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オバスマ2024 3/6ソワレ観劇


オバスマの赤青緑の国をRGB光の三原色とするならば、一つに混ざることによってRGBは「白」になる。だから赤青緑ってことかな。白ってリセットとかそういう意味もつ色だよな。
とか思いながらネタバレとまとめです。大体ドナルドとみつあきさんの感想と自分の気持ち。


◯国の赤青緑について

穏やかそうな人に「能力」を与えたパピコ&ぺネルぺの上にもし神的存在がいたとして
人間がヤベェことして、土地も国も消えて、それでも人間がやり直すにはそうしたらいいのかと、考えたなら。

「国を赤青緑で分けていつか白になってくれ」なんて思ってたりして。
そんで混ぜないといけなかったんかなぁなんて。

RGBは光の三原色で、
私たち人間は光で世界を判断している。
光源から反射した光がそれぞれの物体に当たって、形を眼の中に届けている。

命や存在の光。
RGBの光を重ねて混ぜれば、明度が増して、白い光になる。

最後のステージに垂れてるフラッグが白い光を放っていて思いました。


スーが他者からの認識されている色が「白い少女」なのは、
物体に対して全ての光を均等に反射したら、人間の眼は対象を白って認識になるから、白い少女なのかな、と。
スーの心は全ての命の光を大切に思っているからかなぁ。とか。
ふわっと思いました。

いろんな意味が「白」にありそう。



◯演出について
あれだけの人数が板の上に居て、かつストーリーの時間軸が混線しているのに、場面転換を照明でこなしているのすっげーーってなりました。
演者さんたちの身のこなしも早いし、内容が濃いのにパンパン照明が切り替わるので自然でしたびっくりした。

オープニングでメアリーとミズーリの名前が一瞬入れ替わる演出あったらしく見逃しました。くっ。

どこまでアドリブなのわからないわちゃわちゃが大変みなさん可愛らしかったです。
あとみなさん笑かし場面で凄い笑うから、みつあきもわちゃわちゃ組の場面にいるキャラだったらめっちゃ笑ってんだろうなと。

キャラクターがいっぱいいる中一人一人注意深く見ると、目線だったり仕草だったり、気になるところがたくさんあってすげー!細かい!ってなりました。DVD買います。


ナイス表情


◯ドナルドとみつあきさんの感想
ヒールとかヴィランの立ち位置のキャラクターが好きなので大変嬉しかったです。

重てぇ内容の中、最後のカテコの時にみつあきの笑顔が見れて安心しました。
エロスのときもへラクレースじゃないみつあきの笑顔に安心したけど。
初さんが話始めた時ニヤニヤして、噛んだ時とその後の下りでめっちゃ笑うやん。

オープニングからのスタートで高みの見物ドナルドみつあき登場
めっちゃ見たことない悪い顔してる、素晴らしい。
こんな表情もできたのか。すごい。


初っ端の銃でガンガン撃つシーンで前方ど真ん中にいたから常に撃たれました私は。
階段の上で瞳孔かっぴらいて煽りまくってるのつえーーーー。
ひゃっはー顔、いいですね。

カテコで気づきましたがよく見ると、髪の毛うっすらピンクのゴールドで大変お似合いです。ありがとうございます。
片耳ピアス似合う。
二連付いい。



最後まで見ると、ドナルド幸せにしたい。
こたつでみかんと鍋囲みながら、ほっこりさせたい。
本当の妹ミズーリの性質が優しいから、ドナルドの元の性質も優しいけど噂の親父殿に強制教育されたのかな。
妹が優しいから、兄も優しいとは限らないけど。でもラストまで見ると片鱗を感じる。

他人に容赦ねぇ対応をするドナルド
もしや親父に容赦なくされたのか。
ミズーリや部下を蹴り飛ばすところも、誰かにやられた経験でもあるのか、と勘ぐってしまう。
容赦ない長い足の蹴りがスピードあってびびった。


唯一の肉親だから、メアリーは自分をわかってくれるとか思ってんのかな。
機嫌を取りたいってより、愛されていたい、存在させて欲しいみたいな感じに見えた。
他人にも自分にも愛し方わかんねぇやつじゃん。
髪の毛に顔を埋めたり、肩を優しく抱いたり、至近距離で見つめ合ったり、すごいねドナルド!



