会社という場において、自分の人生の決定権を持つということ。

こんにちは。
経営者の気持ちは経営者にしかわからない。これはよく言われることですが、私は『経営者』という肩書きに設定されている役割や気持ちと思われがちな事に違和感を覚えることがあります。


昨日、友人のサラリーパーソンにこういわれました。

おもしろい社長だね、あなたは。

いえいえ、それほどでもありません。

何が違うのかとえば、実験をしている感覚が強いことかも知れません。
「ふざけるな」と一蹴されてしまいそうですし、ある種の危うさなのかもしれないし、「経営がわかっていない!」とお叱りを受けるかもしれませんね。

しかしながら、日常的に自分でも違いを感じることが往々にしてあります。だからいつも話が通じにくい。経営者同士が集まる場で日々の苦労話や組織運営の話が出たとき、1ミリも共感ができなかったりするのです。共感性資質が低いこと影響しているのかもしれませんが。

社長と従業員という目線を大きくずらしたい

世の中でよく言われる社長と従業員(メンバー)の関係性。これがしっくりこない。

タイトルに引用させていただいた『人生の決定権を持つということ』。
これはある記事で語られていた言葉です。この記事は私が実践したいと思っていることをすでに20年間実践している方の記事でした。

https://www.businessinsider.jp/post-192635

わかりみが深い。
私は、会社の給与決定に加わった段階から、人の給与を決めるのって難しいなと思ったんです。経営者になってその最終決裁権を手にしたときに、その難しさはより難易度を上げていました。

現場と距離が広がっている状況なのに、どうやって評価せよと言うのか?

そんな問いが私の中にムクムクと。

もちろん、評価制度も賃金テーブルもあります。
でも、成果を評価行為には、わずかでも人の感情抜きには決定できないものです。必ず決定者の斟酌がはいる。だから、大きな違和感を抱き続けてきました。

「じゃあ、自分で決めたらいいやん」という一見すると短絡的な発想。でもこの制度には、様々な意図が含まれていました。

人生を生き抜くための安心安全を担保する

私の場合、この記事の考え方に追加して「生きるための安心安全を担保する」が加わります。競争力や勝者だけを留めるのではない、互助機能が効いた組織に仕立てること。そこに挑戦中です。

流動性が低い地方都市において、競争ばかりを前提としてもうまくいかない。長くいられる場所は居心地がいいってことだと考えていて、変化は恐れないで邁進したいと考える一方で、長く関係性を保てる場所がいいなって思うんですね。

人生の中で大部分の時間をそそぐ『仕事』という存在

会社という枠組みになった途端、様々な一般論というフィルターがかかり始めます。いわゆる「社長とは」とか、「経営者像」みたいなもの。
そのフィルターを解除するには、結構時間がかかります。

▼会社って
・会社は社長の所有物ではない
・社会に必要とされない組織はなくてよい
・会社は将来独り立ちするために訓練する場所でよい
・メンバーは会社のために働いているわけではない
・会社は生きるための経済活動を担保するプラットフォーム

あくまでもオーナー企業的な中小企業であること、創業者でない自分の考えであることが前提にあります。

▼経営者って
・単なる役割

▼やっていることは、ちょっとしたこと
・継続・成長するための戦略を考える
・継続・成長するための資金を確保・担保する
・プラットフォーマーとして機会を提供する
・組織は乗法、個人は加法、乗法を生み出すための施策を打つ

個人が会社というプラットフォーム上で、自分の人生の決定権をもち、経営者から提供されたり機会や、外部から得てきた機会を自主的に生かすことができれば、自走する組織が出来上がる。挑戦ができる場所として活用もできる。それができれば、会社が自分のための安全安心の場であることが理解できている。
そのためには、会社という場でも自分の人生における決定権を持つことは重要だと考えたわけです。

反して、メンバーが自由や利益だけを得て、リスクは負わない選択はないし、会社に守ってもらう権利ばかり主張し、何かを欲するばかりといったよくありがちな話を受け入れることはできません。

コミット度みたいなもののグラデーションを整理して、わかりやすい指標にできないかってことを、最近では考えています。

あなたは、なぜその会社に属しているのですか?
働く人には、この問いを続けていきたいと考えています。

とはいえ、経営を始めたばかりの若輩者です。
これから、様々な方との出会いや課題がどんどんやってくるだろうと思います。なんだか、ワクワクしますね。

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