日記　2024.4.17(水) 自分の中に安心をつくる。

まいちゃんが春先に植えたじゃがいもが全滅だったらしい。新たに開墾した場所に植えたのが原因かもしれないという。わたしは自分の畑を持ったことがないので分からないけれど、自分で植えたものが育たなかったというのはさみしいだろうなと思う。土や野菜はいつも素直な姿をわたしたちに見せてくれる。自分の心の状態を畑は敏感に察知してしまうのかもしれない。

今日は一日なるべく家の中で過ごしたい。先週から昨日まで雑になっていた部分を整えながらゆっくり家事を楽しむ日にする。家事もまた自分の素直さを確認するためのものでもあるかもしれない。家事に素直に向き合うことは、畑を育てることとたぶん似ていて、つまり自分と向き合うということなのだろうか。

昨日噛んだほっぺたの傷はもう治り始めている。口の中の傷は治りが早い。あわてて再開した顔のマッサージも効果を見せ、少しだけ顔もすっきりして見える。皮膚科で処方してもらったシミ取りクリームが強かった。トレチノインというクリームはそんなに問題なかったのだけれど、昨日初めて塗ったハイドロキノンというクリームが少しひりひりして塗った部分が赤くなっている。皮もむけている。わたしの体が反応している。嫌がっているのかもしれない。これはと思い、塗るのをやめてみることにする。

雲行きがあやしいけれど洗濯をする。やっぱり朝はまず洗濯機を回すと気持ちがいい。20年前の洗濯機が大きな音をたてて頑張っている姿をみるとわたしも素直にさあやるぞと体が動く。今朝は久しぶりに野菜ジュースをつくった。冬の間は冷たい野菜ジュースはあんまり欲しくないけれど、暖かくなったしそろそろ再開かな。バナナ、菜の花、にんじん、トマト、黒ごまの野菜ジュースを作った。菜の花のにがみがよい感じ。やっぱり青菜の入る野菜ジュースは特に好きだな。野菜不足の元住人へのお誕生日プレゼントは、ミキサーをあげようかなと思い立つ。

洗濯物を干して台所の野菜の在庫を確認。しんなりしてきた野菜を今日は一気に使おう。ニラ、にんじん、ねぎ、菜の花を刻んでごま油で炒める。ご飯とお味噌汁の毎日だと油をほとんど使わないのだけれど、時々こうして欲しくなるときがある。野菜炒めは生姜麹としょうゆ麹を使うとだいたい味がまとまった。お昼ご飯用にお皿に盛っておく。お味噌汁は豆腐とねぎにしよう。ぬか床にある大根とにんじんを取り出して全体をしっかり混ぜる。冷蔵庫から出してすぐだからぬか床が冷たい。気温が高くなってきたのでぬか床は冷蔵庫に入れている。野菜が漬かるまで少し時間がかかる気もするけど、ぬか床の状態が安定するので焦らずに漬けられる。新たにたっぷりのにんじんと大根を漬けておいた。
やっぱり台所で体を動かしているとしあわせな気持ちになる。心が落ち着く。台所に立つことが面倒に感じ、人のためならできると思いこんでいた料理を、今は自分のためにせっせと文句ひとつ言わずやっているというのが面白い。

お昼ご飯を食べたら空気が気持ち良すぎてうとうとする。台所の床のひんやりが気持ちよく感じられるようになってきた。クッションを枕にして横になる。もうヒーターは納めてしまっても良さそうだな。本を読もうと開いて二、三行読んですぐに閉じた。この時間もしあわせ。
目が覚めて買い出しに行く。どこの店で何を買ってどう回るか考えながら整理していく。昼寝する前に出かける準備を整えておいたのですぐに出られる。
まずは豆乳グルトを最安値のお店で買う。最後のふたつをつかんだ。他のヨーグルトはたくさんあるのに豆乳グルトのコーナーだけいつも品薄。人気のようだ。駅方面のスーパーに向かいながら銀行作業を思い出す。来月のクレジットカードの引き落とし分を移動させる。混み合う時期にやりたくないから金額が確定したらすぐにこの作業をやっておくと気持ちがいい。クレジットカードも公共料金の引き落としが主で、買い物にはあんまり使わなくなったな。その場でやり取りが完結するシンプルな買い物の仕方がやっぱり気持ちがすっきりする。
駅前のスーパーでは豆腐と黒豆納豆、炭酸を買う。バナナも欲しかったけれど今日はいつものお気に入りの6本260円前後のものがなく、もう一件のスーパーにも行ってみることにした。このスーパーは家電も売っているのでミキサーの値段をチェックする。わたしが持っているお手頃で使いやすいミキサーの値段が以前より上がっていた。ネットで買った方が安そうだと判明。バナナは見切り品の中で見つけた5本162円を買った。色は変わっていたけれど傷もなくて美味しそうだった。
最後は産直市場へ。ここに来るとちょっとほっとする。ケールの菜の花というのを見つけて買ってみる。お揚げとお水も買って、メモしていたものはこれで全部買うことができた。
ほくほくで帰宅。あと一週間で無職も給料日。食費も順調。今月も散財しないで生活している。家計簿のようなものをざっとでもつけておくとお財布の中がさみしくなってきてもでーんと構えていられる。データを見せて大丈夫だよ、と自分に言ってあげられる。

買い物をしながらごま塩をミキサーで作ってみようかと思い立つ。塩と黒ごまだけでできそうなので何にも買い足さなかった。黒ごまは空炒りしてから使えば良かったなと後から思ったけれどまあいいか。黒ごまとお塩を6:1の割合になるようにミルに量り入れスイッチオン。あんまり細かくしないように2、3秒で止めた。蓋つきの容器に写してもう完成。少し舐めてみたけれど美味しい。なんだこんなに簡単ならばもっと早くに作れば良かったな。
夕飯は蒸しておいたさつまいもとお味噌汁の残りに豆腐とわかめを追加。お昼ご飯を充実させると夕飯は本当に軽くでいいと感じる。今日はアップルサイダービネガーをアガベシロップと炭酸で割って飲む。炭酸の刺激がきゅっと美味しい。これからの季節は炭酸が飲みたくなるよな。レモン酵素シロップも炭酸割りにしてみたい。
蒸したさつまいもにごま塩をつけて食べてみるとすごく美味しかった。ごま塩はご飯にかけるだけじゃなくて色々使えそう。自分で作れるのだと分かればじゃんじゃん使ってみたい。

作業机の上に描きかけの絵。赤ちゃんのシルエットが浮かび上がっただけの状態でもうすでにかわいい、と声が出る。わたしにはまだ描かれていない目や鼻や口が見えて、声まで聞こえてきている。まだ会ったことのない小さなお友だちを想いながら描いていく。お父さんはこの写真を携帯の待ち受けに設定していた。可愛くてしょうがないというのが伝わってくる。時間を忘れて赤ちゃんの顔を描いた。驚いたようななんとも言えない表情、真っ直ぐの眼差し。わたしはいまこんなに素直な顔ができるだろうか。赤ちゃんからも素直な気持ちを学ぶ。フキサチーフをかけてからお鼻を修正したら完成というところで終了した。

わたしは今、幼い頃ずっとずっとすべてが不安だった時の自分を安心させるために無職でいるのだと思う。不安で仕方なかったことすべてに向き合って、自分の中で答えを出してわたしを安心させてあげたい。いまここでやらなかったらわたしはしあわせになることができないと思うし、その先にも進んでいくことができない気がしている。想像を超えるようなわくわくしたものに出会いたいから素直に進んでいく。さあ、明日はどんな日にしていこうかな。