見出し画像

日記 2024.6.27(木) 感情が静かに動く。

梅仕事がひと段落した。うっかり出会って買ってしまった3kgの梅もすべて仕込み終わった。週末は新生姜を紅しょうがに、赤紫蘇の仕込みもしておこうかなと考える。わくわくをひとつずつ、増やして減らして。

昨日の夜お母さんから電話があった。大した用事ではなくて、里芋がついに芽を出した、実家の巣箱にシジュウカラがいつのまにか巣を作り巣立っていったという話だった。お母さんのしゃべっている後ろではしゅるしゅると圧力鍋の働く音がする。ちょっと遅めの夕飯の準備。寄り合いに行っていたお父さんも帰ってきて、腹減ったと声がする。実家の空気が耳から音として聞こえてくる。ほっとする。

昨晩はたっぷりしっかりと眠ることができた。ライブに着ていこうと作りはじめたワンピースはどうやら間に合わないようだ。バタバタと適当に作らず、ゆっくりちゃんと作ってみたい。この夏たくさん着られるワンピースを作りたいと思うし、たっぷり楽しんだあとはエプロンとして使えるといいなと思う。

いつも通りの時間に起き上がって洗濯機を回す。お弁当は昨日の残りのカレーだからご飯を温めるだけで済む。カレーは温め直さずいってみよう。番茶も淹れる。
ここぞという時にも着るわたしによく似合う服を着る。ブルーと白のパネルボーダーのカットソー。ビッグサイズなので長袖だけど真夏も活躍してくれる。この服の色、形、サイズ感が本当に大好きだ。
今日は坂口さんと寺尾さんたちのライブ。予約した瞬間からずっとずっと楽しみにしていたのだ。夕飯はどうしようか、一度荷物を置くために家に帰ろう、いろんなことをぐるぐる考えながら朝の支度を整えていく。

今日はくもりでけっこう頭が重かった。それなのにライブがあると思うだけでどうしてこんなにふんばれるのだろう。頭痛薬もいらない、楽しみな気持ちだけでこんなに元気でいられるのかと思う。

夕方一度家に帰ってから夕飯を食べて恵比寿へ向かう。代官山へは恵比寿から歩くのが好きだ。あえて音楽を聴かずに外の風を感じながら歩く。久しぶりのライブハウスの空気も楽しみ。
会場に入るために並んでいると、坂口さんと寺尾さんが外からちょうど戻ってこられたのが見えた。坂口さんと寺尾さん、お二人に会うのは二回目。

すてきな時間はあっという間に過ぎていく。音響設備の整った空間での音楽鑑賞はとても気持ちよかった。岡林さんの歌を聴いていると、歌を歌っていた友だちや恋人のことを思い出してきゅっとしてしまった。あの頃の気持ちがぶわっと押し寄せてきて懐かしかった。かつてわたしがライブハウスに行っていたのは、友だちや恋人のライブに行っていたからだった。
坂口さんの声をマイクを通して聴いたのは初めてだった。優しくて太くてしなやかな音がわたしの感覚を刺激する。寺尾さんの透き通った優しさに満ちた声、ドラムの気持ちのいいリズムとチェロ?コントラバス?のどっしりと好きな重低音、涙がじわりと出てきたり、笑ったり、揺れたり終始忙しかった。

体中いっぱいに何かを体験する。わたしの感情が静かに動く。全身に音を、声を、感情を浴びる。静かなわたしが、静かに爆発する瞬間を楽しんだ。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?