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ダンスの正しい姿勢

ダンスの姿勢とパフォーマンス
 
日本人の歩き方と外人(白人も黒人もその他全てかな)の歩き方に相違あり。ダンスを習う人にとっては日本人の歩き方はマイナスからのスタートである。
 
簡単に言うと、彼らの歩き方は、足の踵から着床したら踵をなるべく長く床につけ、つま先から離床していく、特に親指が重要と説明しました。英国ウイスキーのジョニー・ウォーカーの歩き方です。
 
更に深く掘り下げ「姿勢・構え」につき説明したいと思います。ベースになっている情報は「仙骨姿勢講座」吉田治史 著。 更に詳しく知りたい方は図書館で借りるか、もしくはアマゾンなどで購入可です。この著者は武道家であり看護師であり、人間の動きを効率よく疲労感を覚えない身体活動を研究した結果、「仙骨」が重要な役割をしている、と言う本です。
 
①正しい姿勢・歩き方には、
 
1.仙骨の締め 
2.肩甲骨辺りの背骨の出っ張りをなくす(猫背から解放)
3.首の後ろ固め(類人猿的な前屈みの首から解放)
この三つが必須です。2番3番は大体分かると思いますので、今回は1番について更に解説します。
 
仙骨は骨盤の中にある逆二等辺三角形の骨で背骨と骨盤を繋いでいます。人間の体は前進の場合は仙骨は締まり、後退の場合は反ります。これは自然なのですが、スポーツや運動などでは特に強調され、上手く効果的に「締めと反り」が出来る人がいわゆる運動神経が良いといわれます。
 
仙骨を締めるにはどうするかと言うと、この著者は言葉は悪いのですが、「うんこ我慢」の形と説明すると子供でもすぐ理解すると書いています。うんこが出ないように我慢すには、皆さん経験ありますね。この形をとると、まず、お尻の筋肉が笑窪をつくります。また腹筋というか丹田が若干締まります。あまり大きな足幅では歩けません。
 
後で詳細に述べる機会があるかもしれませんが、大腿は外旋しています。以上をチェックしてOKなら仙骨は正しく締まっています。仙骨を締めるとどうしても猫背ぎみになるので2の丁度肩甲骨辺りの背骨を、あるいはダンス用語的にポイズを説明すれば、「胸鎖関節辺りを斜め上に向ける」、で猫背は治ります。
 
最後には首の後ろ固めです。以上の三つはどれもダンスの正しい姿勢と全く同じなのです。首の後ろ固めは背骨上半分の軸を作ります、首が前傾すると顎が前に出て軸が分断されます。

仙骨締めは背骨下半分と下半身を繋ぐ縦のブレ防止で軸を作ります。これで安定した綺麗なフレームがダンスをしている間保てるのです。今回はこの三点だけに集中して下さい。
 
②屈筋と伸筋について、
 
ダンスの正しい姿勢もしくは歩き方は実は簡単なのでした。2,3年前からダンスの姿勢が気になりいろいろな本や動画ブログなどを見て研究してみたのですが何となく分かりそうで分かりません。

最終的にこの本の著者でダンスとは直接関係ない人の正しい姿勢の作り方がダンスの正しい姿勢と同じと分かりました。
 
もう何も重要なことは言うことはありません。次の4箇所を壁などに背を向けて立ちチェックしてみて下さい。カカト、お尻、肩、後頭部の下です。この4点が壁や柱につけば姿勢はOK。

1セットを10回X3を午前中にもう1回を午後すると一日で60回体操することになります。身につけるには繰り返しの動作が必要です。
 
アゴが前に出る軽い猫背のような姿勢は、屈筋民族である日本人にとって宿命であると言えます。世界中みても日本人と韓国人の姿勢は悪いのですぐ何人か分かりますね。中国人は比較的良いし、東南アジア行ってもインドから中東へ行っても良い。彼らは頭の上に荷物を載せて歩く人たちなのでとにかく姿勢は良い。アフリカ人も頭に載せてますね。どうして日韓だけ姿勢が悪いのでしょうか?
 
