abcお笑いグランプリ2024感想

昨日7月7日abcお笑いグランプリ2024が開催された。その感想を述べる。ただ、個人の感想であるためこれは違うのではというのが色々とあるかと思います。またネタバレを含むことご了承ください。

Aブロック

ぐろう:自転車の被害届を題材にした漫才でした。最終的には尻上がりにウケてよかったものの、最初にん?となるところがあり、ギアがかかるのが遅かったかなぁと感じました。もう少し早めからウケていると色々違ったことになったかもしれません。

天才ピアニスト:遅刻しているのをタクシーで向かうというコントでした。ますみ氏と竹内氏のラリーがテンポよくかみ合ったいるところが良く、オチも最後運転手が迷ったというところで終わったので綺麗な終わり方になったかと思います。

ダウ90000:秘密の話を題材にしたコントでした。時間的制約からかダウ90000の賞レースのコントは情報過多になりがちなのですが、今回のこのコントは比較的バランスが取れていたかと思います。秘密の等価交換でしたりごまかしたりの展開がうまいこと出来ていたかなぁと感じました。

金魚番長:オーケストラを題材にした漫才でした。ネタ自体はウケていて悪いネタではないのですがガチャガチャしていてついていくのが大変だった気がしました。もう少し見る人がついていけるようになると良いのではと感じました。

個人的に順位をつけるなら
天才ピアニスト>ダウ90000>金魚番長>ぐろう
で結果はダウ90000が勝ちました。大阪という地の利を生かして天才ピアニストが勝つのかと思いきやダウ90000が勝ち、時代が変わったのではと思った一方、リンゴ姉さんが4位、山内氏が3位にしているあたり、東京の審査員には刺さり、大阪の審査員には刺さってないのかなぁと感じました。

Bブロック

エバース:ドライブデートを題材にした漫才でした。そのために、町田氏が車になってほしい言うところで展開は進んでいくネタでした。純粋なしゃべくり漫才でM-1の時と同様に構成が綺麗だなぁと感じました。今年はM-1でも決勝争いができるのではと感じました。

やました:別れの挨拶を題材にしたピン芸でした。緊張されているのかしゃべっているスピードが速いように感じました。途中の言葉遊び的なところに教養を感じ、この人大卒でお笑いになったのかなぁと感じました。ただ、教養のあるネタは万人にはわからない可能性が高いのであまり賞レースではやらないほうがいいような気がしました。

フランスピアノ:パントマイムを題材にしたコントでした。バッグが軽いのかと思いきや実は重かったというところで意外性はあったのですが、その1点で突破していくような感じがあり、もう一展開欲しかったかなぁと感じました。

青色1号:採用試験を題材にしたコントでした。仮屋氏が原稿を忘れて実況をしていくところは面白いというよりすごいというのを感じました。また、その実況に対して面接官がのっかっていくところもあり展開もしっかりしていて良かったかなと感じました。

個人的に順位をつけるなら
エバース>青色1号>やました>フランスピアノ
でした。結果は青色1号が勝ちました。エバースが吉本の審査員に刺さるのかなと思ったのですが意外でした。

Cブロック

令和ロマン:猫の島を題材にした漫才でした。M-1の準決勝でも披露したネタで実は島には秘密があるという展開でした。ファンタジーもありつつ令和ロマンがウケるように構成したところは見事でした。

かが屋:地獄の空気を題材にしたコントでした。なくしたものが見つかった後、動き回っているところがあり今までのかが屋とは違ったコントでした。ただ、その割にはウケてなかったのかなぁという気がしました。

フースーヤ:シンデレラを題材にした漫才でした。フースーヤらしいギャグを連発した漫才でした。志らく師匠は刺さるのだろうなぁと思っていたらやっぱり刺さっていました。

ぎょねこ:円周率を題材にしたコントでした。円周率をストーリーで覚えるというネタでこれも面白いというよりすごいが先に来るネタでした。メンバーの1人がかまいたち山内っぽいしゃべりだった気がしました。あとはGAGっぽさもあったのかなぁと思いました。

個人的に順位をつけるなら
令和ロマン>フースーヤ>ぎょねこ>かが屋
で結果は令和ロマンが勝ちました。志らく師匠がフースーヤを1位にしたのはやっぱりだなと感じました。ひょっとしたら、フースーヤが勝つのではと思ったのでしたが、abc制覇に令和ロマンが王手をかけました。

最終決戦:

令和ロマン:実家に帰省を題材にした漫才でした。実家にいろんな人がいろんなことをやっているネタで最後父に会ったときも展開があって良かった一方1本目と比べるとウケてなかったかなぁという気がしました。個人的には95点でした。

青色1号:英語禁止を題材にしたコントでした。英語をしゃべるとお金を払うというネタでしたが、その1点のみがメインになってもう少し展開が欲しかったかなぁと感じました。個人的には92点でした。

ダウ90000:カフェで浮気相手といるという題材のコントでした。実は相手が彼女でなく浮気相手であるということでしたり、その他人の思い違いをごまかすために色々画策するというネタで、うまいこと8人を使えていたかなぁと感じました。1本目より面白かったかなぁと感じました。個人的には94点でした。

2本目のネタを見終わったときひょっとしたらこれはダウ90000がワンチャンあるかもと思いましたが結果は令和ロマンが優勝しました。M-1もとりABCもとりこれで本人も満足できたのではないでしょうか?

全体を通じて

今回もハイレベルな大会だったと思った一方気になった点をいくつか述べます。
①関西芸人の地位の低下:昔は大阪の大会であり、東京の芸人がつい最近まで参加できなかったこともあり、優勝したり決勝に行くのは基本的に大阪の芸人でしたが、ここ2~3年大阪の芸人の決勝進出が減っているように感じています。今回も12組のうち大阪4組、東京8組と少なかったです。以前は大阪は笑いのメッカみたいなところがありましたがコロナになってから陰りを感じ何かしら対策が必要なのではと感じました。ただ、これは関西芸人の地盤沈下というよりは東京芸人の底上げがここ20年でされたことにもよるんでしょうねぇ。K-PROができたり、東京の吉本で漫才劇場ができたのも関係してそうです。

②M-1に寄せた演出:映像自体は関西ローカルにしては随分とポップでスタイリッシュな演出になっていた一方、芸人紹介の時がM-1によせた紹介になっていたのが気になりました。M-1が数ある賞レースの中で一番権威があるものの、わざわざそれを真似しなくてもとは思いました。ただ、R-1が差別化を図ろうとして失敗した歴史がありましたので、それもやむを得ないところもあったのかもしれません。

M-1は2020年以降東京の芸人がずっと優勝してきていますが、下手したらabcお笑いグランプリも今後東京勢がずっと優勝し続ける可能性もありますねぇ…。関西芸人も頑張ってほしいところです。



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