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産後うつは音もなくやってくる。

私は最近まで産後うつだった。もしかしたらまだ完治していないかもしれないし、この状況って「完治」って言葉が正解なのかもよく分からない。

病院に行ったわけではないけど、自分も周りも心配するほど弱っていたから診断されずともわかっていた。

この時の気持ちや体調、なぜそうなったのかも、
せっかく(?)だから記録として残しておこうと思う。

産後働くママたちに「あなただけじゃないよ」ってメッセージになればいいな。


ある日突然産後うつがやってきた

産後7ヶ月に突入した頃私は仕事と育児どっちを優先したらいいか分からなくなっていた。

働かなきゃ生活できないし、育児しなきゃ我が子は生きられない。

どちらを取るともできないこの環境に追い詰められていたのかもしれない。

それに体もとてもヘロヘロに疲れていた。

5ヶ月ごろから娘の夜泣きが本格的にスタートし毎日2~3時間の細切れ睡眠で頭はいつもモヤモヤしてぼーっとしていた。

仕事に集中したくても文字が頭に入ってこないし作業をしていても分刻みで娘が泣くので授乳やおむつ交換、抱っこで作業が全盛期の頃の1/5くらいのスピードに落ちてまっっっっっったく進まない。

日々の睡眠不足と仕事が思うように進まない焦りで完全に心のバランスを崩していっていた

そしてある日。

仕事で大きなミスを連発。めっちゃ落ち込んだ

正直ついにやってしまったか。。。というのが正直な感想。
こんなに頭が働かない中で仕事をしていたらいつかやるだろうと思っていた。(会社には本当に申し訳なさすぎる)

仕事中おっぱいを露わにしながら授乳して反対の腕でキーボードをたたく。上司や同僚から依頼を受けてもその内容が頭に入って来ない。

逆にこんな状態でよく5ヵ月近く仕事ができたもんだなと思う。

ミスをした自分を許せなかったがこの時の上司からの態度がやっとのことで仕事にすがりついていた私にとどめを刺した

あまり具体的に書きたくないくらい(思い出すだけでまだ辛い)、当時慕っていた上司からミス発生後に冷たく接されてしまった。

別に平常心の時の私だったらどうってことないし、ミスした自分の責任でもあるから気にもしないんだろうけど、その時の私は自分の居場所がなくなったような気がした

大好きだった職場が自分のストレスの原因になっていて、これがこれ以上続くと持たない。と私はわかっていた。

なので上司に「すぐに会社を休ませてください」と伝え休職することにした。

私が経験した産後うつの症状

この頃は色々な症状が出ていた。

冷静に文字に起こすとまーまーやばいレベルなのかもしれないけど産後うつのママやそれを支える周りの家族の人にはぜひ知っておいて欲しい。

食欲が全く湧かない
夜眠れない
ものすごい量の抜け毛
家のソファーから全く動きたくなくなる、無気力感
なぜか分からないけど涙が出てくる
イライラして不安で情緒不安定になる
爪を噛むようになる
蕁麻疹が出る
人の言葉が過剰に刺さるようになる
母親失格だと感じるようになる

でもこれは産後の一過性のものだと自分に言い聞かせていたけど、日に日に症状が悪化していくのを感じて少し怖くなってきた。

ただ仕事をするのは無理だとわかってはいても休職することに相当な抵抗と経済的不安があった。

家庭のお金どうしようかな。
お休みしている間にもう会社に必要とされなくなったらまた転職活動?

この不安が無限ループ。

夫の休職を乗り越えやっと生活も安定してきたところだったのでもうこれ以上仕事やお金のことで悩みたくないというのが正直な気持ち。

でも家の中でママがずっとこの状態だったら誰が子供たちを笑顔にするの?誰が美味しいご飯作るの?誰が子供たちのことを守ってあげるの?

そう思っているうちに私は私自身が早く元気になることが家族みんなが望んでいることなんだ。と思えるようになってきた。

心と体の健康に優るものは何もない。

この一言に尽きる。

余談だが、冒頭でも書いたように私は病院に行かなかった。「病院に行けば?」という一言が心ない言葉のように思えたし、行くのがとても嫌だった。行かなくても自分自身が十分心が疲れていることを自覚していたし。

もし身近な人が産後うつになっても病院に行くも行かないも本人が自由に選んでいいと思う。行くことで気持ちが軽くなる人もいれば通院自体がストレスに感じる人もいるのでそこは本人の意思を尊重してあげて欲しいと思う。

そして1番の薬は心配事から距離を置くこと

私は実体験からそう思う。

産後2ヶ月で復帰を選んだ理由

そもそもこんな早くから仕事復帰して、なんて無謀なことをしたのかと思われるかもしれないがこれは出産前から計画を立てていたことだった。

1番の理由はすでに書いたが妊娠中に夫が休職したこと。

この記事の本題ではないのでこの出来事については詳細は省くが当時我が家の大黒柱だった夫が突然休職した。経済的ダメージがでかくいつ復帰できるかも分からない状態だったので私が家族を支えなければという強迫観念に近しい責任感から

会社に「産後2ヶ月で復帰します!!!!!」と高らかに宣言してしまった。

フリーランスは産前産後休暇のような制度はないので本来なら長期間仕事を休む場合「契約終了」となってもおかしくないがうちの会社は配慮してくれて(本当感謝!!!!)、産前産後のお休み+いつでも戻れる環境を整えてくれた。

それに1人目の出産の後の経験を踏まえても早く復帰したいと思っていたのも正直なところ。

当時、産後1年間の育休中は仕事をしていない喪失感がすごかった。

家で言葉も通じない赤ちゃんと24時間ずっと一緒。時には季節も分からなくなるほど家にじっとしていなければいけなかった(コロナが上陸して世間も騒がしかったあの時期)

仕事も育児も両立できるかっこいいデキ女になりたいわ〜

両立の現実を知りもしない当時はこんなお気楽なことを考えていたもんです。

産後うつは普通のこと。

産後うつになって思ったこと産後うつはいたって普通ということ。誰だっていつだってなる可能性はあるし、なってもあまり怯えなくていいと思っている。

体がボロボロで睡眠も産前産後の数ヶ月間〜夜泣きが終わるまで年単位で細切れの状態。

これで今むっちゃ元気!過去最高に体調いい!!って人いるわけないわけで。

それくらいママ業とは尊くて責任のあること。

なので周りの人も「あの人産後うつなんだって〜」と過剰に捉えないでいただきたい

疲れ切ったママたちは終わりの見えない授乳やおむつ替えの日々に社会から孤立したような気持ちを感じていることも少なくないので周りの人とたわいもない話をしたり、ひとりになる時間を作ったりしていく中で少しずつ気持ちもほぐれていく。

そして産後は可能な限り睡眠や休息をとって体を休めて欲しい。私も産後うつを経験して次の出産の時こそはしっかり休むことを優先して過そうと思っている。

今この記事を読んでいるママやその周りの人たちが産後の体調や育児についてちょっとでも自分ごとで考えてくれるきっかけになれば私の今の経験も糧になったと報われます。笑



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