フルボッコにされて階段で苦しんでるところで、
階段数段飛ばしてザザって落ちてたのすげえ。
あんな端っこで大丈夫かってなった、お膝無事ですか????

赤チーム斬られて
のたうち回るのとてもいい。
高飛車がその舞台から下ろされていく時の悲惨さが出ててすごくいい。

高飛車の時のマントと
崩れ落ちからのマントのぐちゃぐちゃ具合がとてもいい。
マント良い仕事してます。


フルボッコ階段シーンで、本当の妹ミズーリの方にいこうとしていけねぇの切ない。自分からは触れないし。

懺悔シーンで
自分本位じゃなくてメアリーのことを考えてて、
でも、今までの妹としてのメアリーもドナルドにとっては大事な記憶だから
「兄として見てほしい」っていうのまぁ被害者からしたらたまったもんじゃねぇけど、ドナルドがんばってんな。

メアリーとドナルドの絡みが好きなのでもっと見たい。
でもどっちも思惑すれ違っててやばい。  
今までのメアリーとの日常がどう進んでいたのか気になるし、コロ兄貴はどう動いていたのか気になる。

ミズーリに縋りながら、
相手を怖がらせないように頑張ってるドナルド。
ミズーリは自分の意見も考えも出さないように生きてきただろうなとか思うから、ドナルド対話がんばれ。

ラストに進んでドナルド死なないで、
懺悔して改心してやり直そうとしてるのえらい。
精神面が弱かったり、受け止められなかったら死を選ぶこともあるだろうに、と。

ドナルドはなんだかんだでリッチモンド信頼してたんかなと。
戦う以外のことをする人間がそばにいたから。

ドナルドの態度はそのまま親父とか環境が作ったんかなと。
その人間自体が悪いわけじゃなくて、環境が作り出すやつ。
でも許されることじゃないけど。

懺悔改心シーンで、
今すべきこと、未来と現在のためにするべきことを考えられてるから
元々は頭いいっていうか、環境が穏やかであれば暴君にはならなかったんだろうなと。

戦争は全員が被害者で加害者にもなってしまう。しんどい。


真実を知った時の顔絶望最高ですね。
あんな顔もできるんですね。マジですごい。
改心シーンで言葉詰まって現実突きつけられて絶望しつつ、進もうとしている声がすごい。
スーのこととか何が起こったか記憶を見せられた時の表情のなんとも言えない感じとってもよかったです。

みつあき応援しててよかったー。

勘繰りですが、ドナルドが親父にやばいことされてる中、
幼少期などに自分を頼ったメアリーを守りたいとか、
それに答えてくれるメアリーへの歪んだ愛的なのあんのかな。なんて。
そのうち親父の真似した行動が認められて、暴君の歯車が回り出すとか。
ドナルドのことばっか考えちゃう。


そしてみつあきよく並行してエロスと稽古してましたね!!すごい!!
作品の温度差やばいやんけ。
素晴らしい。
えらい。
チョコパイ食べてください。


性格悪い役だけど、
みつあきさんの優しい部分を知っていると
うっすら見えるとか、憎みきれないとか、
思ってしまうのはそういう目線だからだろうなとも思うけど
マジでいい役ですねドナルドケンタッキー。
だからヒールとかヴィラン大好きです。

ヒールとかヴィランは演じる人によって正義の立ち位置のキャラクターより、性質が変わるなぁって個人的に思います。

お疲れ様です!みつあきさん!
千秋楽まで怪我なく楽しく、歩んで!



◯キャラクターについて

殺陣がそれぞれのキャラクターに合ってて最高でした。
一騎打ちとか見たい。

個人的に好きな性格なのはレイさんです。
沖野晃司さんはずっとレイをされているそうで、そういう役に出会えるって幸せなことだなと思いました。衣装暑そう。ヘアスタイル好みです。
後めっちゃ動く。早い。

