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理由もう一個あった! 音楽を聴く趣味が趣味でなくなっても…それでも聴く音楽 (4)超絶テク見たい!

以前、「音楽を仕事にしたら、音楽を聴く趣味が趣味でなくなった」という記事を書きました。

さらに、それでも聴いてしまう音楽がある、という記事がこちら。

その時に「聴いてしまう音楽」の分類をしたのですが・・・

(1)分析するのも野暮な自然な音楽
(2)分析したけど無理!ごめんなさい!
(3)もはや総合芸術、土下座します

(1)は小野リサやゴンチチなどの脱力系。(2)はスティーリーダンなど超絶複雑構造系。(3)はその人がジャンル!という絶対的存在、ジャンゴ・ラインハルト+ステファン・グラッペリ。

もう一つありました。これは、音楽鑑賞というより、演奏技術鑑賞かもしれません。

(4)超絶テク見たい!

です。サーカス見る感じ!

音楽は技術?心?

個人的な意見です。非情に非情ですが、自分は「音楽は『まず』技術」ということを考えています。

いやいや、心でしょ、というご意見も分かります。ポイントは、『まず』というところ。

アマチュアが楽しみにやる音楽は、もちろんこの考えにはハマりません。

プロとして他人の時間を消費して聴かせるには、最低限の「聴かせる水準」は持っていて欲しい。

自分は音楽をやっていたので、どうしても色々な比較対象材料がありすぎて、技術が達していない部分が聴こえると、そこが情報的ノイズになってしまうのです。

そこを気にしないで、まさに表現したいことを捉えられるのであれば、問題ないかもしれません。

一種の職業病。気にならない方も多いと思います。

なので、あくまでも「自分が聴くことができる音楽」の話です。

技術はないよりあった方がいい

音楽を奏でる心はもちろん大事です。でも、その心をたくさんの人に届けるときに、様々な技術があった方が、より届けられる可能性が広がる、と思っているのです。

届けたい心が届かなければもったいない。ならば、届ける技術も高い方が良い。

自分の持ってる能力を100%発揮する、というと良いことに聴こえます。でも、表現に関しては自分は違う考え方です。

その人の100%がどこか、というのを見たいわけではない。出てくる表現だけみたいのです。

もし、100%を出してしまっていたら、次回はまた同じものを見せられるわけです。これが、50%の能力の範囲で良い表現をしてくれれば、次回、どんなことが見られるの?という期待ができます。

さらに威張った言い方をすると

自分は練習嫌い。さらに、集団での練習の場で、個人の分担範囲が習得できてない状態で集まるのも嫌い。

みんな自分のパートは全部完璧にできるようになってから合奏をしたい、というなんといいますか、独善的で心の狭い考え方を持っています。←正直でよろしい。

だから、みんな技術は磨こうよ、と思ってました。イヤな人間です。

もちろん、自分も技術は完璧じゃないのは分かっているのですが、どうしてもその考え。練習嫌いにも関わらず練習しまくっていたのは、こういうひねくれた考えがあるからだったかもしれません。

でも、技術はある種の正義

そんなひねくれた自分の意見など無視してもいいですよ、と言っても良さそうですが!これだけはお伝えしたい!

技術はあった方が、より音楽を楽しめます。

これは間違いありません。

・できる曲が増える
・いっしょに遊ぶ人たちが増える
・色々なジャンルに触れられる
・表現するとき、余裕ができる
 ・MAXが高ければ、その下の幅も大きい
 ・バリエーションが増える

これらが、より拡大するのです。

音楽の活動がより広く、より深くできるので、基本は良いことです。

前振りが長すぎです・・・実際にどんな人を「超絶テク」と思っているのか・・・というところ。

(4)-1 普通に凄い

渡辺香津美。チャー。

何というか、特に異論も出ないだろうと思うギタリスト。他にもいると思いますが、自分が聴いた中での2人です。

例によりギターコンプレックスも相まって、ギターから話が始まります。

ギター弾けないのにギターの上手さを語るの?と言われそうですが、その通り!ギター技術は分からない事だらけ!

でも、音楽のプロではあったので、どういうところを見てるかと言いますと…

・安定(逆に不安定を全く感じない)
・表現幅
・独自性
・音の密度

です。最後のは、たくさん音符で時間を埋める、ではなく、逆。

スカスカなほどカッコ良さを感じる。ミニマムな要素で、流れを作れてしまう演奏に嫉妬します。

チャーは、ルイズルイス加部、ジョニー吉長と共にピンククラウドで活動してましたが、その時の音が、まさにミニマム。

スリーピースのある種の頂点。ぜひバンドをやってる若者にもご堪能いただきたい。

音はもちろん凄いんだけど、ビジュアルがあると、なんでこのたった3人でこの音!?という混乱も楽しめます。

とてもじゃないけど、真似するとかちらっとでも思い浮かばない圧倒的な存在。

そしてもう1人。渡辺香津美。

この人の場合、第一線が長すぎて、もはや代表曲的なものもわからない。さらにその間進化し続けるので、もう人を追いかける感じ。割とエレクトリック系と逆のアコースティック系(ベスト盤)を上げてみました。世界的に評価されてる方で、何をいう必要もないのですが一言、「すげ〜」です。

広い対応ができる楽器だからそれだけでサーカス

管楽器の技術は比較的一本の道が見えます。

でも、ギターはジャンルにより奏法も表現も幅広い。

変な感じですが、演奏者のファン、というだけでなく、自分はギターという楽器のファンでもあるのです。

この楽器、どこまで何を見せてくれるんだろう、という感じ。

やっぱりもう一度触ろうかな〜。

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