日記 2024.2.14(水) 花粉に備える/薬をつくる/たこ焼きのご馳走/ザワークラウト作り/発芽玄米酒むすひ
咳でなかなか夜が眠れない夜が続いている。夜中に起きてしまってちょっと困る。花粉もあってか少しぼーっとする。
たぶん10年くらい前から花粉症になった。食生活がすっかり変わってしまった、それが1番の原因だと思った。それでも病院に行って薬をもらうということは考えなかったししなかった。ヨーグルトを食べたり、目の周りや鼻のまわりにテカテカにバームをぬったりマスクをしたりしてこれまでなんとかしのいできた。花粉の季節に合わせて準備
を整えるのは嫌なことじゃなかったのでいろいろ試してみたりしていた。これから5月くらいまでは花粉を常に感じながらの生活になる。今年は今までとはまた違ったやり方で花粉症に挑んでみたい。
塩番茶をナルゲンの500mlのボトルに作ってうがい用にしてみた。美味しいので楽しくうがいができる。もちろん飲んでも大丈夫。小さな頃イソジンの味や色味がこわくて得体が知れなくてものすごく苦手だった。薬も自分に合わせて自分でつくる。成分は強くないかもしれないけれど、全部自分で分かっているものや好きなものからつくるからこわくない。そうやって自分に手をかけてあげればきっとカラダも応えてくれると思ってやる。
お昼前にフリマサイトの発送のためコンビニへ。花粉のシャワーを浴びる。産直市場でローリエと鷹の爪を見たけれどなんとなく買わずにお水とそばを買う。今日のお昼はどうしてもたこ焼きが食べたくなってそのまま買いに行く。
久しぶりのたこ焼きはしっかり楽しみたい。10個入り750円にする。欲張りに5個ずつソースとポン酢にしてもらった。
家に帰って根菜たっぷりの汁をつくる。細すぎるごぼうは確か190円くらいで買ったのだけれど使いやすくてものすごく重宝している。10本以上入っていたかな。残り3本となった。今日は味噌は入れずにごぼうと大根おろし、ぬか漬けの捨て漬けにしていたにんじん、ネギをたっぷり入れた汁にした。しょうがもたっぷりで内側からあったまる。ごぼうの土の香りが心地よい。
たこ焼きがうれしい。駅前のうちの方向に分かれるいい場所にあるたこ焼き屋さん。中がとろとろでおいしい。元住人と住んでるころはよく買っていた。最近は食べたいなと思いながらいつも通り過ぎていたので念願叶う。
好きな食べ物なんですかと聞かれたら、ご飯と味噌汁に漬け物と答える。人生最後に食べたいものもご飯とぬか漬け。毎日食べるなら静かな食事が好き。いつもが素食だと、ときどき食べる華やかな食事がものすごく特別に感じてくる。たこ焼き10個も立派なご馳走だと思う。
ご飯を食べるとなんだか眠たい。夜よく眠れないから余計に眠い。鷹の爪とローリエを探す旅に出かけたいのだけれど、ひとまず休もうと台所で横になる。今日は最高気温が18度とあたたかい。さっき外へ出た時は上着は着なくても大丈夫だった。足だけは温めようとヒーターをつけて眠る。首も冷やしたくないからマフラーも巻いたまま。そんなことやってたら寝ている間に暑くなってしまった。
むくっと起き上がると台所で出番を待つ半玉キャベツと目が合う。わかったよ、とそのまま乳酸キャベツというか、ザワークラウトを作ることにした。キャベツのグラムに対して2%の塩に好きなスパイスを入れるシンプルなレシピにする。塩の分量を出来るだけ減らし、塩なし乳酸発酵でつくる「すんき」という赤かぶの漬け物に近づけるレシピらしい。
キャベツは大きいけれど、持っているボウルもまな板も全部小さめなので、半分ずつ作っていく。
大きなよく切れる包丁を出して気持ちよくキャベツを千切りにする。みずみずしく気持ちのいい音がキャベツから手に伝わってくる。ボウルに入れたキャベツに塩をまぶしてもんでいくとキャベツはすぐにしなっとなってきゅっきゅっと水分が出てくる。これまた気持ちがいい。
