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日記 2024.6.28(金) 自分と会話する。

雨の朝。梅雨らしく雨が降る。濡れた葉っぱはみずみずしく美しい。植物たちのうれしさが伝わってくる。うれしさを感じ取ることができているわたしにうれしくなる。
階段脇のザクロの木に花が咲いた。なんともいえないビビットではじけるような朱色が目をひく。ザクロは不思議な植物だなと毎年木を見上げながら思う。ここだけなんだか異国の雰囲気が漂っている。雨が降るとやたらとナメクジが集まってくるのも面白い。

今日はお弁当作りをサボってセブンイレブンでお昼ご飯を買っていく。近ごろセブンイレブンでお昼ご飯を買うのがちょっとした楽しみになってきている。会社員時代に食べていたものを懐かしく食べたりする。時々だとこういうこともものすごい楽しみになる。自分の作ったお弁当もセブンイレブンで買ったお惣菜も同様に楽しむことができる。しあわせである。

職業訓練に行くようになって買ってきたものを食べることも増えたけれど腸の様子はすこぶる良い。これまでみたいにちょっとしたことに動じなくなってきている。腸がどっしりと構えていてくれるから多少の無理も効くようになってきたと感じる。体の中が入れ替わったような気がしてとにかく毎日気持ちがいい。

しっかり雨の降る中、今日ももれなく授業はつまらない。教科書代の元をとるためだけにいまここにいる。けれどこの退屈な教室の中でいろんなことに気づいていることも事実。わたしは誰かが決めた時間を毎日毎日過ごすことがつくづく苦手で、苦痛に感じるらしい。毎日決まった時間に同じ場所へ行き時間を拘束されることが心の底からつらい。自分から発信するものが何にもない時間がただただ毎日過ぎていく。一年かけて自分と向き合いよく分かったような気になっていたけれど、こんなに簡単なことでわたしはふっと、死にたくなるのかと初めて気づいて静かに驚く。死にたい気持ちはいつもすぐそばに寄り添ってあったのだ。つまらないことをしたらその瞬間にちゃんと死にたくなるのだということがはっきり分かってきた。これは実はわたしにとってすごくおもしろい発見だった。わたしはこれまでどんなにつらい時も、つらい時こそ奮い立ち前を向く方法を考え続け試してきた。死にたいなんて思ったことないと思っていた。けれどそれは多分少し違っていて、死にたい気持ちを未然に察知して回避していたに過ぎないのではないかと思えてくる。死にたい気持ちにはきちんと向き合ったことがなかったのだ。

つまらない時間にもなにかかならず意味がある。どんな時も自分に素直でなければいけない。自分にうそをついたり、自分を騙そうとするとすぐに嫌になる。つまらない一日を過ごす自分も抱え込んでいく。ほんとうに心からやめたいと感じた時に行動すればいい。一度はよし、やってみようと感じたのなら、諦めずにもう少しやってみてもいいかもしれない、いまはそんな感じ。

最近まいちゃんの子どもの春ちゃんは、ぬいぐるみの犬を可愛がるまいちゃんを見てすごく嫌がるらしい。これは犬じゃなくてぬいぐるみだよというらしいのだ。ぬいぐるみに嫉妬しているということなのか、どういうことなのか。こんな時なんと説明するのがいいのだろうと思う。わたしだって毎日クマたちに話しかけている。ただいま、行ってきますを毎日言っているし、毎朝ぎゅっとかわいいねと抱きしめている。わたしはぬいぐるみのことをただのぬいぐるみだなんて思ったことがない。じゃあいったいなんなのだろう。わたしの大事なクマたちは、全員自分の姿なのではないかと感じる。わたしはいろんな性格のクマとネコの目をじっと見つめて会話する。毎日毎日自分を抱きしめて自分をなぐさめ大切にしようとしている。わたしのクマたちを誰かが大事にしてくれるとすごく嬉しい。彼らを大事にできていない時、同様に自分を大事にできていないのだと感じる。わたしがもしなぜぬいぐるみを可愛がるのかと聞かれたら、素直にそう答えてみたい。

今日はちょうど帰りの時間に電車が停まってしまった。近ごろ電車がやたらと遅れる。というか、毎日電車に乗る生活が久しぶりなのでこんなに遅れるものだったっけ?と感じている。ちょうど隣の駅の八百屋さんに寄りたかったので遅れている電車を待つことは諦めて歩いて向かうことにする。途中から雨が強くなってきた。大雨。半径55cmの大きな傘はわたしの小さな体をすっぽり包んでくれるはずだけれどなぜか濡れる。何度も何度もお直しして使っているこの傘だけれど、ついに雨漏りするようになってきたらしい。さみしいけれど、そろそろお別れの時かもしれない。よく働いてくれたこの傘、別れがつらい。

八百屋に着くと激しい雨で足元はすっかりびしょ濡れになっていた。新生姜と赤紫蘇が買いたかったのだけれどどちらも無くて残念。自家製のインカのめざめのポテトチップスとスイカを買った。雨と履いてきた靴の影響で今日は足取りが重たい。民家の駐車場に猫の姿。小顔な猫だった。ちゃんと濡れていないところを選んで座っている。うちの実家の猫も足が濡れるのを大変嫌がっていたことを思い出す。素直な生き物に会うとすぐに会話したくなる。じっと見つめ合ってしばらく会話した。

途中やんだ雨だったけれど、家に入った途端にざざーっとまた降り出してきた。びしょ濡れの靴下を脱いで濡れた服を吊るして乾かしておく。もう今日は外には出なくていいとほっとしながらクマたちにただいまを言う。心の底から安心する。今日もよくがんばった。自分をもっとほめよう。

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