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異国の地での体調不良

私は日本にいた頃はアレルギー一切なしの健康優良児だった。風邪もあまり引かないし、病院もあまり行ったことがない人間ほどだ。しかし、海外にいると、思ってもないことが沢山起こる。それは単純に物が壊れやすくなるとか、まな板がベランダから出てくるとか、そういうことだけじゃなくて、自分の体調面でも初めて経験することが多々発生するのだ。

腹痛問題

スリランカに来る前に一番心配していたのは腹痛や下痢であった。私は日本にいた頃からお腹をよく下す人間だったので、外国に行って違う食べ物や水を飲んだらどうなるのか…としばし戦々恐々としていた。
しかし、私が思っていたよりも下痢の症状は酷くなかった。1日中トイレとお友達になることもなかったし、腹痛を伴う熱が出ることもなかった。さらに、周囲の日本人からも「まぁ熱が出てないなら大丈夫、そんなもんだよ」と言われていたこともあって、多少の腹痛や下痢は「そんなもんなんだなぁ」で割り切ることが出来た。

史上最大の肌荒れ→病院に行く

一番の心配事であった腹痛は、そこまで深刻にならず私は意外と外国でもやっていけるのかもしれない!と意気揚々と生活をしていた。しかし、1か月のホテルステイも後半に差し掛かったころから、なんとなく頬あたりの肌の乾燥が目立ち始めた。日本にいた時と同じように、乾燥している部分にバームを塗って様子を見ていたのだが、一向に改善する気配はない。おかしいなぁ、スリランカって湿度80%の世界なのにって思いつつも、特にそれ以上は気に留めていなかった。

それから急に乾燥していた部分が赤くなり、痒みが出始めたのは新居に引っ越して1週間ほど経ってからだった。最初は単純に日焼けを伴う乾燥だと感じて、いつもよりしっかり目にスキンケアを行うなどしたが、良くなる気配はなかった。それどころか夜に痒くて眠れない日まで出てきたため、そういう日はステロイドの軟膏薬を少量だけ顔に塗って寝た。(よい子はマネしないでね)

流石ステロイドの薬だけあって、塗ったときは痒みも引くし、赤みも少しだけマシになる。たぶん、痒くて寝てる間に無意識に掻いてしまうから顔が赤くなるのだろう、と考えた為、しっかり治すためにも1週間続けて日本から持ってきたステロイドの軟膏薬を塗った。
1週間も続けると、さすがに痒みも治まるし、赤みも少しづつ引いてくる。しかし、薬を塗るのをやめた途端にまた赤くなってきて痒くなる。一体これはどういう事なのか。

何回かそんなことを続けているうちに、職場に人にも心配され始めた。そりゃ顔に出てしまっているものだから、あまりにも顔が赤いと気づかれるのは必然だ。最初は一緒の教室に働いている先生が「今日は顔が赤い」と言い始め、アレルギーだ日光だ、日本人はメラニンが少ないから云々と10分ほど談義が発生する。そして大体スリランカの日差しは強いから日傘を使いなさいという結論になる。隣のビューティーミスからは、良いクリームを教えてもらったり、ワセリンを塗りなさいとアドバイスを貰う。
極めつけは、ビューティーミスやグラフィックミス、ラマイ(生徒)達と6人ぐらいに囲まれて「今日も顔が赤い」談義が始まったとき、通りがかった上長も参加し始めて、話題があっちこっち行く様子を皆の真ん中で聞いていた。とにかくカオスな状況だったが、いやはや、私は愛されているなぁと感じた。

とは言え、だましだまし薬に頼るのも1ヶ月ほどで限界を感じてきた。そもそも私は医療知識もないし、ステロイド剤だって本当は5日間ぐらいで効果がなければ医療機関を受診しなければならない。そこで、近くにいた有識者に聞いた所、すぐに皮膚科のある病院に行くことになった。

結局、病院でお医者さんに言われた結果としては「一番考えられるのは日差し」とのこと。恐らく細かい原因も重なった結果なのだと思う。(環境の変化とか栄養の偏りとか)しかし、目視だけでは分からないので、薬を塗って様子を見つつ、後日血液検査をすることになった。

病院で貰った薬は、赤みのある所に塗る薬と保湿剤、アレグラ(抗ヒスタミン剤)とフェイスウォッシュ(全然泡立たない洗顔料)の4つ。アレグラは日本のアレグラよりも量が多い180㎎を処方。最初は含有量が多いという理由で錠剤を半分に切って半錠だけ飲んでいた。しかし、180㎎飲んでも問題ないと、日本のお医者さんから助言を貰ったため、今では1日180㎎摂取している。今のところ、眠り込んでしまうこともない。
しかし、薬の効果は凄いもので、日に日に顔の赤みが引いている。さらに、痒くて夜寝れないことが多々あったのだが、アレグラの副作用(眠気)も効いたせいか、ここ最近は爆睡している。

ホストファミリーから風邪を貰い、めちゃくちゃ長引く

ホストファミリーが約1か月ほどの旅行から帰って来て数日後、娘ちゃんが咳き込むようになった。それもそのはず、長旅で疲れているにも関わらず、彼女は帰国した次の日には学校に行っていたからだ。そりゃあ風邪ぐらい引くわな、と呑気に彼女の心配をしていたら、数日後に私もしっかり風邪を引いた。(熱は出なかった)
10年ぶりぐらいの勢いで咳と鼻水に悩まされる日々が続き、その後はガザガザの喉で毎朝「グッドモーニング」とホストファミリーに挨拶する日々が続く。結局、鼻水と咳が1週間は続いた気がする。久しぶりに引く風邪も、海外だとこんなに長引くものなのか、と驚くしかなかった。現在は、たまにガサガサになる喉をいたわる為に、薬局で手に入れたのど飴をなめている。そのお陰か、少しずつ喉の調子も良くなってきたように感じる。

スリランカののど飴。一粒単位で売ってた。箱買いしたけど。
スリランカではお馴染みのシッダレパ。小鼻に塗ったらすごくスッキリした。
オーガニックショップで購入したバタフライピー。藁にもすがる思いで免疫強化を願う。

しかし食欲だけは増大する

ホストファミリーとは、ほぼ毎日のようにご飯を一緒に食べる。スリランカに来てから当人比で食べる量が増えてきたなぁと思っていても、毎回ホストマザーからは私の食べる量を見て「ポディ、ポディ」(少ない、小さい)と言われる。そんなこと言われても、ベースが違うんだよねと思いながら今まで心の中で割り切っていた。
しかし、そんな私にも最近妙な変化が訪れた。食後に無性に甘いものが食べたくなったり、ご飯もお腹いっぱい食べたい気分になってきたのだ。ここまで来ると、気分はブルドーザーで、食べても食べてもまだ食べれる気分になってしまう。そして、先日ついに私のよそったご飯を見て「オヤーホンダタケーワー」とホストマザーが言った。


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