報われない恋に焦がれていた頃の私
ある曲を聴くと、数年前まで大好きだった人のことを思い出します。
その人とは紹介で知り合い、出会ったその日に好きになりました。
痛みしか感じなかったセックスを気持ち良いと思えるようになったのは、彼のおかげです。
すごくすごく大好きで、その人の一部になりたかった。
彼が私に対して好意がないことを分かっていたのに、なんとか繋ぎ止めておきたくて、会うたびに抱かれていました。
という歌詞を心の中で反芻して、何度も泣きました。
初めてしたセックスの、たった1度しか好きと言ってくれなかったから。
確かな声で愛を聞きたかったな…
深夜の変な時間に電話をかけてきて、お酒に酔った声で私の名前を呼ぶ彼がとても愛おしくて、夜中にこっそり家を抜け出して会ったこともあります。
ホテルに入って、押すのは決まって1番安い部屋。
へぇ、私って1泊¥6,000なんだ…
何度も何度も諦めようとしたけれど、諦めようとすればするほど想いは大きくなるばかりで、よくひとりで酔っ払って泣いてました。
どうして報われない恋に焦がれてしまうんでしょうね。
自分がどれだけ雑に扱われようと、周囲にいくら反対されようと、それを「逆境」と捉えて逆に燃え上がってしまいさえする。
深夜のドライブ、車窓から見える夜景がとっても美しくて、帰路は決まって寂しくて、私ばっかり寂しいことが悲しくて。
彼にも寂しい思いをさせてやろうと敢えて冷たく別れてみるのですが、そうすることで寂しくなるのは結局自分なんですよね。
愚かだな〜と自分で分かっていながら、心はどんどん突き進んで行く。
無意味なんです。そんな恋。
でもその無意味さに意味がある。
愚かな恋は、時にかなしく美しい
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