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2024年 3月 みたもの

諸事情で毎週病院に通わなければいけないことになったのに異動的なアレがあったりで本当にいろいろ面倒なことになって来てしまいました。例によってあんまり見れてませんね。
今も見たいものいっぱいあるんですが、中々……オッペンハイマーはマジで直ぐに見に行きたいですがはてさてどうなることやら。

サムネイル画像はこの前のドリフェスの上映会の時の写真。改めて見るとやっぱ面白いですよね……次回は黒船が襲来する回なので是非とも参加したいところです。


劇場版 ポールプリンセス!! 

公開されてから局所的な盛り上がりを見せていたのをちょっと見ていたので気になっていまして。スーパーロングラン上映をバルト9さんがしていたので観に行けました。観に行ってよかったと思います。

この作品、どういうメディア展開してるのか全然知らなかったんですけどYouTubeでアニメやってたんですね~。
そのWEBアニメのお話直後くらいの時系列で、その前提で物語が展開されていくのですけれどなんとなくのおさらいもあったりして完全初見でも問題なく楽しめました。

この作品途中までは可もなく不可もなくというか。よく言えば堅実、悪く言えば凡百と形容出来るような作風だったんですね。
後半、ダンスシーンに入るあたりで何やら風向きが変わってきて、先ずワケが分からなくなります。知らないけどポールダンスってこういうこと……なのか……????何見せられているんだろうこれ……という気持ちが持ち上がる。
ここで面白いのがこの作品。「そうかこういうもんなんだ」と受け入れた瞬間、ノリの良い楽曲とポールを軸にする独特な演出がどんどんカッコよく見えてくるんですよね……。
この作品からしか摂れない特異な味、特有の心情変化も含めてクセになってしまうのがよく分かる。これはコアなファンが付くのも納得の一本です。

THE IDOLM@STER SHINY COLORS 6thLIVE TOUR Come and Unite! Brilliant Blooms

シャニは元々楽曲好きで聞いていましたが、異次元フェス直後テンションが上がって連番参加した同行者と共にその場で応募して当選したという経緯があったり。
いつかどこかで現地参戦したいなぁとは思っていたので願ってもないチャンスで、とても楽しみにしちょりました。
何せアイマス単独の現場に行ったことが無いのでその空気雰囲気が新鮮で面白かったですね。異文化はそれだけで興味深いものです。

本当に曲だけ聞いているので諸々の文脈ですとか、享受しきれないところも多くあったのだと思いますけれど大満足ですわ。
やっぱり放課後クライマックスガールズなんだよなぁという気持ちとSHHisわっほいという気持ちとCoMETIKひゃっはいという気持ちでいっぱいです。

ちなみに首の不調は斑鳩ルカに一端があります

哀れなるものたち

ガッツリR18なのにこんな大々的にロードショーされてるの凄いよね。
大人の身体に新生児の頭を持つというシチュエーション。人間の持つ本能を経て、理性を獲得するに至る思考の移り変わりの描写が激烈にセンシティブでどこか露悪的。現実離れした色調で描かれる世界は脳みそに焼き付けられるような錯覚を起こしてこの世のものではないものを見ているフワフワした感覚が気持ち悪くもあり目が離せなくもあり……。
私が個人的に人間の作り出す文化という概念そのものが好きなこともあるのですが、主人公ベラが音楽に出会って訳も分からず心が惹かれてしまう描写がすごい好き。短いカットでしたが、食欲・肉欲という生物的な原初の欲求からの脱却の切欠のひとつになっている大切な場面だと感じます。
後はラストシーンで仲良くなった娼婦の友達も自宅に招いていたのが丁寧で大好き。あの人はどうなったんだろうなぁって思ってたから先が見れて嬉しくて。
古今東西様々に描かれる性交渉のシーンって作品によって色んな意味合いを持っているものだろうなぁと思うわけですが、限られた尺で人と人との関係性を最大限提示することが出来る演出なんだなぁと今回改めて思いましたね。このベッドシーンの描き方ならその相手と過ごした時間はどれほどだっただろうか、みたいな。この作品頭から終わりまでだいぶずっとセックスしてるので特にその差異が目立つんですよね。とても興味深かった。

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM

2024年にガンダムSEEDを初めて見た男になりました。
と言っても時間が流石に無かったのでTV版ではなく総集編の劇場版7本の方を見させてもらったのですが。まずそもそもそれが面白かった。
当時からインターネットではいろいろな意見が飛び交っていた作品というイメージだったのでどんなもんかと思っていましたが、成程話題にされるだけあってやっぱりしっかり面白いんだなと。まぁ気に入らないという気持ちも分からんでもない所は理解できますが、あの異様な雰囲気はインターネットの悪いところが出てたんだなぁって。何事も自分で見ないとダメですね世の中。
それで20年の沈黙を破ったこの作品が本当に強く受け入れられていて、歴戦のオタクたちが浄化されていくのを見て観に行こうと決心したわけですな。

