星野源さんとポップスター。
星野源さんのインスタグラムを観ていた。
『うちで踊ろう』という曲を公開して、いろんな人とコラボしている。
僕らそれぞれの場所で 重なり合えそうだ
という歌詞のとおり、いろんなところで、いろんな人がこの曲と重なり合っていて、観ているだけで楽しい。様々な音楽家がオンライン配信などをしているけれど、いまの時期に一番、音楽家らしいことをしているように感じる。
この試みの背景にあるのは『恋』の時の「恋ダンス」企画だろう。あの時は最終的に削除という形になったけれど、2020年にこういう形で蘇った。より時代に添う形で。
それにしても、星野源さんという人は、いつの間にこんなに時代に即した存在になったのだろう。『うちで踊ろう』だってただ明るいだけじゃない。いまの沈みがちな気分も汲み取りながら、ちょうどいい明るさで僕たちに寄り添ってくれている。「みんなで」という運動は、どこかカラ元気な感じがしてしまうけれど、この「重なり」にはその感じがほぼない。
そんな源さんを最初に知ったのは、ほぼ日のこの企画だったように思う。
この時にはこんなふうに紹介されていた。
ストレンジ・インストゥルメンタルバンド・グループ
SAKEROCKのリーダーでありながら、
松尾スズキ主宰の大人計画の俳優としても活躍。
舞台では、前バリのみの、
おなかを冷やすような衣装(?)も必死でやり遂げる
はらよわ男子。
そう、最初ははらよわ男子だった。この記事が掲載されたのは 2009年で、その頃の源さんは失礼かもしれないけれど、時代の目には留まっていなかったように思う。
それから、2012年に『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』に出演するようになり、2015年に紅白初出場、『恋』の大ヒットが翌 2016年(そういえば、2012年には大きな病気も患っている)。源さんはどんどん「スター」になっていった。
けれど、ご本人は、いま見てもなんとなく「ふつうの兄ちゃん」だ。これはなんだか珍しいことに思える。だからこそ愛されるし、みんなの気持ちに近づけるのかもしれない。
そして、みんなの気持ちに近づいたとき、その様子を「時代」も見ていて、後ろから照らし始めたのではなかろうか。
ちょうど昨日、奥さんが浜崎あゆみさんのライブを観ていた。"全盛期" と呼ばれていた時期と最近のライブでパフォーマンスは変わらないのに、なにかが違うと言っていた。それも「時代」が照らしているかどうかによるものかもしれない。
そういえば、人気者のことを「スター」というが、多くの星は恒星ではなく惑星で、他の光から照らされて光るんだよなぁ。
「時代」がいつからいつまでその人を照らし続けるのか。それは誰にもわからない。でもとにかくいま、星野源さんは時代の光に照らされているのだと思う。
あと、個人的には石田ゆり子さんがいっしょに唄っている動画が萌えた。
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