このうたを君に贈る。

朝の繁華街みたいなカラオケ店で、君が僕じゃない誰かを想って歌う曲は嫌いだ。他の曲を歌っている時より、その曲を歌っている君が綺麗だと思ってしまうともっと嫌いだ。そんな曲を君が知らないところで歌っている僕を、君は可愛いなんて言葉で上手くあやすなんてずるいよ。そんな君は僕が知らないところで、僕が知らないような深くて暗い海に潜り込んでいて、そんな君を見て弱い僕は死にたいなんて言うんだ。死にたいね、なんて言って僕の目を見つめている瞳はまるで甘えてくる猫みたいだよ。可愛いと言えない僕は君をずっと離したくない。10年後もその先も、君のそばでどんな君も見つめていたい。

だから「大丈夫。僕がいるから死なないよ。」

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