顔がドストライクで好みだったのはジーナです。
甲斐千尋さん顔好きです。騎士系のガールも好きです。
レイピアっぽい武器お似合いでした。

殺陣ソロリスかっけえ…
騎士的な立ち居振る舞い好きなので楽しかった。
あとよく見ると盾に隠れてる衣装のボタンが可愛い。
ちょっと残念な性格なのが愛され感。

舞川みやこさんのミヤビがFateの赤い悪魔遠坂凛に一瞬見えました。
お美しいフェイスとお衣装のマッチ具合が最高です。
お声も良く通ってビビりました。
ミヤビはシュフさんじゃなくて元々理想とか、好きな人とかいたのかな。
親父殿に逆らえなかったとか。
そんで寂しかったのかな。
戦争とか赤がどうこうっていうより、
シュフに自分だけを、自分自身を見て欲しかったのかな。

シュフさんは大局に見るタイプの王的な器のある人で
かつ、いろんなもん気になって近くのもん見落としそうな人だなと。


レイさんとスー幸せにしてえ……
スー佐倉初さんの声がマジで鈴を転がした音というか、鳥の声のようで。
鳥の声のような声を持っていて、自分の声で言葉を伝えられない彼女の思いを伝える、
レイさんとの絆の一つが鳥の声で、
だから鳥の木製プレートなのかと思った次第です。
鳥の声って、耳を澄ませないと聞こえないもんね。
小説「52Hzのクジラたち」を思い出す。

赤チームのエンブ、バタク、ブーチャン、チョウロンはシュフとレイさん慕ってる感じがした。それぞれが相手をライバルしてるの可愛い。統率も取れてる。焼肉食べたらケンカしそう。

ベラルーシが長物使いなの、色盲なことが相まってあの世界の人々と一線おいている感じがして、間合い的な感じで。
飄々、というか青の中でも一人だけ周りを伺いながら動いているのが色についてに繋がるのすごい。

ミズーリ守りてぇ……
良い子……初めて優しくされたとか、ドナルドと一緒にこたつで鍋食おうぜ。
ドナルドの「労働者諸君」って何度も言うの他人を「消費物」だと思ってる体よな。ミズーリはそんな中、スーのこと心配したり、それでも自分は緑の国の人間だってレイ刺したり。

ドナルドはラストのあの状態で、大体自分が悪い、ってことを皆に伝えたのもあるし、最後の判断と願いと希望があるし、緑だけを全ての悪と断罪できる状況じゃないし、
赤と青から緑だけ攻められることはないと思うけど。
大丈夫かその後。心配。


リュウソウさんサイコパスみがある。
ミヤビ斬られて傷ついて、倒れそうになっても一歩も動かず目で蔑むようなだけで支えようともしないすげー。整ってる顔でその表情は強い。


メアリーちゃんの「お兄様ぁ!」がいい。
したたかー。好きです。
仕草や目線の端々の裏で思ってることを感じさせる演技すごい。
ドナルド、ミズーリ、メアリーでコタツ鍋!!!
ドナルドお肉抜き。

コロンバスの全てを憎んで誰も信用してない感じすごい。
相手のこと憎みすぎると、だんだん相手と同じことするよね
最後は一番嫌いなドナルドの暴君さがうつってる。

それぞれが始めた物語がもう戻れないところまで来ているのが生々しいなぁって。
赤のシュフは統治者や戦をするものとして色々な人こと考えてたら戻れないところまで来て動けなくなって。ミヤビのこととか。

青の王女レオナさんの、
顔に釣られてこないで自分自身を見て欲しいとか思ってベールをしてたら、
相手を信用できなくて今じゃ年齢を隠すことでベールを使っていて戻れない。

緑のドナルドは親父さんみたいな暴君になって、全てが嘘だった自分の周りの人間に囲まれて戻れない取り返しのつかない世界を招いてしまって。

パピコぺネルぺコンビのお人形さん感が可愛い。
ヘアスタイル好きです。

キャラクター濃い!

