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足立病院 生殖医療センターの胚培養士長 小濱奈美先生に聞く!エンドメトリオ(TRIO)検査の活用・成功事例

妊活ラジオ」は、FM西東京にて毎週日曜あさ10:00~放送中です!アイジェノミクス・ジャパンのYouTubeチャンネル「妊活研究ラボ」でも、アーカイブ配信しています。

京都府の足立病院で胚培養士長を務める小濱奈美さんをゲストにお迎えしお送りする、妊活ラジオ 〜先端医療の気になるあれこれ〜

足立病院でのエンドメトリオ検査の活用についてや、実際の成功例について詳しく伺いました。

2021年7月18日放送分の「妊活ラジオ」のポイントをご紹介いたします。

アイジェノミクスのエンドメトリオ検査を活用されている足立病院

足立病院は京都の烏丸御池、御所のちょっと南にあり、京都では一番お産が多い病院として知られています。生殖医療センターには多くの方が妊活にいらしておられます。

本日のゲスト、胚培養士長を務める小濱奈美さんは胚培養という仕事を始めて30年というベテランでいらっしゃいます。

足立病院は112年続いているクリニックです。京都の赤ちゃんは5人に1人が足立病院で生まれた「足立っ子」。親子孫と3代続いて、足立病院で生まれたという家族も多くいらっしゃいます。

アイジェノミクスのエンドメトリオ検査、そのメリットとは

胚培養士長の小濱奈美さんは30年に渡って胚の培養に携わってこられたのですが、元気の良い胚を育てても着床しないというケースが少なくなかったと言います。その解決策として導入したのが、アイジェノミクスのエンドメトリオ検査だったそうです。

アイジェノミクスのエンドメトリオ検査は着床の窓を調べるERA検査、子宮内フローラの状態などを調べるEMMA検査、ALICE検査の3つ。足立病院がエンドメトリオ検査で使っていて良いと感じているところは、子宮内膜の採取が1度で済むところ。1度の検体採取で、3つの検査項目を一気に調べられるというのが患者さんにとって、また病院側にとっても簡便な点だということです。

また、検体の管理という面では冷蔵保存で良いこと、申し込み書の記入方法が簡単なことなどもスタッフにとって、エンドメトリオ検査が利用しやすく感じられる点として挙げられました。

ERA検査のためのスケジュール管理についての工夫

ERA検査では、プロゲステロンの投与スケジュールを守っていただくことが非常に大切です。足立病院で胚培養を行なっている小濱奈美さんたちスタッフの皆さんは、カレンダーにスケジュール、日付、時間などを記入し、表にして患者さんに渡されています。

それだけ投与スケジュールの徹底を図ってもやはり忘れてしまう患者様はいらっしゃるそうなのですが、この検査ではプロゲステロン投与の再現性がとても重要です。

多少の誤差であれば、検査できるのですが、投与開始日を間違ってしまった場合などは、足立病院では次の月に仕切り直しとしているそうです。検体採取までのスケジュール管理を厳しく行なっている点が、足立病院でのERA検査結果の精度の高さに繋がっています。

アイジェノミクスのERA検査、足立病院の成功例

足立病院での事例の一つとして良好な胚盤胞を9回移植しても妊娠できなかった人について挙げていただきました。

この事例の方はERA検査したところ、着床の窓が半日(12時間)ずれていたことがわかりました。そのずれを修正して、移植したところ、1回目で妊娠・出産までたどり着いたため、ドクターも培養士も大変驚いたそうです。

ERA検査の結果を利用して着床の窓に合わせて移植した全員が妊娠・出産にたどり着けるということではありません。しかし、足立病院では検査結果を活用して移植したことにより、かなり多くの人が妊娠・出産までたどり着けています。

足立病院では467人分の分析を行い、着床の窓にずれの無かった人が59%、残りの約40%に方には着床の窓のずれが見つかりました。着床の窓のずれを修正して移植したところ、55%の方が妊娠されています。

アイジェノミクスのEMMA検査、 ALICE検査の成功例

ALICE検査は慢性子宮内膜炎の原因菌を特定する検査です。足立病院は検査結果を活用し、抗生剤で炎症の原因菌に対処してから移植を行うことによって、検査を受けた方の56%位が妊娠に至っているそうです。

足立病院で行なったALICE検査で病原菌が見つかり、また妊娠を助けるとされている善玉乳酸菌のラクトバチルスが全くいないことがわかった患者様も、抗生剤で悪い菌に対処した後、乳酸菌を含んだ膣剤を使用、さらにラクトフェリンのサプリメントを飲んで、自然妊娠しています。子宮内環境を整えることも重要だということです。

慢性子宮内膜炎の治療では、炎症への対処として汎用的な広域の抗生剤が使用される場合がありますが、ALICE検査を使えば、保有している病原菌の種類まで特定するができるため、その菌に1番効果のある抗生剤を用いて効果的に治療を行うことが可能となります。汎用性の抗生剤は体調への影響も大きいので、出来るだけ使用は避けたいところでもあります。 

足立病院の胚培養士長、小濱奈美さんからは足立病院の生殖医療センター長の中山先生が、アイジェノミクスのエンドメトリオ検査によって、今まで見えなかったブラックボックスが少し見えたことで妊娠がうまくいってくれた、というのを実感しているとおっしゃっていることもお話しいただきました。

足立病院の胚培養士長、小濱奈美先生からのメッセージ

妊活はストレスのかかることが多いと思います。あまり力を入れず、でもちょっと頑張って欲しいなっていうのもあります。あまり悩み過ぎず、でも信頼の出来るところで治療をしてください、と語られました。

足立病院では生殖医療センター専用のインスタグラムを開設されています。また、今回、出演してくださった胚培養士長の小濱奈美さんはアメブロで「胚培養士のブログ」も配信されています。

インスタグラムには先生の紹介、医療に関する質問の答え、さらには心理士さんからのアドバイスも載っています。また、ブログには培養の話や、アイジェノミクスのエンドメトリオ検査のことも書いてくださっています。

そのほか、女性のこと、胚盤胞のグレードのことなど、さまざまなテーマで記事を投稿されているので大変参考になりますよ。

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