諦めない心

なぜがんばれていたのだろう


現役を引退してから早1年と半年経ち、なぜ現役時代はがんばれていたのかを考える機会が増えました。体操は恐怖が伴う競技で、どれだけ練習しようとその成果が報われるとも限りません。実際に大学生の頃は休みを返上し練習を行なっておりましたが、最後のインカレには出場できませんでした。ただ、出場できなかった後も怖い体操にひたむきに向き合い社会人でも2年半近く競技を行っておりました。

引退後は、ありがたいことにさまざまな仕事に携わることがありました。当時はひたむきに前を向き、ただ歩み続けていました。その結果、仕事に仕事が重なり体調も崩し精神的にも限界寸前ということがよくありました。
そういった日々を過ごすたびに、なぜあの時はがんばれていたのかをよく考えいました。
その答えが見つからないまま時を過ごしていましたが、先日答えを見つけました

答えを見つけたきっかけ

答えは単純なことでした。それは目標がなかったのです。それに気づけたのは、先日行われた体操のテストの時でした。
 3ヶ月に1回テストを行うのですが、3ヶ月前にテストを終えた際、子どもたちに次のテストまでの目標を設定しました。例えば、「次のテストまでに絶対に鉄棒の空中逆上がりを完成させる。」などの目標の期日と内容を明確に設定しました。
そして、3ヶ月間保護者の方にもそういった目標を伝達し、子どもたちにもしつこく言ってきました。
その中で、空中逆上がりが全くできない男の子がいました。3ヶ月間練習し続けても、1度も成功することがなかったのです。ただ、授業終了後にお母さんと話す時に『空中逆上がりがんばろうな!成功させるぞ』と伝えると、必ず『うん!』と全く諦めていない眼差しで返事をしてくれていました。自分としてもなんとか成功させたいといろんな先生に相談し、様々な方法を試してきましたが、結局3ヶ月間で成功への道は切り拓いてやれずテストを迎えました。

正直なところ、私はできないと思っていました。できなかった時、お母さんになんて言おうとまで考えていました。

そして、いざ本番一発目。
なんと彼は成功させたのです。
本当に目を疑いました。
え?できた?、、、涙が出そうでした。彼は最後まで絶対に諦めず、目標を成し遂げたのです。指導者の私ですら諦めかけていたのに、、、子供の可能性や諦めない気持ちの凄さを目の当たりにし、改めて自分のちっぽけさを感じました。

確かに努力は実を結ばないことはあります。ただ、継続することと諦めないことは実を結ぶ可能性は十分に秘めているです。

何を行うにしても目標を明確に設定すること。
そして、諦めないこと。
それがあれば頑張る理由なんて探さなくても、自ずと体は動いてきます。
今の自分に必要な要素を教えてくれたと思います。


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