しかし、標的にバレそうになり、危機一髪!って時に、心配してこっそりついてきていたトムに助けられる。

この、列車の中での殺しのシーンは、なかなかにドキドキハラハラ。古くさい手法なのかもしれないけど、やはり、人間心理なんてそうそう変わらない。わかっていても、ドキドキハラハラするものだ。あっ、私が素直で単純だから…かもしれないが。

なんか、この文章と映画の題名だと、トムとヨナタンは友達なんだな…と思うかもしれないが、決して友達ではない。表面上、額縁職人と客として、少々交流があったに過ぎない。詐欺師がカモを偵察しにいったわけだし。

でも、二人の間に、ポッと心の灯をともす出来事はあった。二人というか、トムに…かな。

まぁ、この後、もう一山あってからの、エンドロールであるが、それは見てのお楽しみ。
といっても、それほどオススメではないが(笑)

なんか、ほんと、不思議な映画。殺し屋、騙し…とかの題材な割には、抑えた感じだし、見終わっても、よくわからなかったようで、でも、なんとなくわかったような。

雨の降る日に、なんとはなしに見る映画としては、なかなか良かったよ。

スコーンと晴れた、気だるい午後、同じヴィム・ヴェンダース監督だったら、「パリ、テキサス」だな。私はこっちの方が好きだ。


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