No.119 「西田式・心トレの特徴」

以下、拙著「西田式・心トレ」からの抜粋を紹介する。

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「筋トレ」という言葉は昔からよく耳にしますね。
最近は「脳トレ」という言葉も浸透してきました。私は、筋トレや脳トレと同様に、「心トレ」という言葉を広め、世の中のみなさんにもっと自分の心に関心を持ち、心を強くしてもらいたいと切に願っています。

心を強くすることは、人生を豊かにすることにつながり、円滑なコミュニケーションを図るうえでも、要となるからです。近年、携帯電話やメール、インターネット、コンピュータや電子機器など、デジタル社会の到来によって、コミュニケーションの手段やかたちは大きく変わりました。
そして、その急激な変化によるゆがみが人間関係にも大きなストレスを与え、「食欲が落ちる」「よく眠れない」「気分がゆううつ」「仕事に意欲がわかない」「学校がつまらない」「人と交わりたくない」「ちょっとしたことですぐに落ち込む」など、心に不安を抱える人たちが急増しました。
さらには、心の病による自殺やキレて他人を巻き込む悲惨な事件も後を絶ちません。

このような中で、これまで健康に必要とされてきた「食」「運動」「休養」の三大要素にもまして、「心=ストレス」の関係が唱えられるようになりました。今後もコミュニケーションの手段や形は、ますます大きな変化を遂げていきます。その変化から生じるゆがみやストレスから身を守り、身体の健康を保つためにも、「心トレ」は欠かせない時代なのです。

筋肉をトレーニングすることによって、強靭な身体を作ることができます。
脳をトレーニングすることによって、頭の回転を速くすることができます。
同様に、心もトレーニングすることで人間関係に強くなり、人の言動にいとも簡単に傷ついたり、逆にカッとなって相手を傷つける言動に走ったりすることがなくなります。
また、あらゆるストレスから身を守ることができるようになり、先ほど挙げたようなストレスの症状から解放され、心の健康を保つことができるようになるのです。

さて、世の中には身体の筋肉を鍛える筋トレや、頭の回転を速くする脳トレに関する本がたくさん出回っています。そして、それらの多くは、何から始めてどのような手順を踏めばよいのかが、体系的にかつ具体的にわかりやすく説明してあります。
しかし、心に関してはどうでしょうか? 
心に関する本もちまたにあふれていますが、筋トレや脳トレ本のように、何から始めてどのような手順を踏めばよいのかを、体系的にかつ具体的にわかりやすく書かれたものは、私の知る限りありません。
断片的な心の鍛え方や啓蒙書、心の在り方を諭す精神論的なもの、またはスポーツ選手向けのメンタルトレーニングや、心理学や精神医療などの専門家向けに書かれたものばかりです。

そこで、私は
「一般の人が気軽に、そして、着実に心を鍛えられるトレーニング本を作ろう!」と決心し、まとめあげたのがこの「西田式心トレ」です。

この本は、どなたにでも取り組んでもらえるよう、やさしい文章と内容に心がけました。
また、何から始めてどのようにトレーニングを進めていけばよいかを、丁寧かつ具体的に書きました。
そして、三日坊主にならずに継続して行えるよう、工夫を凝らしました。
本書が、より多くの方々に心を鍛えることの大切さを伝える一助となることを願ってやみません。

あなたの人生が幸せの方向へと進むことを心から応援しています。

2009年9月

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