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ウーパールーパーの本を読む

我が家のウーパー水槽において豊かな循環を構築するために、まずはウーパールーパーに対する知識が必要だと思い、すぐにウーパールーパーについての本を注文した。

ネットにもウーパールーパーの生態についてや飼育のコツについて書いてあるWEBページやYoutubuなどもある。私自身、ウーパールーパーを飼育したい!と考え出した時、それらの情報に大変お世話になった。
しかし、ネットの情報は便利ではあるが、過信しすぎるとあまり良くない。こんな事は私が小学校の情報の時間から言われてきた事だったが、一番その事を体感しているのは皮肉にも約10数年経った現在である。

ウーパールーパーについて書かれているネットの情報は、今現在ウーパールーパーを飼育している人の経験談であったり、プロのアクアリストさんの情報など、とても勉強になる事が沢山ある。しかし、私にとっては大きな欠点が存在していた。
それは情報の発信源となる人が自らのウーパールーパー飼育において前提となる概念や条件を共有していないケースがあることだ。(勿論、共有していたとしても検索でヒットした記事のみピックアップすることで、見る側が前提条件を触れずに情報を得るケースもある)
メダカ飼育においても、その経験をしたが、圧倒的にメダカよりもウーパールーパーの方が情報の数が少ない分、情報自体の選別が難しかったのだ。

例えば、ウーパールーパー飼育で水槽に砂を敷くか?という事だけでもウーパールーパーは底砂を誤飲する可能性がある為、砂を水槽には敷かない人がいる。一方で、水槽に砂が敷いてあることでバクテリアの繁殖を助け、水槽の水質維持に役立つという観点から水槽に砂が敷く人もいる。
正直どっちでも良いのだ。しかし、ウーパールーパーは水と一緒に吸い込むようにして餌を食べるので、吸っても排出できるような細かい砂にするなど工夫は必要だ。それは底砂を使用しない選択でも工夫は必要で、バクテリアの繁殖が促進されない分、ろ材や水換えなどで補完する事も考えなくてはならない。

水槽に底砂を敷く、という事だけでもかなりの悩みどころである。しかし、それらは自らがウーパールーパーに対して考えている前提条件や概念を踏まえて考えていけば、自然とどのような選択をして、それにはどんな工夫が必要か分かってくる。しかし、ネットの情報では「底砂は誤飲の原因になるので敷かない」など結論のみで書かれている事が多く、結果として知識のない人は結論に振り回されてしまう事になる。

改めて出版されている本を通じてウーパールーパーの事を知っていくと、どんな前提条件があって、著者はどんな所からその情報を引っ張ってきたのかが明快である為、読み手側も情報の取捨選択が行いやすかった。
今はインターネットで多くの情報が手に入るが、改めて本から情報を得ることの意味について考えさせられた。

『ウーパールーパーともっと!仲良くなれる本』というタイトルだけあって、ウーパールーパーの基本的な体の仕組みは勿論、水槽のセットの仕方や生物ろ過の仕組みなど、涙が出そうになるぐらい私が欲しかった情報や、「なるほど!」と思える情報ばかりだった。写真も沢山載っていて見やすく、餌の解説や写真の撮り方まで本当にかゆい所に手が届く本だった。

極めつけはウーパールーパー愛好家宅を訪問する特集だ。その特集では、実際に愛好家さんのインタビューと飼育水槽、飼育しているウーパールーパーの写真が載っている。
先程、例え話として紹介した水槽に底砂敷く敷かない問題においても、それぞれの考え方から、大きめの砂利やウールマットなど、それぞれ選択している。その事だけでも勉強になるのだが、面白くて読み込んでいくと、ウーパールーパーの飼育においても楽しむことが大事だと気付いた。特集されている飼い主さん達は、とにかくウーパールーパーと一緒にいることが楽しそうだったのだ。

私は何回「楽しむことが大事」だと気がつけば済むのだろうか?そう思う程に気付いては、また色々グチャグチャ考えて、また「楽しむことが大事」だと気付く。きっとこれは永遠に続くループなのかもしれない。

それに気付いてしまった途端、今までグチャグチャ考えていた事が面白くなってきた。あまりにも面白くて我が家のウーパー水槽を見に行くと、隠れ家として用意した蛸壺の中に糞があった。
昨日もそこに糞があって、たまたま水換えだったので、壷を洗うついでに糞を取り除いたが、日常的に壷を動かすのは面倒だ。私はウーパーに対して「そこはトイレじゃないよ」と声を掛けた。彼は私に目も合わせようとしない。しかし、彼が可愛いことには変わりない。

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