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29歳、髪をオレンジに染める

2024年だ。
まだゴリゴリにジャニオタをやっている。信じられない。

横尾さんを好きになってこの秋でまる10年になる。
初めて横尾さんに「会った」2015年の新春イベントを昨日のことのように思い出す。なけなしのオレンジを身にまといたい一心で、会場内でもオレンジのダウンジャケットを着ていた。
趣味がコスプレだったのもあり、ちょうどそのとき作っていたNo brand girlsの花陽ちゃんのオレンジリボンを頭につけたハタチの私。多分、いや間違いなく、めちゃくちゃイタいオタクであった。

ジャニオタもそれまでの趣味のように2、3年で周期で飽きると思っていた。ところがどっこい、3次元の人間って本当に恐ろしい。全く飽きない。

もちろん、何度も解釈違いを起こしたりはした。あの自己肯定感の低さ、愛ゆえの試し行動、何かと勘違いされがちな言葉、表情、視線。「スーパーアイドル」が「ただの人間」であることがもどかしく、苦しかった。
多分本気で隠そうと思えばできるだろうに、「ただの人間」の要素をなくすことをしないところ。むき出しの自分を愛してほしくてたまらなさそうなところ。それでもプライドの高さと己の価値観にがんじがらめにされていそうなところ。なんて面倒くさい人間なんだと思う。
近付けることなんてめったにない、12倍の双眼鏡とモニター越しにしかわからない表情が、感情が、手にとるようにわかる気がするのだ。8歳も年上の男性捕まえて何言ってるんだといわれそうだが、私は横尾渉に似ているからこそ、私は横尾渉がとにかく好きなのだ。

この面倒くさくて大好きな人間は、たまに輝く。
いや、担当の私が「たまに」という言葉を使うのもどだいおかしな話なのだが、スイッチが入った横尾さんは本当に美しく舞う。ツンとすました表情を、完璧なEラインを、長い脚を乞うように見つめていると、心の底から「生きていてよかった」と思う。そして奇跡に近い確率で目が合うその数秒、文字通り「心酔」するしかなくなる。

来世では絶対に横尾さんはアイドルをやらない。だからこそ今世、同じ時代を分かつ以上、こっちの声援で、ペンライトで、うちわで、そこに縛り付けてやる。
だからこそ毎回コンサート終わりは祈るように双眼鏡を見つめていた。10周年コンサートの終わり、「また遊ぼうね」と言ってくれるか。「約束」と宮田くんがいってくれるとき、小指を立ててくれるか。
きっとやめて何かができると思うほど野心家でもないだろう。現状維持バイアスの会社員だから、辞めることはないだろう。でも怖いのだ。彼はアイドルである前に人間であって、人間にはキャリアやライフプランがあって、ときに重要で冷淡な選択をしてしまうから。

2023年の年明け。
メール通知を見た私は、「大丈夫だよね?」と叫びながらメールを開いた。
大丈夫だった。

2023年の初夏。
静かにメールを開いて閉じた。

For dear lifeでの横尾さんのビジュアル・スキル面での大躍進。
応援しているアイドルがここ数年のベストビジュアルできちんと踊ってくれて、私が会場でオタクの悪意に晒されることがなければここまでストレスを感じないのか、と衝撃だった。
そして何より名古屋のわたぼやがとても良かった。これまでに散々向けられた「なんでお前がキスマイにいるんだ」「アイドル向いてない」といった言葉の刃への美しすぎる返歌だと思っている。そのうえでまだオレンジに甘えるお茶目さまで見せちゃって、もう降参。骨抜き。(ちなみに最後の言葉までめっちゃ好き。本当に美しい文章をつづる人だと思う。さすが俳句永世名人だよ…)
横尾さんがメンバーを見るときの嬉しそうな表情になんてずっと前から気づいていたけれど、改めて文字にしてくれた「そこにいる理由」が本当にうれしくて、結局横尾渉の生涯をかけた覚悟と甘えを、こっちはただただ享受すればいいのだなあ、と安心したりした。横尾さんはもうデグレしないのだ。

5月、ピクトグラム。Xで杉本さんが「横尾渉をなめんなよ」と書いた翌日、それに応えるかのように横尾さんは「横尾渉、なめんなよ!」と言ってくれた。280席の会場、千穐楽、生意気だけど無邪気な笑顔。それはもう愛おしく、この会場になめている人なんて一人もいないよと思いながら、その実私はその一人なんだろうなあ、と思ったりして。

これを経てのSynopsis 大阪。For dear lifeももちろん踊っていたのだけれど、ドームツアーではそれに輪をかけて全員がかつてないほどに踊っている。そのうえ、For dear lifeで少しはあった惜別の想い的なものが一切なくなっていて、そこにあるのは輝きと絶対に負けないという気迫。そりゃオタクのペンライトの打点も高くなるしキス担が(キス担が)声をあれだけ出すわけである。

横尾さんが踊り、モニターに向けて決め顔をし、笑顔を作り、観客が横尾さんに優しい。さ、さ、さ、さいこ~~~~~~~~~~~~!!!あまりにも最高すぎる~~~~~~~~~~~~~!!!!
…あまりにも最高すぎる結果、髪をオレンジにしたくなってしまった。これまでドームではオレンジを着つつも、やっぱりなんだか「横尾担」ということをどこかひっそりと楽しんでいた。ただ今回、あまりにも横尾さんが最高すぎて「え?みんな横尾担になろう?」「横尾担めっちゃ楽しいよ~~~!?!??!」をめちゃくちゃ主張したいと初めて感じてしまった。

10年ほど前、あるテレビ誌がキスマイちゃんが好きな女子のコーデ♡みたいなのを載せていたのだ。確か横尾さんはベージュだかのセットアップっぽいもので、茶髪のゆるいウェーブをさらっと下しろたような女のイラストだった。それが忘れられなかった。「私が20代後半~30代序盤になって、まだ横尾さんを応援していたらそういういい女になってやろう」みたいな気持ちがあった。きっとアラサーの私はバリキャリだろう。そうじゃなかったら子供の手を引いて、横尾さんの現場に行っているかもしれない。

しかし29歳の今、横尾さんは最高のアイドルなのだ。そして自分はまだごりっごりのオタクなのだ。え~!??!?!絶対オレンジにしたい~~~!!!見てもらえるとか見てもらえないとか関係ない。というか絶対あの38歳のお兄さんはそういう感じのオタクは嫌いである。でも私がやりたくなってしまったので、とりあえずブリーチとカラーの予定を入れる。わくわく。「オレンジ」といいつつ、オレンジブラウンとかオレンジベージュなら会社に行けるかな…どう見てもブラウンみたいなやつは嫌だなあ…と友人に相談していたら友人から名言をもらった。

確かに、染めといて「え~この色に今5桁使ったのか~」みたいなことってたまにある。染め直すんなら怒られてからでも遅くないか!オレンジにしちゃお!!!

ヘッダー写真が現在のガチの地毛。ただの愉快なオレンジ頭女が爆誕してしまった。うちわは胸の高さまでだけど頭は体の中で一番高い位置にある。我ながらアホすぎる。めっちゃくちゃ楽しい。横尾さんだ~~~いすき!

Synopsis名古屋、一般も売られるから!皆様ぜひめちゃくちゃかっこいい横尾さん観に来てください!
7月14日~発売です!


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