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自分に「おまえがいうな」という始末

とある作家さんから「編集にダメ出しされたのだが、どこら辺が悪いか企画を相談したい」と連絡があり、都内某所にて3時間ほどお話をしておりました。
そのときに感じた自分でも陥っているのだろうという罠に気が付きましたので、備忘録としてここに書き記しておこうと思います。

ルールブックをつくりがち

話の企画を作るにおいて、ストーリーラインを作らずに、いわゆる世界観(世界設定)と仕組みを緻密に組み立て、話全体ではなく世界のバックボーンを組み上げていき、設定の枝葉を伸ばしていくタイプの企画練りが上手い人がいます。相談してきた作家はノベルゲーム寄りなので、全き組み立てはこの切り口から始めます。

世界設定から組む場合、ここではこんなことができる――という提案になってしまい、そのなかで誰がなにをするかという具体的な面白さが組んでなかったり疎かであったりすることが多くあります。

TRPGのルールブックを緻密に組み立てる作業と似ています。

サンプルシナリオとキャラクターがいない

おおまかな「こんな話を書きたい」から世界を作って、企画を立てた本人が企画書を読む人に「おもしろそうでしょ」と提案するとき、先述のような内容だと聞かれた方が「どんなキャラ作る? どんなシナリオで遊びたい?」と話を考えるのオレかよと思うことになるわけですよ。

聞かれたほう(編集サイド)からすると「だからどこを見て(=読者ターゲット)、どんな話を、どんなキャラで語って楽しませたいの?」としか思わないわけです。
ルールブックはしっかり作ってるのに、サンプルシナリオとサンプルキャラクターがいないので、面白いリプレイが想像できないのです。

ということで、タイトル回収

「TRPGのルールブックを作っても、サプリメントシナリオやサンプルキャラがいないから、結局何がしたいのかわかんないんじゃない?」
……というひとことが出てきました。
「魔界都市新宿を作ったのはいいけど、十六夜京也やメフィストいないまま『どう?』って聞かれてる気分か!」
「そうそう」
「蓬莱学園作って放りっぱなしな感じか!」
「そうそう」
みたいな感じでした。

はい、「おまえがいうな」と僕は僕自身思い知りましたw
僕自身、設定厨なところありますもの。
わかるわ~。

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