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【朗読後記】1周年に合わせたかった話

よく行くclubhouseのroom「ショートショートの朗読と雑談と」が2月8日で開催1周年になりました。おめでとうございます。
私は確か3月の下旬頃から行くようになったかと思います。居心地がよくてあの日以来、ほぼ毎日行っています。

1周年ということで「一」をテーマになにが文章を書いてみようとのこと。
集まるみなさんは文章を書くのが得意な方ばかり。私は文章を書くことが得意ではないので悩みました。なので、文章を書くことよりはまだ得意なことをしようと、「一」にちなんだ作品を朗読しようと思いました。

が、著作権、長さ、自分との相性、練習時間……なかなか見つかりません。
そこで選んだのが夏目漱石の「夢十夜」の「第一夜」にしました。
これを「一」にちなんだものとするのは反則なのですが、一年前の今日、「第一夜」が始まり今日まで続いているという意味では、つながりがあるのかなとも…無理矢理考えました。

この作品はたくさんの方が読んでいて、ネット上で聞くことができます。この女性のひたむきな愛、二人の愛情の深さを、テーマにしているのか?(解釈によるので?にしました)、この作品を好きな人も多いですよね。綺麗な話ですし。「私」と女性が会話しますが、間も無く死んでいくか弱い女性、甘えた女性の声が多いように思います。

でも、本当に弱いのかな?と思っています。私はむしろこの女性が怖いです。すごい執着心ですよね。死ぬ間際に「百年墓のそばに座って待ってろ」って好きな男に言うんですよ?もしも自分に言われたら怖くないですか?
この人、全然弱くない。むっちゃ強いと思います。
「男を愛している」それ以上の黒い何かを感じてしまうのです。私の心が汚れているからかも。
そして百年の間、男が墓の所にいるかどうかじっとみていた女。怖いよ。

ひたすら待っている男もすごいですよね。女への愛情の深さゆえなのでしょうか。それとも、どうしても何かを許してもらいたかったのか。放置プレイが好きなのか。

最後に百合の花になって男に会いにきます。女の思いが叶った。男への許し、呪縛の解放そんなものを感じています。それは花が咲いた瞬間ではなく、天から滴が落ちてきた瞬間かなあ。

そんな気持ちで私は読んでみました。

夏目漱石は本当はどう思って書いたんでしょうね。文章は下手なのですが、妄想は大好きなのでどんどん想像が広がってしまいました。夏目漱石さん、ごめんなさい。

よかったら聞いてください。

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