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鶴岡八幡宮まで徒歩で行ってみた

学生の頃、自分が通っていた街のある大学が「1日で100km歩く」というイベントを開催していた。バイト先にその大学に通っている学生がいて、若さゆえの冒険心も手伝って多くの友人たちがそのイベントに参加して、成功したり失敗したりしていた。

私の場合、目的と手段が不明瞭なものには手を出さない質で、100km歩くのが手段だとして何の目的がある?若さゆえの体力測定?…そもそも100km歩ける体力と学生のそれとの比較は何なのか?標準的な体力では50kmが精一杯のところ100km歩くことができれば相当の体力と健脚を誇って良いのか?

…思えばそのような指標などなく、若さゆえの荒削りさでイベントを開催していたのだろうが、曖昧なものに一所懸命になるほどめでたい性格でもなかったので参加する友人たちを横目に見てニヒルな笑いをたたえて参加を見送っていた。

それから30年ほど経過した今、100kmの行程と24時間以内という蛮行が気になり始めており。もちろん自らの体力が衰えていることは理解しているが、反面精神力は若い頃より鍛えられている気はしている。肉体ではなく精神の鍛錬により肉体の衰えをカバーすることはできるのか?

まず半分の50kmということで、自宅から徒歩で50km程度の場所として鎌倉市の鶴岡八幡宮に行ってみることにした。午前5時30分自宅発。いきなり小雨。湿度もものすごく高い。コンディションとしては春か秋に挙行すべきだった気もするが…三連休の初日の土曜日ということも手伝って昨日行ってみた。

午前5時30分出発、途中幾らかの休憩を挟みつつ午後2時30分に鶴岡八幡宮到着。距離としてはフルマラソン完走ぐらい。半分の50kmであれば後1.5時間ぐらいかかるだろうから…およそ10時間ほどかかる見込み。残り13.5時間で自宅まで戻れば24時間で100km歩ける。

妙に重いリュックを背負っての行軍だった点、小雨まじりのコンディションなどのマイナス要素を除けば24時間100kmを歩くことは不可能ではないと思った。反面、自宅から鶴岡八幡宮までの景色は…正直あまり楽しいものではなく(笑)、新横浜あたりから鎌倉市に入るまでは高速道路の脇道をずっと歩いているような印象だった。せっかく歩くのであれば景色を楽しめるルートを選ぶのが重要かな?後は行程の中にどこか楽しめるスポットを入れるのも重要かと。

加えて気づいたこととして、新横浜を少し経過してからおおよそ8kmほど。コンビニも自動販売機も何も無い区間が続いた。それ以外の区間は断続的に飲み物・食べ物を補給できるスポットはあったが…何も無い区間への備えは重要。

鶴岡八幡宮までの片道徒歩は、まぁ「できるかできないか?」のトライアルとして。できそうであることがわかった今、次は60km程度を13時間ぐらいで完歩できるようにしてみたい。箱根駅伝のルートを通って箱根の温泉旅館に行ってみるとか。ゴールした後のご褒美も含めちゃんと設定設定しておくとモチベーションも上がるだろう。

愛犬介護の日々においてはこうした「無駄な体力・無駄な時間の使い方」はできないことだった。愛犬が旅立った今、ある程度体力も時間も自分の望むままに使うことができる。

体力も時間も、無限にあるわけじゃない。有効に使うことを意識しつつ。…1日経った今、足首に若干のダメージは残っている(笑)。これは「老い」だな。


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