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江東区の交通アンケートを公表

 江東区の新交通のあり方が検討される中、区の公共交通に関するアンケート結果が発表された。結果が今後の交通の形につながることから中身が注目されている。
 調査は、今年1~2月、区内在住の18歳以上の男女1万人にアンケートが郵送され、3706人から回答を得た。
 結果によると、自転車を持っていると答えた割合は56・5%で、「運転する自動車がある」(21・5%)を大きく上回った。また、通勤、通学で利用する交通手段では鉄道(72・9%)、バス(34%)と続き、自動車を使う世帯が少なく、公共交通機関の重要性が浮き彫りになった。
 通勤・通学で不便を感じているかについての問いには、「ほとんど感じない」が39・1%で最も高く、「ある程度感じる」(20・5%)、「まったく感じない」(16・9%)が続き、比較的現状の交通に満足している現状となった。
 一方で、バス利用については課題も見える。バスの利用状況について、月に数回以上利用する割合が56・9%に上る。ほとんど利用しない割合も高い
が、回答者からは「行きたい方面にバス路線がない」「バスの運行本数が少ない」などの声が上がっている。
 新たな区営バス路線の導入をした場合の利用有無については約63%が「利用する」と答え、期待の高さも伺える。新たな交通手段で最も行きたい地区は「豊洲」が18%で最も高く、「買い物」や「趣味・習い事」で利用したいという。区ではコミュニティバス導入について議論が進んでおり、こうした結果が影響を及ぼす可能性もある。
 今年4月からは一般のドライバーが有料で人を運ぶライドシェアが一部解禁されるなど新しい交通の機運も高まっている。他の人と同乗する乗り合い式のデマンド交通の利用の有無については「利用しない」が63・3%を占め、抵抗感があることも分かった。新たな形の交通サービス導入には丁寧な説明をしていくことが求められる。

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