見出し画像

本当に、薄めるから大丈夫か 〜福島原発の汚染水問題〜

汚染水を薄めると安全か。

そもそも、福島の原発の汚染水は、なぜタンク(1,000基以上)に保存されているのか。

それは、国が「非常に危険な汚染水」だと判断したからです。

この汚染水とは。

現在、廃炉作業中の東京電力福島第一原発では、熱を発し続けている核燃料を冷やすため、崩壊した原子炉建屋内に毎日数百トンの水を注入しています。この水が、核燃料や原子炉構造物が固まったデブリに含まれる放射性物質に触れ、高濃度に汚染された水となります。また、山側から海側に流れている地下水が原子炉建屋に流れ込んでいます。この地下水も建屋の地下の放射性物質に触れて、汚染水になります。

グリーンピースジャパンより

汚染水の処理方法は。

こうして、貯蔵してもトリチウムと炭素14は取り除けずに残ってしまいます。

『多核種除去設備出⼝の放射能濃度 (2023年3⽉31⽇現在)』東電資料https://www.tepco.co.jp/decommission/progress/watertreatment/images/exit.pdf

ALPS処理された水に、トリチウム以外にもストロンチウム90、セシウム137、炭素14などが残留していることは東京電力の資料からもわかります。

さて、この汚染水を薄めて安全なのか。

1,200倍以上に薄めるそうです。

結論は、安全ではありません。

トリチウム水を分離技術で安全に出来る技術は存在しますが、コストがかかり過ぎて不可能です。

放射能を消す力は人間にはないのです。

汚染水を薄めても、汚染を消すことが出来ません。

直接、海に流すことと、薄めて流すことは同じことです。

では、どうすればいいのか。

貯蓄タンクを増やし続け、貯蓄するしかないのです。

幸い?、あの辺りの土地はタダです。

工場汚染水は、すでに100年以上前から、社会問題化してきました。

昭和の時代から、工場排水の排水処理方法は、大きく分けて分離方法と分解方法の2種類があり、工場排水の状況に合わせて選択されます。

かっては、(福島同様に)工場汚染水を薄めて基準値以下だとしていましたが、それでは汚染という問題は根本解決出来ないことが、沢山の実例(歴史的事実)から明らかになっております。

現在は、工場汚染水は物理的な処理により、安全な処理水として放出しています。

工場の煙突の煙も、昔は空気を大量注入して薄めて放出していましたが、問題解決できないと、安全な煙に処理されています。

では、放射能汚染水の貯蓄は、いつまで続くのか。

当然、汚染水が無くなるまでです。

それしかありません。

50年くらいで、汚染水が出なくなれば、貯蓄は、特段の問題でもありません。(半減期もあるからなおさら心配はないでしょう)

「汚染水」を「処理水」として、誤魔化してはいけないのです。

こうした悲惨な出来事から、私たちは、今後の原発事業について推進すべきか否かを、真摯に考え直さなくてはいけないと考えます。

最後に、私は、SNSを視聴しており、様々な情報を取得していますが、オススメで出てくる、ホリエモンの発言が気になり(気に障り)ました。

彼は、汚染水海洋放出は「安全だ」という、非科学的なことを発言しています。

近年、彼は「ワクチンは安全だ」なんていうウソも発言していました。

国民の「命」に関わることについて、彼の発言の数々は看過できません。

有名人というのは、政治的な発言は慎んだ方がいいと思いますが。

【拙著の購入はこちら↓】
☆amazon新着ランキング 1位

【一 遼(にのまえ りょう)の毎日投稿のSNS】
・ノート:
https://note.com/ninomaeryou

・X(エックス・旧ツイッター):https://twitter.com/ninomaeryou/

・インスタグラム:
https://www.instagram.com/ninomae_ryou

・フェースブック:https://www.facebook.com/ninomaeryou/

・リンクドイン:
https://www.linkedin.com/in/ninomaeryou/

よろしければサポートお願い致します。クリエーターとして、国内外の科学的情報収集の活動費として使わさせて頂きます。