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【コラム】暮らしに寄りそう仏教の言葉④「床の間(とこのま)」

(写真:黒書院 一の間)

私たちの暮らしの中には、実はたくさんの仏教用語が溶け込んでいます。
その言葉たちの本来の意味を紐解いていきましょう。

今回ご紹介する言葉は「床の間(とこのま)」です。床の間とは、和室の床を一段高くし、設けられている空間のこと。

年末年始など家族や親せきなどを迎える機会には、床の間におめでたい書画をかけたり、季節に適した置物やお花を飾り付けることもあるのではないでしょうか。今回は、床の間と仏教の関わりについて紐解いていきましょう。

室町時代には、僧家(僧が住む所)において壁に仏画を掛け、その前に押板を置き、その上に花、燭台、香炉を飾り、礼拝をしていました。その押板を床といいましたが、それがしだいに変化して、作りつけになったものが床の間のもとの姿でした。

つまり、床の間はお仏壇の遺風(後世に残っている昔の風習・習慣)であると言われています。

「くらしの仏教語豆事典(下)」(本願寺出版社/著:辻本敬順)より引用

<お坊さんから一言>
来てくださる方へ思いを馳せながら、床の間などの空間を整える習慣は仏教との関わりが深いのですね。

西本願寺は、いつも準備を万端にしてご参拝の皆さまをお待ちしております。どなたさまもぜひお越しください。

お西さん(西本願寺)公式X(旧Twitter)より

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