見出し画像

妊活におすすめの「地中海食」とは?攻めの妊活サプリ「イノシトール」についても|小塙理人先生に聞いてみました

医療法人小塙医院 小塙理人先生をゲストにお迎えしてお送りする、妊活ラジオ 〜先端医療の気になるあれこれ〜 妊活中におすすめの食事やサプリメントのお話を詳しくお伺いしました。

妊活ラジオ」は、FM西東京にて毎週日曜あさ10:00~放送中です!アイジェノミクス・ジャパンのYouTubeチャンネル「妊活研究ラボ」でも、アーカイブ配信しています。

 医療法人小塙医院について
小塙医院は1974年10月、小塙理人先生の御祖父さまの代に開業され、現在まで約40年を経ている茨城県小美玉市の婦人科・不妊治療クリニックです。不妊治療は1990年に開始されました。茨城県で最初に本格的な生殖医療を開始した施設のひとつです。

小塙理人先生について
小塙理人先生は2013年に千葉大学医学部を卒業。初期研修後、慶應義塾大学病院の産婦人科教室で産婦人科研修を経て、生殖医療を学び、2019年から小塙医院で婦人科・不妊治療の診療に携わっておられます。

地中海食とは?妊活に良いのはなぜ?

妊娠に良い食事とは一体どういうものなのでしょうか。バランスの良い食事が基本となるのはもちろんですが、その中でも文献でよく挙がっているのが「地中海食」というものです。

地中海食というのは食事のパターンとして野菜とか魚、果物、鶏肉、低脂肪乳、オリーブオイルなどがメインになっているものです。脂が多いようなものを摂らない食事です。脂を抑えた方が良い理由は脂や揚げ物、肉に含まれるトランス脂肪酸が胚の発達など、卵子に悪影響を起こすといわれており、摂取し過ぎると妊娠率が高まらないという報告があるからです。

食生活を改めて見直してみることは大切ですが、美味しいものを食べるだけでもストレス発散など気分転換になるので、週に1、2回程度は好きなものを食べる機会を作るなどしても良いのではないでしょうか。

治療を頑張った自分へのご褒美に甘い物!というのももちろん問題ないです。普段はできるだけスイーツの代わりに果物を摂るようにしよう、といった心がけができると良いでしょう。果物も地中海食の代表的な食材のひとつです。

魚や肉を摂る時に気を付けたいことは?

最近、Uber Eatsや出前館など、料理のデリバリーを利用する機会が増えている人が多いようです。小塙理人先生のアドバイスとしては、デリバリーを利用する際にも、魚料理や魚介メインの食事を頼んではどうかとのことです。魚に含まれるオメガ脂肪酸は、動物由来の食品に多く含まれるトランス脂肪酸とは違い、妊娠に良いと言われているからです。

※オメガ3脂肪酸には、酸化ストレスを抑える働きや抗炎症作用があると言われています。

ただし、魚ならなんでも良いということではないそうなので注意が必要です。魚の摂取には水銀曝露の問題がつきものです。マグロやサバといった魚は美味しいのですが、水銀を多く含んでいるため週1回くらいにしておくのが良いでしょう。

一方お肉はどうなのかというと、特に赤身肉はタンパク質が多めで良いと思われがちですが、やはり摂りすぎには注意が必要です。赤身肉は糖化終末産物(AGEs)がたまりやすく、老化の原因になったり、卵子の質を低下させたりすると言われているそうです。

バランスの良い食事を心がけることは、妊活においても大切なのですね。

妊娠のためのサプリメント、何を選ぶ?

サプリメントは医薬品と違って健康食品という位置付けであり、自ら選択出来るのがメリットです。逆に言えば、自分で情報を的確に判断して種類を選ぶ必要があるということでもあります。

サプリを摂取する目的は、食事で摂れない成分を補完する、食事の完成度を高める、ということ。食事がベースであくまでそれで補う、そこで足りない部分を補うのがサプリメントの基本的な考え方です。

体外受精など積極的な不妊治療をされる患者さんに関しては、攻めのサプリとして、良い効果が期待できるものを加えていく、という考え方もあります。

小塙先生が絶対におすすめしたいとおっしゃるのは葉酸サプリです。葉酸は食事で充分に摂取出来ない代表的な成分のひとつで、欠乏すると神経管閉鎖という赤ちゃんの先天異常の発症のリスクが上がるとされています。葉酸をしっかり摂ることで、リスクは下げることができると言われています。

また、葉酸を摂ることによって流産のリスクが下がったり、妊娠中の妊娠高血圧症、胎盤の異常などを防いだりする効果もあるとされています。不妊治療中から妊娠期間中まで、ずっと使えるサプリです。

他に重要な栄養素としては、ビタミンDがあります。ビタミンDは子宮内膜に影響するとされており、体外受精や胚移植の過程では、ビタミンDが着床率を向上するとも言われています。

「攻め」の妊活サプリ、イノシトール

小塙先生ご紹介くださった少しマニアックな「攻め」のサプリ、イノシトールをご存知でしょうか?不妊治療中の方におすすめのサプリです。イノシトールは糖アルコールの一種で、摂取により卵子の質が向上したり、成熟率が上がったりすることから、体外受精の成功率も高まる可能性があると言われています。

イシノトールはドラッグストアなどでは見かけることがほとんどありません。ネット通販ではミオイノシトールという名前で売られているようです。不妊治療を行うクリニックでもイノシトール・ミオイノシトールを扱うところが増えてきているようなので、通院先の先生に聞いてみると良いのではないでしょうか。

サプリの摂取方法は?

サプリメントは薬と同じような感じで食後に飲むのが定番です。寝る前や朝に飲むよりも、食後や食間に飲む方が吸収率が良いと言われています。

飲み合わせについてですが、一部の方はサプリメントが消化吸収の過程で肝臓などに悪影響を起こす場合があります。健康診断で肝機能などをみて、もし異常がある場合にはサプリはあまり摂らない方が良いでしょう。

サプリメントに関しては守りと攻めの、ふたつの作用があります。守りとしては日頃の食事を補完する目的で、攻めに関しては体外受精の妊娠率アップのために使います。どのように使用していくか、については主治医の先生とよく相談してください。

妊活情報配信中

小塙医院のウェブサイトや、YouTubeチャンネルでは、妊活や食事に関するさまざまなコンテンツを配信しています。ぜご覧ください。


体外受精を始める前に。不妊治療で悩んだときに。
不妊治療のための遺伝子検査ラボ アイジェノミクス

不明点・ご質問のある方は、この記事のコメント欄やウェブサイトまたはフェイスブック、ツイッター等各種SNSよりお気軽にお声がけくださいませ。アメブロでは、よくある質問などにもお答えしています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?