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案外停滞していると感じている時ほど進んでいるのではないだろうか。

花の成長を感じる時はいつだろうか。

芽が出た時。

葉の枚数が増えた時。

蕾が色づいた時。

花開いた時。


最も多くの人が、共通して成長を感じるのは「花開いた時」ではないかと思う。

けれども、花を開くために芽を出し、根を張り、葉をつけ、蕾をつけるその時間こそが、そのものの成長の本質ではないだろうか。


人間にもこれは共通するんじゃないか。とふと思った。

一年を通してみると、どこかのタイミングでフッと人脈の輪が広がり、前までできなかったことができるようになり、いくつも悩みを抱え込んでいたことなんてまるで嘘のように感じる時が訪れる。

そういう時、決まって「自分は成長したんだ」と感じる訳だが、きっとそれは成長ではなく、「花開く」という、一連の流れの華のタイミングに過ぎないのだ。


何もかも良い方向へ進んでいる時冷静になって感じる焦燥感。

あれは花で例えるならば枯れ始めを表すのだろう。

年間を通して咲き続ける花なんてそうそう無い。
ましてや一生咲き続ける花なんて存在しないのである。

だから潔く枯れればいい。
一時の幸せに揺られる心地良さを手放すのは辛いだろうけど、また繰り返せば良い。


無理して咲き続ける必要は無く、花を落としてもまたその養分を使って芽を出せば良いのである。

焦らなくとも良い。きっとその焦りは栄養剤や成長促進剤に過ぎないのだから。

無添加の方が響きがいいじゃないか。


案外停滞していると感じている時ほど進んでいるのではないだろうか。

そう言い聞かせながら進んでいたら、またいつか花が咲く。


きっと数ヶ月後に焦りの時期を迎える自分に捧ぐ。

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