あとみつあきはオフィスサカイで一緒の花井円⾹さんの話してましたっけ。よく見たらオフィスサカイって書いてあるやん。




◯感想とか考えとか

人を人と思ってないドナルドと
命一個ずつを考えてる青と赤の対比が後半になるにつれて強くなっていくの怖いなぁと思いつつ、最後にドナルド死ななくてよかった。
あそこで死んでいたら、悪として死んでしまって、また良くない方向に転がり出しそうだった。

スーが最後の力で時を止めた際の、
生き残りメンバーは、この後の世界を変えられる人で、
死亡メンバーは役割が終わった(レイはスーの存在しない世界は生きられない)から退場かな、なんて思ったりしました。



戦争を無くすには、
前にも不思議な国のエロスの感想で書いたけど

「二元論」が好きではないし、それが人間の意識の根底にあるから争いや差別は消えないと思っています。
男女とか、善悪とか、敵味方とか、大人と子どもとか、上とか下とか、国とか、年齢とか、「普通」の括りから外れたとされる見方とか。
世の中そんなに簡単に分けられなし、グラデーションの中で生きてる。
悪はあるのか、悪ってなんなのか、誰から見た善と悪なのか。

最後にシュフさんの言った
「違う意見のものとどうかかわるか、生きていくか、違いを受け入れる」
みたいなこと言ってたやつ。
エロスもそうだけど、現代と言うか人間が忘れがちなことで。
自分と他人は違うし、他人と自分も違うし、親と自分も違うし。
どうか一人一人の命や心が尊重される世界でいてほしい。


要所要所、「平等」にこだわるドナルドからしたら、
人間の違いはどう映ってんのかな。
ドナルドはドナルド自身をどう認識しているのかな。
不良品的なことをスーに言ってたけど、
ドナルドは親父にでも言われたんかな。


ドナルドやリュウソウ、コロンバス、メアリー、ミヤビも
各々の背景めっちゃ知りたいけど、
背景があったからって、悲しいことしていい理由にはならないし。

それぞれ人間だから背景があって、
辿ってきた道や出会いや営みの線があって、
戦争なんて、そんなのお構いなしに全ての物語や命を消してしまうけど。

ストーリーの中であんまり見せないのも、
見た人に考えて欲しいからかなと思ったり。


シュフさんの言った昔の日本では「十人十色」がて話。
最遊記の三蔵の般若心経読経ドラマCDの言葉を思い出しまして、
無色透明で生まれた人間は、いろんな経験や考えなどのカラフルなペンキをぶっかけられて形になり、そして服を着せられて、人格やカタチが形成されていく。
色即是空、空即是色
色は、存在する形や現象。言葉や行動、目に映るもの全て。
空は、目には見えなくともそこに存在するもの。空気や風みたいな。
空気は目には見えないけど、煙を漂わせて動きを目視できるようになる。
見えない空気を形のある煙という色で確認している。

心は色寄りだけど、目に見えないから
煙みたいに空を知ろうとする行動をしないと見えないし感じられない。


相手の話を聞く姿勢にならないと何も始まらない。
手話も言葉も目線も心も。
まず聞ける、受け入れる体制にならないと。

レイはいつもスーに自分から目線を合わせて聞く体制をとってた。
なんなら相手を怖がらせないようにしゃがんだり、スーの手を封じないように気にかけてたり。
レイとスーの間には、もう戦う以外の方法を取れる関係が成立し対等になってた。


自分の意見をただ相手に投げつけるのは剣を振るうのと一緒で、
まずは相手を信じて言葉を渡さないとで。
相手にも、自分の言葉を聞いてくれる人なのだと信じてもらわないとで。

言葉以外にも、動きや態度、仕草、目線。いくらでも相手のことを知る方法はたくさんあって。
伝える努力と受け取る努力を忘れちゃ行けなくて。


死んだほうがいいやつも、
殺しといたほうがいいやつもいなくて。
しかし、そうさせた原因や、そう思わせた原因があって。
まずは話すこと聞くこと伝えること伝えようとすること、人のことを信じることが必要で。
みんな相手が何考えてるか、どんなやつかわからなくて怖いんだよな。とか思ったり。


みつあきさんのカンフェティのインタビューで
「この作品を通して戦争の愚かさを伝えたい。伝わる伝わらないじゃなく、伝えようとするのが大事」
そういう心を持っているみつあきさんが好きでお米は嬉しいです。




昔、伏見稲荷の重軽石で、特に願いがなかった私は「世界平和!」と叫びながら持ち上げたところ大変重たかったのを思い出しました。
観光客の皆さんに笑われました。
いつか軽くなる未来を信じて、自分のできることを一個ずつ。

また一つみつあきさんのアクスタ増えました




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