クリック感のないスイッチ
クリック感とは、ボタンとかマウスを押したときに「カチッ」っと鳴って、「押しましたよ」という手応えがある、あの感覚のこと。
クリック感て、硬い部品どうしを組み合わせたら、噛み合わせの妙で勝手に発生するもののような気がしてたけど、実はわざわざ「クリック感」を目指して作られている。ひとえに、人間が感覚的に「切り替わったかどうか、押したかどうか」認識するために。
自分の心にもスイッチがあると思う。ただ、「クリック感」がない。見出し画像にあるような、古い家のスイッチって、絹ごし豆腐を角切りにしたやつみたいだなって思う時があるんだけど、実際絹ごし豆腐だったら…押す指を優しく包み込むように、やんわりと潰れていくだろう。そんな感じだ。
ポイント切り替わってるのに、切り替わったときにアラートが出ない。
他の人には一斉にJアラートが鳴っているのに、「あれ・・・?私にだけ来ない・・・」という、一抹の寂しさに似て。
知人からのLINEになぜか返信できない。それはなんとなく、いただいたメッセージの言い回しが、私的に、面白くなかったからだと、ずっと気が付かないまま、あぁ、返信できてないけどしたくない、と思っている。
いつもよりちょっと饒舌になってる気がする。それはきっとめんどくさい仕事を乗り越えて形が見えてきたから。
何も食べたくない。それはなんだかいつもより寂しいから。
心がどこかでポイントを切り替えている。でも、切り替わった感覚がなくて、クリック感を待っている自分と、もうとっくに切り替わっている自分が、足を引っ張り合って、そのことによって、本体としても動作がフリーズする。
お読みいただきありがとうございました。サポートをいただけますと大変嬉しいです。でも、スキ・フォローいただけるだけで300メートル駆け抜けられるほど嬉しいです。これからもよろしくお願いします。