マガジンのカバー画像

つづきものエロ小説(18禁)

283
2話以上にまたがるエロ小説は、読みやすいようにこちらにまとめます。
運営しているクリエイター

2023年9月の記事一覧

図 書 館 ボ ー イ 【1/6】

■ 「かわいいのどぼとけだね~」  仲馬さんはそういうと、ぼくの首に装着したマイクの2つのパッド部分を、のどぼとけを挟むように貼り付けた。  マイクを装着するためのベルトは首に巻きつけるタイプのもので、少し違和感がったが、苦しくはなかった。 「うふふ。なんだか猫みたい」  仲馬さんに言われて、急に恥ずかしくなる。 「鈴でもつけちゃいたいくらい」 「あっ」  ちょん、と喉仏をつつかれる。  つめたい指先に、びくん、と身体が震えた。 「……ずっとこのまだったらい

図 書 館 ボ ー イ 【2/6】

前回【1/6】はこちら ■ “……ちょ、ちょっと見てよ……あの子……”  聞こえた。  今、確かに聞こえた。  ここはオープンの閲覧スペース。  僕はさっき『医学』のコーナーから取ってきた『カラー図解:女性器の形状』を、テーブルに広げて……本を立てて中身を隠しちゃダメ、というのが仲馬さんの命令だった……カラーグラビアに鮮明に描かれた女性器の図を、眺めていた。    いや、眺めていたんじゃない。  ほとんど、釘付けになっていた。  それは……エロチックでも興奮をそそ

図 書 館 ボ ー イ 【3/6】

前回【2/6】はこちら 初回【1/6】はこちら ■  ぼくは仲馬さんに言われるままに、“ゴシゴシ”を続けた。  女子高生たちのほうは見なかったが、二人がしん、と沈黙しているのはわかる。    イヤフォンの向こうから、仲馬さんの息づかいが聞こえたような気がした。  いや、気のせいかもしれない。  たぶん、気のせいだろう。    でも、ぼくはその気配に、ぶるっ、と震えた。  目を閉じて、さらにゴシゴシと手を動かす。 「んっ……」 「あ、また声でた」仲馬さんの声が少し上

図 書 館 ボ ー イ 【4/6】

前回【3/6】はこちら 初回【1/6】はこちら ■  紙袋の中にはちゃんとウェットティッシュも入っていたので、べっとべとに濡れた下半身を、ある程度きれいにすることができた。  メンソール系のウエットティッシュだったのは、仲馬さんらしい嫌がらせだったのだろうか?  異常に股間がスースーした。  仲馬さんのお古だというその女生徒の制服  ……ぼくが通っている中学の制服だ……  これを着て、セミロングのかつらを被り、スカートの中はノーパンで、というのが仲馬さんの指示だっ

図 書 館 ボ ー イ 【5/6】

前回【4/6】はこちら 初回【1/6】はこちら ■ 「そう……です……」ぼくは、うそをついた。明らかなうそを。「好きな子の服……でした」 「うっひゃ~……歪んだ青春だこと」仲馬さんはどこまでも楽しそうだ。「で、それからどうしたの?」  また、女子更衣室での出来事を話し始めるよう急かされた。  ……ぼくは記録的なスピードで、ズボンを脱ぎ、ワイシャツを脱いで、Tシャツも脱いだ。  パンツ一枚になって、棚の制服を手に取る。  ほんとうに自分でも信じられないけど……  ぼ

図 書 館 ボ ー イ 【6/6】

前回【5/6】はこちら 初回【1/6】はこちら ■  なんと、この第3レクリエーション室の奥にも、大きな鏡があった。  覆いが掛かっていたから、気づかなかったみたいだ。  仲馬さんが、ぼくの背中を押して鏡の前に立たせ、手品師のような仕草で覆いを取り去った。  あのときとまったく同じ姿勢で……上はセーラー服を着たまま、スカートを脱がされて下には何も身に付けていない……自分の恥ずかしい姿を鏡で見せつけられる。  背中には、ぴったりと仲馬さんが張り付いていた。  久保先生

痴 漢 「 環 境 」 論 【1/6】

■  高校1年生のときだった。  わたしは、毎朝の通学に必ず身を置かねばならない「満員電車」というあの不快な環境に、適応する術を身につけた。  どう考えても定員の130パーセントを越えているあのすし詰め感、息苦しさ、他人の吐く息の不快な香り、汗の匂い、ときおり触れる湿った皮膚の感覚。  これらはすべて、この大都会で暮らしていくために適応しなければならない『環境』のひとつだ。  わたしは当時まだ16歳だったが、それを悟った。  何でも、早いうちに悟っておくと、いいことが

