マガジンのカバー画像

つづきものエロ小説(18禁)

283
2話以上にまたがるエロ小説は、読みやすいようにこちらにまとめます。
運営しているクリエイター

2023年8月の記事一覧

ノ ル ウ ェ イ の 鮭 【1/7】

■  場末の商店街の定食屋に入って、惰性でおまかせ定食を注文した。  定食が出てくるまでの間、開け放した出入り口から垂れ流しのインストゥルメンタルに耳を傾ける。  耳を傾けていたというほどでもない。  自動的に耳に入ってきたと言ってもいい。  聞き覚えのある曲だった。  しかし、曲のタイトルを思い出せなかった。  その曲名は喉に刺さった魚の棘みたいに、思い出してはいけないような気がする。  思い出すと同時に、それに付随するさまざまな思い出も一緒に帰ってくるはずだ。

ノ ル ウ ェ イ の 鮭 【2/7】

前回 【1/7】はこちら ■  みどりとは高校時代からの仲だった。  あ、少し混乱させるかも知れないが、みどりとミドリは別人だ。  通常ではよほどのことがない限り、一つの物語に同じ名前の人間が二人以上出てくることはないが、これは僕が経験した事実なのだから仕方がない。  だから、混乱するかも知れないが付き合ってほしい。  僕もたまに、記憶の中でふたりが混乱することがある。  みどりは僕の親友であるムラカミの恋人だった。  よくある「突然炎のごとく」ふうの、あるいは「

地味姉のあたしはリア充弟のカワイイ彼女を寝取りました【前編】

■ 「ねえ、佑樹とは……もうキスとかしたの?」  あたしの目の前に、もんのすごい美少女がいる。  まるで子リスのような小動物系の顔つきで、お目目はぱっちりでまつげも長い。  鼻は少し上向きだけど、みずみずしい唇の端はきゅっと上がっている。 「ええ~?   ……そんな……まだですよお~……」  そういって美結ちゃんはふっくらしたほっぺを真っ赤にする。  前髪を短く切りそろえて、つやつやした黒髪をショートボブにした美少女。  ほんとうに恥ずかしそうに、唇を手で隠して真

地味姉のあたしはリア充弟のカワイイ彼女を寝取りました【後編】

【前編】はこちら ■  あたしは美結ちゃんのブラウスのボタンを下まで全部外していった。  (おやおや美結ちゃん、けっこう押しに弱いタイプ? そんなんじゃ佑樹みたいなチャラ男に好きにされちゃうよ~……いけません、いけませんなあ……)  でも、そいう押しに弱いノンケの娘、めちゃくちゃ好き…………  あたしは美結ちゃんのブラウスの前を開いた。  首には紺のリボンを残したままで。 「美結ちゃん、すっごくおっぱい大きい……かわいいブラしてんだねえ。どこで買ったの?」  丸

マザー、ドーター、ティーチャー、サン 【1/8】

■  6月。     雨は相変わらず鬱陶しく降り続いているが、あと一月かそこら働けば夏休みだ。  毎日くそガキ共の顔をみないで済む。  ラブホテルの室内は湿気でむっとしていた。  とても静かで、外からは雨の音がする。  部屋の中では、奈緒美が枝松の肉棒を吸っている湿った音がした。  枝松は上半身にポロシャツ1枚、奈緒美は全裸。  正面の鏡になっている壁に、枝松の前で尻を沈め、肉茎をむさぼっている奈緒美の後ろ姿が見えた。  尻が豊かので、その形はヴィオラに似ている。

マザー、ドーター、ティーチャー、サン 【2/8】

前回【1/8】はこちら ■  外は、朝から雨だった。 「起立」  日直の田代がだるそうに声を出す。  生ける屍のような40人の生徒達がだらだらと席を立つ。   「礼」  田代の視線は相変わらず雨が降りしきる窓の外を見ている。  生徒達がそれぞれにだらりと頭を垂れる。 「着席」  言い終わると同時に田代はもう席についている。  まるで大仕事でも成し終えたように、生徒達がべたりと椅子に尻を下ろす。  中には数名、そのまま机に突っ伏す者も居る。  静まり返った教室。

マザー、ドーター、ティーチャー、サン 【3/8】

前回【2/8】はこちら 初回【1/8】はこちら ■  功に突き飛ばされた先は水たまりで、枝松はしばらくそのまま尻餅をついていた。  パンツにまで水がしみこんできて、激しく怒張していた陰茎はあっという間にしぼむ。  功はどこかに走っていった。  もう姿は見えない。  功の湿ったボクサーショーツの表面に触った指だけが、生気を帯びて、じんじんと熱くなっている。  その指先を見た。何も変化はしていない。  しかしこの指が先ほど、功の恥ずかしい部分に触れたのだ。  少し匂い