体の関節を伸ばすための筋肉を伸筋、曲げるための筋肉を屈筋と言います。日本人はノコギリを引いて使います。背中を丸めて腕を手前にひきつけて使います。背中を丸めるための(体を前に曲げる)筋肉は腹筋で、肘を曲げる筋肉も上腕二頭筋で屈筋です。
 
この屈筋を主にした体の使い方をする民族を「屈筋民族」といいます。逆に欧米人に見られる腕や身体を伸ばすための筋肉でノコギリを押して使う民族を伸筋民族と言います。伸筋とは関節を伸ばす筋肉で、屈筋とは関節を曲げる筋肉です。
 
例えば、大腿二頭筋(太もも裏の筋肉)、上腕二頭筋(上腕内側の筋肉)などは腕や脚を曲げるための屈筋で、大腿四頭筋に(太もも前面の筋肉)上腕三頭筋(上腕外側の筋肉)などは腕や脚を伸ばすための伸筋です。
 
姿勢に関する筋肉は全て伸筋です。背中の筋肉や太ももの筋肉は大きく量もあります。体幹(胴体)では腹筋は「屈筋」で、背筋は「伸筋」です。そして武道やダンスのみならず、ピアノを始めとする楽器演奏やその他の芸事のほとんど全てにおいて、伸ばす筋肉を優位に使う方が有利になる傾向なのです。
 
日本人は屈筋が優位なので首が前に出て、背中は前屈みになりがちです。若いときはそれ程この姿勢に劣位さを感じませんが加齢では良いことはないでしょう。直すのは上記の4点を意識して練習してみて下さい。
 
昔は姿勢のことで注意する人がいました。私の父は明治生まれなのでよく注意されました。学校でも先生が注意してた記憶があります。特に書道の時は厳しかったですね。私は高校時代は書道部でしたが姿勢が身につかずここまで来て、ダンスで今姿勢で悩んでいるのです。
 
屈筋を優位にすると、肺を始めとする内臓の全ては圧迫され、結果として血液の循環を妨げ、疾病を招きます。昔、マージャンは国を滅ぼすゲームだと言われ、今は、パソコンやスマホが人体に与える影響が問題になっているのも頷けます。

これに対して、体幹(胴体)の伸筋が優位になると、呼吸は深くなるのです。更には内臓同士の間隔も広くなり、血液循環も良くなるのです。
 
私の勝手に「メンターのケンさん」のブログから引用してみます。”特に日本人は体系的に頭骨が前に出てやや猫背であることがスポーツやダンスを行う時、姿勢を正す必要になります。

社交ダンスを踊る時は、美しい体型を作るということもありますが、姿勢を正しくすることで、肺や心臓への負担を減らし、より長く力強いパフォーマンスを行なうためでもあります。
 
更に、社交ダンスを習う時に姿勢を正す最大の目的は、前方に倒れ内臓を圧迫している上体の重みを正しく脊椎に乗せることで、様々な運動表現を無理なく行えるようにすることです。
 
姿勢が悪いと血管と共に全身に張り巡らされている神経が円滑に働かず、疲れやすくなったり運動機能を生み出すことが出来なくなります。何事も自分の意思で動いていると思いがちですが、意思を持って身体を動かすことは、本来身体が持っている機能の数パーセントに過ぎないのです。
 
社交ダンスのみならずスポーツにおいても自分の身体が出来るだけ反射的に動き思うが儘に演ずることが求められます。その中心は脳であり脊椎なのです。そこから計り知れない指令を出しているのです。
 
記憶した通り手足を動かそうとしても、全身からの繋がりから生まれたものでなければ、何度練習しても身に付きません。まず、頭骨をしっかりと脊椎のトップに感じ、前方に倒れているあばら骨を正しい位置に起こし、肺と心臓への圧迫をなくすこと。これだけで肺の呼吸量が増し血液への酸素の供給が良くなり、長く力強いパフォーマンスが出来るようになります。
 
身体を動かす力は自分の筋肉の力や表現力ではなく、それらの力を創り出している心肺機能であり、全身に張り巡らされた神経や血管のお陰でもあるのです。新鮮な酸素と栄養を送り続ける姿勢を身に付ける事と正しい姿勢の意味を知る事が大切です”。

ダンスをしてない時でも美しい姿勢でいるようにしましょう。

以上です。

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