や~~本当に凄い作品だった。令和の時代にこんなの誰もやらないんじゃないかってくらいこんなバカで真っ直ぐでクサくて恥ずかしげもなく理想を叩きつける作品が見られるなんて。
でもそれってこのSEEDという作品だったからこそ聴衆に響いた側面もあるんだろうなぁ。後から見た私みたいな人間とは受け取り方は全然違うんでしょう、当時から見てきた人たちの想いは彼らだけのものだ……。羨ましいですね。
過酷な世界を生き続けるキャラクターみんなが好きなので、とにかく「良かったなぁ」って気持ちが湧き出てきてしまう。そしてメカがカッコよすぎる。
もっかい見たいですね~。でもその前に本編見返したいですね~になってるのでもう見れないと思う。

LoveLive! Series Presents ユニット甲子園 2024

異次元フェスからこっち、遂にラブライブ同士の越境コラボパフォーマンスが実現したことがとにかくうれしい気持ち。今後これが定例化するという希望が持てるため。
やっぱりスパスタも蓮もちゃんと見たいなぁ。ラブライブは魅力的なコンテンツです。

私の首はGuilty Kissにとどめを刺されました。

DOGMAN ドッグマン

レオンをずっと見たいと思っているうちにこっちが先に来てしまった。
取り調べの部屋で主人公が弁護士に自分の半生を語る形で進んでいく物語。終始悲壮感が漂う映像に目が離せなくなり、彼の行く末を見届けたくなってしまう。
彼の辿り着いた先に救いが無いと思ってしまうのはただ画面の外から見ている側の思い違いなのか。
しかしドッグマンの人生に光が無かったわけではなかったと断じるのはそれはそれでまたエゴなのかもしれない。つい考えを巡らせてしまう、不思議な魅力を放つ人物を作り上げた制作陣に敬意を表したいですね。

RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~

レヴュースタァライトから始まり、ハイロー公演が行われたあたりでいよいよ興味が湧き出でて一度は見てみたいと思っていた宝塚。まさかRRRという爆弾を投げ込んで来るとは思わず。本当に見たかったので、有難い縁で現地に見に行く機会があり本当に感謝。
当然ながら1度見ただけなので何か偉そうなことを言えるような立場ではありませんが、宝塚というコンテンツは本当に圧倒されますね……。洗練されているという言葉がここまで似合うものもそうそう無い。
激しい競争を勝ち抜いた上澄みの中の上澄みが舞台の上に敷き詰められる、あまりにも贅沢。そしてその精鋭が彩る中心で朗々と歌い上げる主役のなんと力強いことか……。
オリジナルの映画が3時間あるのに対して宝塚版は90分なので、演目は短く再編されるような形になっていますが大筋はしっかりと外さずに愛を感じる脚色だったなとも感じます。宝塚版ならではの展開もまた良い。
そしてやっぱりというか、宝塚版の大トロはナートゥでしたね。
原作を完全に再現しつつ、だからと言って「じゃあオリジナルで良いじゃん」とは決してならない。あの座組だからこそ強調されて見えるダンスのしなやかさがなんとも心地よくて顔が崩れるのを止められないんですよ。
スクリーンの中ではなく目の前であることの迫力、押し寄せてくる空気の圧は極上の体験でした……。

宝塚ってものを見て思ったのは、途方もなく長い時間をかけて根本のパフォーマンスを磨き上げ続けているんだという再認識。
味付けはとてもシンプルで分かりやすく、シナリオだとか演出的な意味での派手な目新しさがあるわけではないのかなと。クラシックで年季を感じる、どこかで見たことのある気がする演出なんですが、でも目の前で繰り広げられているものは決して見たことがあるものでは無くて。
人生でチャーハンは何度でも食べたことはあるし、よく知っているつもりだけど。今食べたこのチャーハンに使われている米も油も最上級のもので、こんな美味しいものは食べたことなくて知らないものなんですよね。
誤解を恐れずに表現すると学芸会なんですよ、やってること。多くの人がまず通る道。知ってるしやったこともある人は多い。
でも違うんですこの学芸会は。レベルがbillionなんです。これはメラゾーマではないんです。メラなんですよ。
本当に一度見ただけなので恐れ多いんですが、連綿と続くこの頑強な歴史の一端を感じ取れたという意味で貴重な経験をさせてもらいました……。

なんであんな歩きながら鼻歌を奏でるような気軽さであの声量が出せるんだ???人間の構造ってそういう風に出来てるの???⁇


というところで今月はこれだけ。
来月はどんな作品に出会えるでしょうか。


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