マザー、ドーター、ティーチャー、サン 【4/8】

前回【3/8】はこちら 初回【1/8】はこちら ■ 「……ちょっと……ヤバいよ……姉ちゃん……」  功の声。 「いいから、ほら、じっとしてな……お父さんお母さんに聞かれるでしょ」  理恵の声。  沈黙。湿った舌が動く音。 「んんっ!」  功が声を上げ、シーツと身体がこすれる音がする。 「シーッ! 声出さないの」  諫める理恵。 「んん……んっ……うっ……」  功のうめき声。 「……気持ちいい?」理恵がまるで面白がるように囁く。「あんた、すごいことになっ

マザー、ドーター、ティーチャー、サン 【5/8】

前回【4/8】はこちら 初回【1/8】はこちら ■ 「えっ……コレ……冗談でしょ?」  奈緒美は明らかに狼狽している。 「誰も来ないよ」枝松は奈緒美の狼狽を愉しんでいた。「安心してよ」 「そ、そういう問題じゃなくって……」  奈緒美は車から降りようとしない。  枝松は先に車から降りると、助手席側のドアに回り込み、お抱え運転手のような芝居がかった仕草でドアを開けた。  奈緒美は動こうとしない。  まだ雨が降りしきっていたが、奈緒美が車から出たがらないのはそのせ

マザー、ドーター、ティーチャー、サン 【6/8】

前回【5/8】はこちら 初回【1/8】はこちら ■  弘は、台所の床に仰向けに横たわる全裸の奈緒美を見回していた。  台所の床には服が散乱していて、倒れたテーブルの上の牛乳パックが白い水たまりを作っている。    不思議なことに、今日外は晴れているらしい。  降りやまないかのように思えたあの雨が、止んでいる。  耳を澄ますと、学校へ向かう子供達の笑い声が聞こえた。  部屋の中では、奈緒美と、弘の息づかいの音、そして時計の秒針が時をゆっくりと刻む音しか聞こえない。  

マザー、ドーター、ティーチャー、サン 【7/8】

前回【6/8】はこちら 初回【1/8】はこちら ■  ほぼ1週間ほど続いた雨は止んでいた。  ようやく梅雨の季節にも終わりが来たかのように、空は晴れ渡っている。  しかし、窓を閉め切ったそのモーテルの室内に限って、梅雨は継続していた。  そこでは、むっとする湿気、よどんだ空気が1年を支配している。 「……で、ほんとうに撮るわけ?」  理恵が自宅から持ち出した家庭用デジタルビデオカメラを、三脚に設置し終えた枝松が、カメラと、煙草の煙越しに暢気な顔を見せる。  その

マザー、ドーター、ティーチャー、サン 【8/8】

前回【7/8】はこちら 初回【1/8】はこちら ■  まず、枝松の車と弘の車は廃車となった。  理恵はシートベルトを着用していたので、その痕が胸の上に出来た以外は、奇跡的に無傷だった。  やがてその傷もきれいに癒える。  功も姉の座っていた助手席のシートの後に頭をぶつけ、軽い脳震盪を起こした。  少し鼻血を出したが、CTスキャンでの検査の結果も良好。  鼻血もすぐ止まった。  枝松はひしゃげた車体に押しつぶされ、両の鎖骨と肋骨を4本、そして左大腿骨を折っただけで命を

恋 は 真 珠 の 色 【1/5】

■  七瀬には、親友の恭子の紹介で出会った。  恭子が先月出た合コンに出ていた別の友達が、さらにその前に出た合コンに人数あわせで連れてこられたのが七瀬だったらしい。  とても遠い人脈のように思えるが、まあそれもよくある話だ。  遥香が七瀬にはじめて会ったのは、恭子がセッティングした居酒屋のこぢんまりした席での事だった。  恭子は遥香とは学生時代からの友人で、遥香とは違う会社に勤めている。  遥香は恭子のために、同僚の30前の保坂という独身男を連れていった。  その代

恋 は 真 珠 の 色 【2/5】

前回【1/5】はこちら ■  土曜日。  遥香は昨日買った白いワンピースに藤色のカーディガンを着て、新しい化粧品で念入りに化粧をして、さらに昨日買った胸を盛る系のブラジャーを着けて、七瀬を待っていた。  待ち合わせ時間の15分前から、待ち合わせ場所である駅前に立っている。  それだけで、胸は高まった。  期待してはいけない、舞い上がってはいけない、と自分に言い聞かせていたが。  待ち合わせ5分前に、七瀬は現れた。  茶のカジュアルなジャケットに白いTシャツ。  ジ