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妊娠したいと思ったら、何から始めるべき?不妊症看護認定看護師の解説

妊活ラジオ」は、FM西東京にて毎週日曜あさ10:00~放送中です!アイジェノミクス・ジャパンのYouTubeチャンネル「妊活研究ラボ」でも、アーカイブ配信しています。

2021年8月22日放送の妊活ラジオでは、IVF大阪クリニック看護師長の小松原千暁さんにお話を伺いました。

IVF大阪クリニックについて
一般不妊治療から体外受精まで、患者様の状況や気持ちに沿った治療を提供する、不妊症の専門クリニック。大阪府東大阪市、地下鉄中央線長田駅から徒歩で3分の場所にあり、駐車場も完備されている通いやすいクリニックです。

小松原千暁看護師について
看護師長の小松原千暁さんは、不妊症看護認定看護師という資格をお持ちで、生殖医療に関する知識や看護をしっかりと学ばれているため患者様からも大変頼りにされている存在です。

妊娠したいと思ったら、なにから始めるべき?

夫婦生活をしっかり持っているのに今月も妊娠しなかった。妊娠反応が出たと思っても生理がきてしまう。そういった経験を繰り返すなかで、何か原因があるのかな?と悩まれる方は多いと思います。

そんなとき、まずは何をしたらよいのか。小松原看護師のアドバイスは以下の通りです。

・現在の体の状態を確認するための検査を受ける
・できれば最初から不妊治療の専門クリニックに通ってみる

妊娠に関わるホルモンに問題はないか、子宮や卵管の形に問題はないか、精液の動きや数に問題はないか、といったこと診る基本的な検査がありますので、まずはそこから始めていきます。

不妊治療の一般検査については、こちらの動画も是非参考にしてみてください。

原因不明とされることも多い不妊症ですが、約3割くらいの方には卵管の詰まりが見つかるとも言われているそうです。卵管の詰まりは、子宮卵管造影検査によって確認することができます。子宮卵管造影検査では、子宮に入れた細い管から造影剤を流してレントゲンを撮り、画像で卵管の様子を確認します。

最初の2~3か月で一般検査を終え、そこで気になることが見つかれば、それに合わせて治療方針を決めていきます。超音波検査でポリープが見つかればそれを取り除く、精液所見が悪ければ人工授精をしてみましょう、といったことが医師から提案されます。

一般検査では異常が見つからないケースももちろんありますが、だからと言って治療は不要というわけではなく、ある方法で妊娠に至らなかったのであれば、次の方法を探していく、というふうに考えて治療方針を打ち出していきます。

同じ治療をされている患者様がいた場合、だいたい4か月くらいの間で8割の方はご妊娠されていきます。そこでIVF大阪クリニックでは、例えばこれまでに4回人工授精を行ったけれども妊娠に至らなかった、という患者様がいた場合には、体外受精へのステップアップも視野にいれて情報提供を行っていく、というような流れが想定されるそうです。

不妊治療専門クリニック選びのポイント

先ほど出てきたような、不妊治療の初期に行われる一般的な検査は、一般婦人科でも提供されている場合があります。

不妊専門クリニックは専門的で難しそう、敷居が高いと感じる方も多いなか、最初から不妊専門クリニックを選択するメリットとは?小松原看護師にお伺いしました。

不妊治療の専門クリニックを選択すべき理由は、選択肢の幅と、医師の専門性にあるとのことです。一般治療から体外受精まで幅広く対応している施設であれば、検査の結果に基づいて、早々に体外受精を選んだ方が良い、といった方針の提案も可能になります。それが妊娠への近道となることもあるのです。

また専門知識に富んだスタッフが多いという点でも、専門クリニックを選ぶメリットが十分にありそうです。

不妊治療の専門クリニックには、生殖医療専門医という資格を持っている医師がいる場合があります。これらの医師は日本生殖医学会の認定を受け、実践と知識をしっかりと習得していますので、そういった先生がいる施設を選択することはとても大切なポイントです。

日本看護協会にも、不妊症看護認定看護師という資格認定制度があり、不妊専門クリニックにはそういった資格を持った看護師が勤務している場合があります。

医師・看護師以外にも、生殖医療相談士や、体外受精コーディネーターといった、生殖医療に関する知識や看護をしっかりと学んだスタッフが多く勤務していることは、患者様にとって、相談しやすさや安心感につながります。

実際に、「先生には聞きにくいので、看護師の方に色々と質問しています。」という声を、私たちアイジェノミクス・ジャパンのスタッフもよく耳にします。

「そんな時はぜひ看護師を頼っていただけると嬉しいです。」という小松原看護師の言葉が、とても頼もしいですね。

ステップアップを提案されたら

先ほど人工授精を4回行っても妊娠しなかった場合は、体外受精へのステップアップも検討していくというお話をご紹介しました。実際、IVF大阪クリニックでは、ART(高度不妊治療)へ進まれる方が半数以上もいらっしゃるそうです。

治療方針は、患者様の体の状態や、これまでの治療歴等を総合的に考慮しながら検討されていくそうですが、同クリニックで治療されている患者様の平均年齢は39歳から40歳前後。「どうすればより早く妊娠できるのか」という点を第一に考え、体外受精を提案せざるを得ないケースも少なくありません。

しかし、その治療を受けるか・受けないかを決めるのは患者様ご自身です。患者様のお気持ちに寄り添い、適切な情報提供を行いながら、患者様が自分に合った最適な治療オプションを選択できるようお手伝いするのも、不妊治療専門クリニックの大切な役割りです。

信頼できるクリニック、医師、スタッフを見つけて、不安な点も積極的に相談するようにできると安心ですね!

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