男と女
人種間の差異というのはほとんどないといっていいが、同時に厳然としてあるともいえる。どの人種でも交配すれば子供を産めるという意味では「ない」が、ケニア人のカレンジン族が長距離走に有利な資質を持っているという意味では「ある」。
ただ、それによって権利を不当に歪めるのは明らかに間違いだし、また能力差をことさらに強調してもそこはまだあやふやな部分が残っているので危険だ。例えばカレンジン族は確かに長距離走が得意ではあるが、それだけでチャンピオンになれるというわけではなく、足が速くないカレンジン族もいるし、他の人種にもチャンピオンになれる可能性は残っている。
それに比べると、男女は明らかに生物的な差異がある。一番分かりやすいのは、同性同士の交配では子供が産めないということだろう。長距離走でも、カレンジン族の女性チャンピオンより速い男性は無数にいる。カレンジン族にはもちろん、他の人種でもだ。
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