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伝統芸能フェスティバル「神楽坂まち舞台・大江戸めぐり2024」が盛況のうちに終了

伝統芸能フェスティバル「神楽坂まち舞台・大江戸めぐり2024」の観客が最多を更新

5月18日(土)、19日(日)に伝統芸能フェスティバル「神楽坂まち舞台・大江戸めぐり2024」が開催され、無事に終了しました。同フェスティバルは過去最高の人出となり、外国人観客の参加も多く、盛況なものとなりました。私も二日間ともボランティアスタッフとして参加し、伝統芸能の醍醐味を組織内から体験できました。

伝統芸能の演目は多岐にわたる

神楽坂に拠点がある矢来能楽堂での能の仕舞、新内節の「新内流し」、神楽坂芸者衆をはじめ、遠くからは富山県南砺市の城端から来た「城端曳山祭り 庵唄」など伝統芸能の演目は多岐にわたりました。路上ライブでは尺八や津軽三味線など伝統楽器による現代風にアレンジした曲の演奏などかなり活況なフェスティバルとなりました。

特に、外国人観客は日本在住者だけでなく、旅行者(インバウンド客)も参加していました。最初はどういうパフォーマンスなのか全く分からなかった外国人も演目が終わると「エクセレント!」と拍手喝采でした。

伝統芸能は間違いなく素晴らしいが、課題も

こうした伝統芸能は間違いなく素晴らしく、多くの人々を感動させますが、伝統芸能の名前も知らない外国人としては、こうしたフェスティバルで体験してみないと分からないというジレンマがあります。当社も伝統芸能の体験ツアーを神楽坂で提供していますが、その魅力を外国人にどのように発信するか、どうすれば伝わるかを常に考えながら試行錯誤しています。

一方で、本物の伝統芸能を外国人に伝えることが難しいことから、「派手な動き」と「見た目だけ」の体験ツアーが外国人に多く提供されているのが現状です。例えば、忍者ごっこやサムライごっこ、修行をせず着物を着て白塗りをしただけの舞妓との写真撮影などです。こうした体験ツアーを経験した外国人は日本文化の奥深さを理解することなく日本に飽きてしまい、日本へのリピーターが減少してしまうことを私たちは危惧しています。

日本の本物の伝統文化を体験してもらい、その体験時に職人や能楽師、芸者などと日本文化の伝統やその奥深さを実感していただきたいと思います。その奥深さを触れた旅行者はその体験が一生の思い出になることでしょう。旅行者も安易に体験ツアーを選ばず、本物かどうかの識別を慎重に行い、日本伝統文化の保全・継続にもご協力願いたいと思います。よろしくお願いいたします。

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