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スリランカの大統領選挙前の連休

まもなくスリランカでは5年に一度の大統領選挙が行われる。8月頃から選挙関連のキャンペーンが街の至る所で開催されており、最近は夜に警察官が巡回している様子を見る機会が増えた。

最初は、日本の総裁選みたく「選挙かー」ぐらいの感覚でスリランカの大統領選挙も捉えていた。しかし、投票日が近付くにつれて、投票するためにガマ(地元)に帰る同僚や学生がいたりする。他にも、近くの大学でも暴動(喧嘩に近い)が起こったらしく、選挙が終わるまでは立ち入り禁止になったようだ。
こんな感じで色んな方面からジリジリと大統領選挙の影響を感じつつある日常で、「トップが変われば全部が変わる」と言葉だけで聞いていたものが、目の前の状況として発生している。

今回の選挙は、どうやら投開票が終わるまで誰が勝つか分からない状況らしく、選挙日が近づくにつれて、あまり良くないような噂も聞いたりする。そんな事を聞くものだから、ここ最近は嫌でもローカルのニュースをチェックするようになってしまった。

選挙当日と次の日は、安全のため私は外出禁止になっている。その話を同僚にすると「ああ、それが良いよ。日曜日はファイティングプルワンだからね」と言った。ファイティングプルワン(喧嘩できる)ってどんな表現やねん、と思いつつも、誰が大統領になるかで生活が変わるからこそ、普段温厚なスリランカ人でさえもファイティングせざる負えないのだろう。(私自身はその行為の是非を問うつもりは全くない)

スリランカの大統領選挙では、50%以上の票を獲得する候補者がいなければ、上位2名での2次投票が発生する。今回の選挙は混戦らしいので、その可能性も高いと言われている。(そうなると私の籠城期間も延びるかもしれない)
また、選挙結果によっては勝った側が負けた側をボコボコにしてしまうこともあるらしく、正直その話にはドン引きしてしまった。

そりゃないよ、スリランカ。でも、それぐらい選挙結果で生活が変わってしまうからこそ、これだけ暴動や喧嘩が発生する現実もある。
話を聞きながら、これはフーコーの「監獄の誕生」だとか思う。しかし、そんなことを思うことしか出来ないのが現実でもある。そもそも選挙権もない外国人なので、ひたすら家に籠って本を読んだり、引き籠り生活を謳歌するぐらいしか私には出来ることはない。

なんというか、こんな私でもスリランカでは無力なペラペラ高等遊民だよなーって感じる。

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