「100万年後のガンダム」2022/11/16の日記

今の文明が滅んだ後、この時代は後世の考古学者はどう解釈するのか考えることがある。

破局的な出来事により、今の文明が全てリセットされ地に埋もれ、100万年後の地上では別の生物が支配しているとして我々の今のこれは古代文明に当たるわけだから、完全に手探りで調査を進める必要がある。

そういう時、頓珍漢な解釈の連発になるだろう。文化、風俗が全く違うわけだから仕方ない面もある。現代の建物は土に埋もれない限り、基礎部分をわずかに留めるのみだ。その状態でこの超高層ビル群の姿は想像できないだろう。何かでかい建物の痕跡があれば、そこを支配者の住まいか宗教施設として、その周りに街が広がっていたと判断する。

地下鉄は食物貯蔵庫か地下都市のどちらか。

仮に街角の落書きが出土したとすれば、たちまち「宗教儀式に用いた壁画」だと思われる。本当はヤンキーがスプレーで描いたものなのに。

それになんの変哲もない人形やフィギュアは、もう確実に宗教用だと思われるに違いない。子供用の「リカちゃん人形」や「ぽぽちゃん人形」は子宝を願うお守り、美少女フィギュアは五穀豊穣の願いを込めた偶像だと解釈されるだろう。「ガンプラ」なんて発見された日には、「武運長久」もしくは「戦士の鎮魂」を目的にしてると分類される。宗教的な意義なんてそこに込めていないのに。

現代の考古学もそうだよ。

女体を模した石像が見つかれば、やれ豊穣の願いだ、壁画が見つかれば、やれシャーマンが描いた宗教画だ。だけど、何でもかんでも宗教に結びつけて解釈するのはやめないか?古代=宗教というのはステレオタイプが過ぎる。

古代人も「可愛い女の子のフィギュア作りてえ」「今日の狩の様子を記録しとこうぜ」みたいなノリで生活していたという可能性は考えないのだろうか。

確かに、手掛かりがほぼ無い状態だから憶測で語るのは仕方ないし、正解なんて当時の人間しか分からない。もしかしたら本当に宗教関連のもので溢れてるかもしれない。

だけど僕はそこに、現代人とそう変わらない生活感情が溢れていると思うのだ。

今日の一句
ガンプラが じっと睨むは 凍星か
季語 凍星

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