見出し画像

卵子凍結で妊娠は保証できる?


FacebookやAppleが福利厚生として導入したことで
注目を浴びている卵子凍結。

女性の社会進出を後押しする制度。

女性の人生の選択肢を広げる意味で素晴らしい制度だと思っています。
日本の企業のなかでもメルカリなどが福利厚生として卵子凍結を取り入れ始めました。

この記事では
不妊治療ナースとして5年の経験を詰んだ看護師あさみが
卵子凍結の現実についてまとめます

卵子凍結の企業や不妊治療クリニックに忖度せずに記録します✍️



【この記事を読んで欲しいひと】

  • 卵子凍結という選択肢を知りたいひと

  • 周りに”将来ママになりたい”ひとがいる

  • 女性の人生設計を考えたいひと



卵子凍結ってなに?


卵子凍結とは
女性の身体のなかから卵子を取り出し
凍結保管しておく方法のこと

妊娠を望んだときに
凍結した卵子を溶かして精子と受精させ
受精卵をつくります

その受精卵を子宮に戻すことで妊娠を目指すのです


卵子凍結の最大のメリット


卵子凍結の最大のメリット
卵子が老化の影響を受けずにすむこと

卵子凍結したときの年齢のまま
卵子の老化を止めることができます

妊娠には卵子の老化具合がかなり影響します

女性が年齢を重ねると妊娠率が下がるのは
卵子も年齢を重ねているから

言葉を選ばすにお伝えすると
卵子も老化するということです

卵子凍結の場合
卵子をとった年齢の卵子の状態をキープ
できる

これが卵子凍結の最大のメリットです


卵子凍結をすることで
女性がいくつになっても妊娠の可能性を確保できる
これが卵子凍結のメリットです



卵子凍結のデメリット


卵子凍結も万能ではありません
もちろんデメリットもあります

1.卵子を採るリスク

卵子を採るためには
女性ホルモンを注射して
卵巣のなかに卵子を育てる必要があります

注射は10~14日続けることが多いですが
女性の年齢が若いと
もっと日数や注射回数が少ないこともあります


卵子を育てたら
麻酔をかけて採卵をします




麻酔をかけると痛みはほとんどなく採卵できますが
採卵後は痛みが出ることがあります

痛み止めを飲むことで対応できると思います


2.必ず妊娠できるわけじゃない

卵子凍結を選択するときに必ず知っておいて欲しいこと
それが妊娠が確約されるわけではないこと

卵子凍結しても必ず妊娠できるわけではない

卵子を摂って凍結しておいても
その後、妊娠までにはいくつかステップがあります

  1. 凍結した卵子を溶かして受精

  2. 受精卵の状態が妊娠を目指せるか

  3. 子宮に戻し着床を目指す

妊娠を目指すと決めたとき
凍結した卵子を溶かして受精を目指します

このときに受精がうまくいくかがポイントになります

卵子の状態が確保できても
精子の質や相性によって受精できるかが決まります

いざ!受精がうまくいったときに
次に必要なステップは
状態の良い受精卵かどうか
子宮に戻せる受精卵になるかどうか…

受精させたあとは
受精卵の状態を確認します

受精卵を確認して状態が良くない場合
子宮に戻すことはできません

状態の良くない受精卵を子宮に戻しても
流産になることがほとんどだから


最後にもう1つステップがあります

状態の良い受精卵ができたら
子宮に戻すことで妊娠を目指します

子宮に戻してくっつくことを着床といいます

受精卵の状態が良くても着床するかは別問題

卵子凍結を確保できても
妊娠までにはいくつかステップがあるので
妊娠が確約されるわけではないこと

これはぜひ知っておいて欲しいです



3.お金がかかる

卵子凍結にはお金がかかります

2022/4~不妊治療の保険適応がスタートしています

年齢や回数制限はあれど…
保険診療がスタートしたことで
不妊治療にかかるお金の負担は軽くなりました

でも卵子凍結をする場合、自費(全額自己負担)となります

クリニックによって
料金は違うと思いますが
数十万円は必要になることが多いはず…💸

職場の福利厚生で卵子凍結をする場合
お金の負担はないかもしれませんが
注意が必要な点があります


卵子凍結をした後もお金がかかります

・凍結した卵子の保管料
・退職した場合の凍結卵子の保管料
・凍結卵子で妊娠を希望したときの治療料

ざっくり挙げてもこれだけ管理のお金と
いざ妊娠をめざすときにお金が必要です

この料金まで会社が負担してくれるのか
それとも自分で支払うのか…
そこまで確認しておく必要があります



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?