痴 漢 「 環 境 」 論 【2/6】

 初回【1/6】はこちら ■  二年生になり、三年生になった。  それにともなって、わたしの身体もどんどんそれなりに発育していく。  これはまあ、男女共に共通の感覚だと思うが、それは誇らしくもあり、同時にとても気恥ずかしいことだった。  たとえば、おっぱいが大きくなるということには、身体的にも肉体的にも多少の痛みを伴う。  大きなおっぱいは男性にとって魅力的なものだ、ということは充分に知っているし、たとえばかなり胸が発達した同級生がいたりすると、『うらやましい!』

痴 漢 「 環 境 」 論 【3/6】

前回【2/6】はこちら 初回【1/6】はこちら ■  この二つの出来事から、わたしは満員電車での通学や、将来の通勤が続く限り、女性専用車両に乗る意外は痴漢から逃れる術がないということ……そして、わたしたちは電車の中で、何にも守られていないことを悟った。  そこからわたしが考えたのは、この絶望的な環境に「慣れる」ことだった。  この世に生き、やるべきことを果たしている限り、避けては通れない『不快なもの』は驚くほどたくさんある。  そこから逃れられないのなら、慣れるしか

痴 漢 「 環 境 」 論 【4/6】

前回【3/6】はこちら 初回【1/6】はこちら ■  大学時代につきあっていた彼氏とは、4年生の中ごろに別れた。  卒業してからOLになって(会社の仕事内容は詳しく書かない。どうせ読んでいる人も興味ないだろうから)4年の間は、彼氏ができたり、分かれたりの繰り返しで、今これを思い出して書いている段階では、彼氏はいない。  直近に付き合っていた男とは、半年前に別れた。  26年間生きてきたが、男というものがどういう生き物なのか、正直言ってわたしはぜんぜんよくわからない。

痴 漢 「 環 境 」 論 【5/6】

前回【4/6】はこちら 初回【1/6】はこちら ■  電車から降りる人の波が途絶えるまで、わたしは自分の左手首を握って電車から引きずり下ろした人間の持ち主の顔を、見ることができなかった。  人はどんどん、わたしたちを残してホームから改札へ続く階段へと流れ込んでいく。  常にホームにはやかましいほどアナウンスが流れ、街の喧騒がわんわんと頭の中に響く。  わたしはさっきまで自分の身に起こっていたこと、そしていま自分の身に起こっていることに対して、現実感を掴めないままでい

痴 漢 「 環 境 」 論 【6/6】

前回【5/6】はこちら 初回【1/6】はこちら ■  はじめまして。  わたしは……本名はマズイので、触又揉男という仮名を名乗ることを許してもらえますでしょうか……  いわゆる、満員電車で痴漢を働いている者の一人です。  この女性が書かれた『痴漢環境論』、とても楽しく読ませていただきました。  わたくしども痴漢にとっても非常に新鮮で、刺激的な内容だったと思います。    いや、実際のところ、わたくしも通勤電車で痴漢を始めてからはや10年になろうとしておりますが、

会社で一番エロい女だと言われて 【前編】

■  いつもの会社の課の軽い飲み会。  いつもの安い居酒屋で、薄っぺらい同僚の小嶋が、わたしを指差して言う。 「美輪さんは、エロすぎるんっすよ!」 「あはは」  わたしは軽く受け流した。  小嶋はわたしより半年遅れで中途入社してきた独身男。  どんな風体か、といえば……そうだなあ……“人気芸人コンビの目立たない相方”みたいな奴だ。  おしゃれはしている。  髪型にも気はつかっている。  そして、でかい腕時計をしている。  時計には詳しくないのでわからないけど、あれ

会社で一番エロい女だと言われて 【後編】

【前編】はこちら ■  特にいいセックスをした週末明けの月曜日は、少なくともわたしにとっては、何もなかった週末明けよりはずっと気分がいい。  あのセックスの後、わたしのことをまだ『三輪くん』呼ばわりをする隆のことをさんざん蹴ってやったが、隆はヘラヘラ笑っていた。  まあ、わたし自身も本気で怒っているわけではなかったけど。  そして、じゃれあっている間に、二回戦に突入してしまった……。    そのとき、隆が求めた筋書きは、『安井係長の欲望に飲み込まれたわたしが、自ら求め、