酸味のあるものが好きなので乳酸発酵と聞くとすごく惹かれる。ぬか漬けやキムチは乳酸発酵の代表だけれど、塩を使わず漬け種と一緒に乳酸発酵させる「すんき」という漬け物のことが気になる。豆乳グルトにはすんきの乳酸菌が使われているというのだけれど。
キャベツを触っていたら元気をもらった。そのまま勢いにのって絵を描く。紙全体に色がうっすらぼやけて広がった。いい色。満足して手を洗う。
日課も進んだので買い物に行くとする。歩いて40分くらいの場所にお気に入りの自然食品の店はある。行っている間に日も暮れてきそうだし面倒になってきていたけれど、みているだけでも楽しいのでやっぱり行くことにする。
片耳イヤホンで寺尾紗穂さんの歌を聞く。すごいな、歌を聴いて歩くと、いつもの道もまったく見え方が変わる。大好きな黄昏時がさらに美しく感じた。
40分かけて店につき、20分くらいかけてなにを買うか考える。わたしが考えている間にお客さんは何回転もしている。いま家には里芋がたくさんと細ごぼうが3本あるだけなので、トマト、だいこん、さつまいも、つるたスチューベン、鷹の爪と発芽玄米酒むすひというお酒を買った。えいっと買ってみたお酒。ぬか漬けのような香りに強い酸味とあり一度飲んでみたかったのだった。乳酸発酵のことで頭のいっぱいだから買ってしまったのかもしれない。
瓶の中でまだ発酵しているというお酒。表面をみると封を開けていなくても気泡が上がってきている。みているだけでも楽しい。横にしたり振ったりしないように大事に持って帰った。
家に着く頃にはあたりは暗くなっていたけれど、少し先までカワヅザクラの木を見にいく。この間大きな蕾からこぼれてぶら下がっていた蕾、花が咲いているではないか。薄暗い中でもかわいい桃色がみえる。なんだか嬉しくなってきて涙が出てしまった。ただ美しい、そう思った。
ザワークラウトに鷹の爪を仕込みジップロックの空気をできる限り抜く。念のためペットボトルを重しとしておいて発酵させることにした。もうじわじわと水分が上がってきていてすでに美味しそう。
夕飯はお昼の残りの汁と豆腐、さつまいもも蒸すことにした。今日買ったさつまいもは「すずほっくり」という品種。新しい品種でほくほくとの説明に惹かれて買った。野菜のそばに書かれたこういうコメントってほんとうに楽しくて大好きだ。初めてみるものもでもコメントをみて買ってみようと思うことが結構ある。
さつまいもはその名の通りにほくほくだった。蒸したら中はきれいな黄色になった。
大好きな睡眠にストレスが続くと大好きなご飯を楽しくしたくなる。
発芽玄米酒むすひも開けてみる。瓶の中で発酵が進んでいるこのお酒は開け方も注意が必要。蓋を緩めるとぶわっとしゅわしゅわの泡が立ち昇ってあふれそうになる。少し緩めて、閉めてを何度か繰り返して落ち着かせてから開けないといけないのだ。しゅわしゅわの泡が上がってくる姿がなんとも美しく目で見える発酵の力にみとれてしまう。
5回くらい開けて閉めてを繰り返し、やっと泡が落ち着いて開封することができた。コップに注ぐとものすごい発酵の香りがする。これがぬか漬けの香りか。口に含むと泡と酸味が一気にきて酸っぱいスパークリングワインのよう。あと口はすっきりで甘みも強くない。日本酒はそんなに飲んだことがないのでなんとも言えないけれど、余韻が心地よく美味しい。わたしの乳酸発酵欲が満たされた。ほろよい気分。
たこ焼きも食べてお酒まで飲んで今日はずいぶんと調子にのってしまった。夜眠れなくてハイになってしまったのだろうか。
あれ、そういえば今日はバレンタインじゃないか。バレンタインだから自分へのプレゼントだよね、とこじつけておくとしよう。
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