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ゲームは魔王になったのか。

ゲームがすごいことは
前々から分かっていたつもりだった。

ぼくが勤める児童館でも
毎日ゲームをしている子を見かける。

体育館で、図書室で、そのへんで。
座って、寝ころがって、立ちながら。
小学生から高校生まで、
男の子も女の子も、おねーさんも。

ゲームはすべての子どもの心を
捉えてしまったのかもしれない。

そう思えるような景色を
毎日のように見ていた。

ところが、ゲームのすごさは
それどころではなかった。

昨日、ゲームクリエイターの人の
話を聞く機会があった。

彼の働く会社では
仕事中にゲームをしていても
怒られない。

それどころか、社内には
漫画やアニメがずらりとあって、
『週刊少年ジャンプ』を
読んでいなかった新人が
上司に怒鳴られるそうだ。

彼自身の生活も
ゲームと漫画とアニメでできている。

モンスターハンターの最新作は
三日間パジャマのまま家から出ず、
睡眠時間を削ってプレイし、
40本近くある新作アニメは
すべてチェックしているのだとか。

聞いていた子どもたちは
「いいなあ」という顔をしていたけれど
ぼくは「うへぇ」と思った。

ぼく自身は
1983年のファミコン発売から
ゲームにふれてきた。

ドラクエ、 FF、マリオ、ファミスタ、
イーアルカンフー、グラディウス、
高橋名人、毛利名人...etc.

人並み以上に
ゲームっ子のつもりだったけれど、
その場で交わされる質疑応答や
ゲームタイトル、声優の名前などは
ちっとも分からなかった。

それだけではない。

ゲームはいまや e-sports という
シャレオツな名前をまとっている。

なんでもイギリスや台湾では
国が「スポーツ」として認めて、
政府主催のイベントが開かれているらしい。

プロゲーマーという仕事ができ、
何億というお金を稼いでいる。
その育成に国が資金を提供し、
さらには、オリンピック種目
なるかもしれないという。

とんでもねぇな。

マリオとかマッピーを
むじゃきにプレイしていた頃から
いつのまにか
ゲームは魔王ほどの力を
持つようになっていた。

ゲームをする子ども、それを嫌がる親。

そんなありふれた景色から
こんなに遠くまで来たのだった。

すげぇ時代だなや。

(追伸)
そんなゲームクリエイターの人が
「度肝を抜かれた」というのがこれ。

ゲームは遊びのかたちさえも
変えていくのかもしれない。


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