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初心者でも安心!クラシックコンサートへ行く前に知っておくべきポイント

毎年GWに開催される「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO」をはじめ、日本全国、あらゆる会場でオールシーズン開催されているクラシックコンサート。

国内外で活躍するプロの奏者・オーケストラはもちろん、市民オーケストラや大学の管弦楽サークルも含め、毎年数え切れないほどのコンサートが開かれています。

「青のオーケストラ」「さよならマエストロ」などの作品に触れ、「これまでクラシックはしっかり聴いたことなかったけど、ちょっと面白そうかも?」と気になっている方も多いはず。

今回はそんな方をこちら側に引きずり込……いえ、少しでもクラシックコンサートを楽しんでいただけるよう、初心者でもこれさえ押さえておけば安心!という5つのポイントをQ&A形式でご紹介します。


Q1.そもそもどのコンサートに行けばいいの?

A.「まず行くべきコンサートが見つけられないんじゃい!」というアナタは、NHK交響楽団や読売日本交響楽団など、プロオーケストラのコンサート情報をチェックしてみましょう。

プロオーケストラは年間を通して「定期公演」と呼ばれるコンサートを行っており、シーズン問わず演奏を聴きに行くチャンスが多いのです。

例えばNHK交響楽団は、各公演を特色ごとにプログラムA・B・Cの3つに分け、NHKホールまたはサントリーホールで定期公演を行っています。

オーケストラの公式HPなどで年間公演スケジュールをチェックし、日程や公演内容を見て、少しでも興味をそそられるものがあればチケットを買ってみるのもひとつの手。

また、音楽番組やCMに出演している有名なバイオリニスト、ピアニストなどのコンサートを狙い撃ちする方法もあります。ただし、世界的に有名な演奏家のコンサートはチケットがすぐ売り切れてしまうケースも多いので、情報をキャッチしたら早めに申し込むとよいでしょう。

Q2.服装の決まり(ドレスコード)はある?

A.クラシックコンサートへ行くのに「必ずフォーマルなスーツやドレスじゃないとダメ!」ということはなく、服装は基本的に自由です

会場にもよりますが、どちらかといえば普段着のようなラフな格好で聴きに行く方のほうが多いのではないでしょうか。(かくいう私もそのひとりです)

極端に露出度の高い服装や、衛生上問題がある(汚れ・匂いが強すぎるなど)服装でなければ、特に心配する必要はありません。

もちろん、クラシックコンサートという非日常を存分に味わうために、普段よりちょっとお洒落して出かけるのもおすすめ。「ホールに入ったら思ったより暑かった(寒かった)……」と感じる事態も考慮し、脱ぎ着しやすい上着を取り入れたファッションにしてしまえば最早無敵です。

Q3.コンサートの時間はどのくらい?

A.プログラムにもよりますが、間に15分~20分の休憩を挟んでトータル1時間~2時間弱程度のコンサートが一般的です。

開演時間については、平日なら18時頃から、土日祝日の場合は14時頃からに設定しているケースがほとんど。

電車・新幹線などの公共交通機関を利用して会場に向かう人は、そのあたりも考慮してスケジュールを立てるとよいでしょう。

ちなみにクラシック界には、全て演奏し終えるのに約15時間かかる恐ろしい作品も存在します。

その作品は、楽劇王の愛称でも親しまれているリヒャルト・ワーグナーのオペラ「ニーベルングの指輪」。ワーグナーが自分の作品を演奏するためだけに建設させたバイロイト祝祭劇場で、4夜にわたってめくるめくファンタジーの世界が繰り広げられます。いつか行ってみたい……。

Q4.プログラムの楽曲は事前に予習しておいたほうがいい?

A.「まずはクラシックコンサートの雰囲気を知ってみたい」といった程度であれば、事前知識なしでも十分楽しめます

クラシックコンサートでは、当日演奏される曲目の簡単な解説がパンフレットに載っていることも。

それぞれの曲がいつ、誰によって作られたのか?どんなテーマがあるのか?(「絶対音楽」と呼ばれる、特定の人物や出来事などを題材にせず、音だけで表現する音楽もあります)などの基本的な情報はパンフレットに記載されているので、開演まで時間に余裕があればザッと目を通しておきましょう!

もし「ベートーヴェンの第九を生で聴いてみたい!」「ドラマでドヴォルザークの『新世界より』を演奏していて格好良かった」など、この曲を聴きたい!という目的が明確にあるのであれば、試しにYouTubeやCDで最初から最後まで聴いてみるのも◎

クラシック音楽は他のジャンルと比べて1曲あたりの演奏時間が長いので(なかには1時間を超えるものも)、せっかく知っている曲をプログラムに見つけて聴きに来たのに、なかなか有名な部分が出てこない……この曲こんなに長いの……?と退屈に感じてしまう可能性があります。

曲全体がどんな構成なのかをふんわりとでも把握しておけば、「このフレーズからあの有名な部分につながるんだな」と頭のなかで整理しながら聴きやすく、より作品への理解を深められるのでおすすめです!

Q5.どの席を選べばいい?

A.「最前列が一番いいの?」と思われがちなコンサートの座席ですが、どの席を選べばよいかは「自分が何を優先したいか」によって変わります

ピアニストやバイオリニストなど、好きな奏者のオーラをとにかく近くで浴びたい……!と熱い想いを抱いているなら、最前列や1階前方の席がおすすめ。

オーケストラ全体の動きや音の響きを堪能したい人は、ステージから数えて2ブロック目以降の席や、2階席などをチョイスしてみてください。

ちょっと注意すべきなのが、家族や友人の勇姿をこの目でしかと見届けたいぞ!というケース。規模がある程度大きいオーケストラの場合、ステージの後方で演奏している管楽器奏者・打楽器奏者の顔は、最前列だと見えにくい可能性があります。客席全体の中央あたりか、それより後方の席を選ぶとよいでしょう。

NHK交響楽団にとってのNHKホールのようにホームグラウンドがあるオーケストラは、公式HPに座席表が掲載されていることも。

「S席ってどのあたり?」「後ろの方で聴きたい時はどの席を買えばいいの?」と迷った時や、チケットを購入する際の参考にしてみてくださいね。

最後に

知識の有無に関係なく、その日、その瞬間しか生まれない音楽を全身で浴びれるクラシックコンサートは、とても魅力的なものです。

同じ曲でも、奏者やオーケストラ、指揮者によって全く異なる響きが生まれる不思議なクラシック音楽。この記事をきっかけに少しでも興味をもってくださった方は、ぜひ気になるコンサートを見つけ、会場に足を運んでみてくださいね。

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