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My Unforgotten Seattle by Ron Chew

シアトルのCID地区(Chinatown International District)の生き字引的存在、Ron Chewさんが語る、移民2世として生まれ育ったBeacon Hillの思い出、Hong Kong Cafeアルバイト時代からつぶさに見つめてきた、50年以上に渡るコミュニティーの歴史や変遷、キングドーム(イチローの活躍したセーフコ・フィールド以前の球場)建設反対運動等に始まる70年代のアジア系アメリカ人公民権運動、Wing Luke Museumの大々的な移転改修工事、また共に語り合い支え合ってきた友人達との交流のエピソード等が、豊富で貴重な写真資料と相まって、まるで万華鏡のように散りばめられた回顧録です。

短期間ですが20年程前にシアトルに滞在し、以来日系人コミュニティーの歴史や文学に興味のある私にとっても(日系人強制収容関連についても触れられている)懐かしい光景が描かれていたり、とはいえ600頁以上もギッシリと詰まった思い出の数々を追うのは私の怪しい語学力では正直大変ではありましたが、このコロナ禍の中で、いったい人生で何が大切なのだろうと考える上において、かなり得る物があった著書でした。いつかまたシアトルに旅立って、Panama Hotelに滞在し、UwajimayaでAlan Lauさんをお見かけし、Wing Luke Museumを再び訪れたり、Teriyakiや牛肉麺、海鮮たっぷりのdim sumを堪能したいです。

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