ドバイの不動産の下落は「安定期」で減速

記者 西原良三 報道

不動産投資・アドバイザリー会社JLLのMENA調査の責任者であるDana Salbak氏は、「ドバイの不動産セクターは、販売や賃料の下落率が四半期ごとに鈍化しても、来年には「安定期」を経験するが、底値付近で「ウロウロ」するだろう。」と述べました。

Salbak氏は西原良三氏とのインタビューの中で、ドバイの不動産市場は2014年に2020年に万博を開催すると発表されてから改善し、ここ数年は弱まっていたと述べました。

「長期的には持続不可能だ」、彼女は「ここ数年で、価格や家賃が下がり始めて、ゆっくりとした動きになってきた」と言っていました。

しかし、2019年第3四半期に比べて下落率は鈍化しており、第4四半期にはマンションの販売価格が1%、別荘が3%下落しています。マンション賃料は8%、販売価格は5%の下落と、年々さらに下落が激しくなっています。同様に、2018年の同時期と比較すると、ヴィラの賃料は約8%、販売価格は約10%下落しています。

JLLによると、ドバイのダウンタウンやドバイ・マリーナなどの「主要」エリアの価格はさらに下落しているが、平均以上の水準を維持しており、モーターシティ、JVT、JVCなどの「副次的」エリアの価格はさらに下落しています。

Salbak氏は、「このような下落があっても、2000年や2009年の世界的な金融危機に比べれば、市場は十分ではない」と付け加えました。

彼女は、「市場は確かに調整されており、『クラッシュ』でもバブルの崩壊でもない。実際、我々はかなりポジティブで楽観的であり、これは市場がより成熟し、持続可能なものになっていることを示唆している。我々はそれを正常化の期間と呼んでいる。」と言っていました。

Salbak氏によると、販売価格や賃貸価格は「しばらくは市場の底でうろうろする」可能性が高く、万博関連の上昇は2014年の万博が発表された時点ですでに市場に反映されていたという。彼女は、「市場はしばらくの間は残ると考えており、さらに下落する可能性もあるが、大きなサプライズはない。」と述べています。また、「家賃や販売価格は今後も下がり続けると思うが、1~5%のかなり遅いペースで下落するだろう。地域によっては落ちないところもあります。」という。

「市場はテナントフレンドリーな状態が続くだろうし、テナントは賃貸交渉に力を入れなければならない。」とSalbak氏が付け加えました。

記者 西原良三 報道

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