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空をこえて。

いま、博多のホテルにいる。
今日のお昼に名古屋の中部国際空港から飛行機に乗ってやってきた。

飛行機に乗るのは一年ぶりだったが、空を飛ぶ体験は毎回不思議だ。
富士急のドドンパみたいに加速した後に、お尻のあたりがぐぐっと持ち上げられて宙に浮く。さっきまで目線が合っていた街並みがどんどん下に行き、雲がまわりに現れたかと思ったら、気づくとその上にいる。

普段は意識することがないが、雲の上にも世界はある。そして、太陽に近づいたように感じられるこの場所の上にも、世界はある。

新幹線よりも速く動いているはずなのに、むしろゆっくり進んでいるように感じられるのも不思議だし、飛行機が高度を変えるごとに耳の奥でカチカチと、車のギアチェンジのように気圧を調整するのも不思議だ。

名古屋から博多まではおよそ一時間で着く。この日は福岡空港の滑走路の調整のために三十分ほど待たされたが、それでも一時間半。速い。

そうそう、その着陸の時の待機時間に、僕たちのほかに五機も飛行機が空で待っていたらしい。窓際の奥さんは黒い粒のように飛んでいるそれらを「虫みたいに飛んでる!」と言って興奮していたが、隣の僕からはよく見えず、かろうじて撮影できたのは、メダカのように飛んでいたJALの機体だけだった。

(中央付近の白くて小さい魚影のようなものが飛行機。近いのにすごく小さい。雲の上の世界では距離感も違って感じられるようだ。)

奥さんは遠足の子どものようにずっと興奮していたし、僕は僕で物珍しい体験に高揚した。空の上で二十分ほど寝たけれど、いつもより深く眠れた気がする。

そんなわけで博多にやってきた。明日からは我が家の行く末を変えうる、ちょいと大事な出来事がつづく。楽しみだ。

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